ユリサカ用語集 - ア行

アートボックス
開発機材

「龍虎の拳外伝」(1996年)までSNKの開発現場まで用いられていた自社開発の機材。詳細は「焼く」を参照。
 モニターがブラウン管で照明の照り返しで正しい色が分からなくなってしまうため、ダンボールで画面を囲って作業するなど、様々なエピソードを生み出している。
 なお、初期MVSのタイトルで資料が残っていないものが多いのは、当時の資料はほとんどが紙で、それが残っていないことと、このアートボックスの独特すぎる仕様によるものだそうである(中にはメタルスラッグシリーズのBMPファイルなど、現在のWindowsと互換性があるデータもあるようだが……)。


アートボックスの実機。


仕様書2。PC98シリーズ用の外付け機材が使えた?

 なお、この時代(80年代後半から90年くらいまで)はまだWindowsやマッキントッシュなど、各メーカーが揃って導入するような統一規格があったわけではなく、メーカーごとに自前の開発環境をそろえていたわけだが、セガのディジタイザーシステムなど、浪漫あふれる巨大なものも多かった模様。

焼く

麻宮アテナ
人物・KOF・CAPCOM vs.SNK・他



(直筆サイン)


パチスロ「KOF3」より。


「サイコソルジャー」攻略本より。「歌いながら戦う」という設定はこの頃からあった。


「KOF'94」(真行寺たつや)


やるときはやる!(「KOF'94外伝/(鷹岬諒))


「拳皇命運」ではオリジナル衣装も多い。

 あさみや・あてな。「サイコパワー」と称する超能力と中国拳法を駆使する日本出身の女子高校生、格闘家、アイドル。格闘技大会「キング・オブ・ファイターズ」の常連。
 遥か昔、帝王ダンテを倒し、世界を救ったビクトリー王国の王女アテナ姫を祖先に持つ。テレキネシスやテレポートといった超能力はこのアテナ姫から隔世遺伝で受け継いだものであり、自分以外の家族は超能力を持っていない。
 時期は不明だが中国にわたり、拳法家(酔拳)・鎮元斎に師事して八極拳を中心に中国拳法を修得。その間、同門の兄弟弟子である椎拳崇と共に、「光の戦士」として異種生物「屍愚魔」と戦闘を繰り広げ、その封印に成功している。

「屍愚魔」との戦いで「歌」を用いて超能力を制御することを覚え、「歌の世界」に興味を持ち始める。
 ルガール・バーンシュタインが開催した「キング・オブ・ファイターズ」に参戦し、悪と戦い続ける傍ら、アイドルとしても活動を開始。「KOF」の主催者が神楽ちづるになり、商業ベースの世界大会となって以降、これに参加することでアイドルとしても飛躍的に知名度が増し、売れっ子への道を邁進している。

 明るく正義感があり努力家。若干天然ボケの一面があるが(後述)、礼儀正しく、他人を呼び捨てにすることは滅多にない。
 責任感が強く、「KOFクロニクル」2019年12月のイベントでは「高校生として勉強も、サイコソルジャーとして悪と戦うことも、アイドルとしてみんなを元気づけることも、すべてを頑張りたいと思っている自分は、中途半端でワガママではないのか」という悩みをついユリに吐露しており、「そのすべてを含めてファンはアテナを応援している」というユリの一言で元気づけられている。
 悪と戦い続けた経験からか、「悪」を真っ向から否定する強い信念の持ち主。また、いい加減な言動や浮ついた態度をとる相手は好きになれないのか、「KOF14」ではアンヘルに珍しく苦言を呈している。
(真行寺たつや版「ザ・キング・オブ・ファイターズ'94」では、やや小悪魔的な性格になっている)

 相棒ともいえる椎拳崇とは友達以上、恋人未満の微妙な関係が続いている。拳崇はたびたびアテナへの好意を公言しており、本人に直接告白したこともあるが、アテナ自身は格闘家とアイドルの二足の生活を楽しんでおり、「頼りがいのある友人」とその返事を有耶無耶にしている。
 しかし、全く気にならないわけでもないようで、超能力を失った拳崇のために願をかけて思い切って髪を切ってみたり、拳崇が他の女性に興味を持った時は、嫉妬交じりに二階堂紅丸にデートに連れて行くよう迫ったこともある。
 また、アテナが呼び捨てで呼ぶ唯一の相手が拳崇でもある(※1)。
 そんな二人の関係は世代も世界も超えたもので、古代文明が滅びた異世界では、恋人同士として、また四賢者の一員「アシーネ」として、共に世界を救う手助けをすることになる(「ゴッドスレイヤー」)。
 なお、アテナは「生来の超能力者」、拳崇は「厳しい修行で超能力を身に着けた」とされており、同じサイコパワーの使い手でも微妙に立場が異なる(「サイコソルジャー」)。

 スペイン語版Wikipedia「椎拳崇」では、鎮元斎が孤児だった椎拳崇を引き取ってアジアじゅうを旅していた時、日本で乱闘に巻き込まれ、アテナがサイコパワーで相手を撃退し、これが縁で鎮に弟子入りした、という記述がある。

 超能力者らしく、数々の飛び道具やヒーリング、無敵移動技など特殊効果の技を使いこなす。特に牽制の基本であるサイコボールアタックが強い場合が多く、持ち前のダッシュスピードを駆使した機動力が得意。
 ただ、攻撃判定は強いものの本人のリーチ・火力は低く、ジャンプが遅く高いので、立ち回りは意外に苦労する。対空技もゲージに依存する場合が多い。
「KOF」における、連続コマンド&ボタン連続押しによる超必殺技の第一人者で、数々のパレードと見まがうような賑やかな連続技は一見の価値ありだが、入力の難易度は高い(「KOFアリーナ」では、衣装変化はないものの、「サイキック9EX」「サイキックメロディ13EX」という二種類の乱舞技を使用する)。
「KOF14」以降の最大奥義では、基本的に地上で相手に何らかの攻撃を仕掛け、空中から特大のサイコボールを当てる場合が多い。

「KOF」では基本的に拳崇、鎮とともに中国から出場することが多いが、まりんや四条雛子と女子高生チームを組んだり(KOF2003)、不知火舞、ユリ・サカザキと「スーパーヒロインチ―ム」を結成したりと(KOF15)交友関係は広い。またユリ、藤堂香澄と「新ヒロインチーム」を結成したこともある(KOF R-2)。
 また「KOFオールスター」ではエンターテイナーつながりでミアンとも親交があるが、「世界平和のために」という絆バフで「00」ゼロ(クローン)とも関係を持っているのが判明している。このあたりの真意はアテナしか分からない。

「KOF15」ではなりゆきで参加・優勝してしまったが、本来は不知火舞、ユリ・サカザキをパートナーにアイドルグループを結成して世界ツアーを行うのが目的だった。ただ、これからのアイドルの時代のコンセプトとして「フィジカルカワイイ」を打ち出し、舞には火の輪くぐり、ユリには紐なしバンジーからの空中1000枚瓦割りという、最早人間業を超越したパフォーマンスを提案、ユリと舞は一度は断ったものの、そのアテナのファンを思う曇りなき瞳の前に敗北、結局はチャレンジしたようである。
 また、この大会で南米のアーティスト・イスラと親友になっている。

「MAXIMUM IMPACT 2」や「KOF14」など、3D作品でスカート衣装のときは、食らう技によってその中が見えることがある。
「MI2」では可愛いものが多いショーツだが、「KOF14」では紺地に左右の腰の部分に二本の白い縦ラインが入っているブルマーである。「KOF14」では「ブルマー好き」という設定があるようで、予備を何枚か持っている模様(情報提供:アイハラマキ@Makky_CYS様)。「KOFALLSTAR」企画でYoutuberをした際(後述)には、日常生活でも愛用していることをうっかり暴露している。

 1969年3月14日生まれ。「サイコソルジャー」時、16歳(「KOF'94」では17歳。「'95」以降は18歳/)。日本出身。家族についてはあまり言及されない(後述)。
 身長163cm、体重50kg(49kg)。3サイズはB83-W57-H82。血液型B。
 趣味はホームページ作り、通販(※2)、星占い(※3)。好物はいちご大福、さくら大福、もみじ饅頭、チュロス、きな粉を牛乳で溶いたもの。大切なものは、ピーターラビットのティーセットとファンからの手紙。
 嫌いなものはバッタ(本人曰く「とても怖い」)。
 得意な科目は音楽と体育で、その他の科目は「頑張っている」とのこと。好きなスポーツはラクロス。
 中国の山奥で修行しているせいか、興味はあるもののゲームセンターのプリクラなどの使い方はよく分かっていない(ドラマCD「KOF'97」)。

 中国語版での名前表記は「麻宮雅典娜」。
「最強ファイターズ」では、春日野さくらと組むと「女子高生チーム」になるが、草薙京と組むと「留年チーム」になるなど、その誕生日と年齢をネタにされる機会が多い(※4)。

「KOF2000」のドラマCDでは、ぎっしりと詰まったアイドルの仕事をキャンセルしても「KOF」出場を優先しているため、この時点では格闘家としての活動に重きを置いていたようだ。

 アイドル生活を楽しんでいるようだが、時代の変化もあってか2016年(KOF14)にはCDが売れておらず、流行のおまけ商法で「サイコボールを優しく当ててもらえる券」などをつけてみる(※5)など、かなり迷走している(そして、やっぱり売れてない)。ただしライブは好調のようで、「PREMIUM LIVE PHOENIX ARROW」にはかなりのファンが集まっている。

 プレイステーションのADV「ザ・キング・オブ・ファイターズ京」では「十種神宝とくさのかんだから」の一つ「足玉たるたま※6)」を司る存在とされており、その漫画版では拳崇やユキ、京といっしょに遊園地やプールでおおはしゃぎしたり、八神庵の悲しみに触れて涙したりと、感受性の高さも垣間見せた。
 漫画「KOF A NEW BEGINNING」(あずま京太郎)ではネスツの工作員がシルヴィ・ポーラ・ポーラを侮辱した上に洗脳して無理に戦わせた際に激怒し、特大のサイコボールを放った。
「SNKヒロインズ」ではちょっと古い言い回しをしてしまったため、空気読めないククリ&ナコルルのコンビから「三流アイドル」「私はアテナさんが何流でも応援します」と言われ、半ギレの状態でククリに制裁を加えた。
(このタイトルではアレンジボイスを変更することで性格が激変するキャラクターが何人かいるが、アテナはボイスを変更しても性格がほとんど変化しない)

 プレイステーションのADV「ATHENA - Awakening from the Ordinary Life -」では、高校生の時に超能力に目覚める過程が描かれている。世界をほぼ手中に収めている世界的企業WADの運営する学校に在籍しており、WADからは第一級重要人物として目をつけられていた。最初はひょんなことから自分の能力を自覚し狼狽する日々を送るが、WADから様々な形で(軍事力まで用いて)狙われ、人類の存亡をかけた戦いに身を投じていく。
 また1998年には上記のゲームと原作を同じくするテレビ東京系列でTVドラマ「アテナ」が製作された(ゲームの発売よりドラマ放映が先)。このドラマではストーリーが大幅に改変され、アテナはWADによって「人の子宮から生まれた人為的に作られた超能力者」であり(本人はそのことを知らない)失敗作だとみなされていたが、試験管ベイビーであるWADの超能力者シュウに興味を持たれたことから、様々なトラブルに巻き込まれていく。父・麻宮太郎(演・楠見尚己)、母・麻宮今日子(演・しみず霧子)が登場するが、血はつながっていない。

 2019年5月時点では中国のみで配信されているゲーム「拳皇命運」では「中国出身で中国と日本のハーフ。孤児。中国拳法のマスター鎮元斎の元に養子に出され、歌とオンラインショッピングを好む幸せな女の子に成長する。武道の腕は成長しているが、友人が少ないので日々退屈している」という、かなり大胆な設定が加えられている。
(ただし、「友人が少ない」のは内気な性格で作れなかったのか、環境的に友人になるような同世代の人物がいなかったのかは不明)
 2016年以降、中国で乱造されている「KOF」関連のゲームアプリの中には、「鳳凰の力を持つ」「中国出身、日本育ち」という設定を取りいれているものも多い。

 芸能界引退後の仕事として、4コマギャグ漫画「えすえぬ家の人々」(IKa/エンターブレイン)で、アクション界の小さな大女優「ねおぢお」さん(本名:えむぶいえすこ)のマネージャー・兼・ツッコミとして辣腕を振るう姿が描かれている(登場名は「あて菜」)。
 こちらでは少し疲れているのか、基本的に口調も性格も男っぽくなっているが、大きな秘密を抱えるねおぢおさんに、時に的確なツッコミを入れ、時には大切に守りながら事務所を切り盛りしている。
 なお、この漫画では引退後も基本的にセーラー服で過ごしているが、これにも爆弾クラスの重要な伏線がある。また、他の作品ではあまり見せることのない本気の号泣姿も三回見せている。


「アテナ」開発資料より。

 もはやSNKを代表するキャラクターとして、良くも悪くも様々な作品でヒロインを演じるアテナである。2000年代の「SNKギャルズアイランド」シリーズで、ほぼ皆勤の中心ヒロインとして起用され始めてから外部への露出も目立って増え始めた。
 シリーズ開始当初、「KOF」本編ではユリとあまり繋がりはなかったが、徐々に面識を深めていき、携帯機のゲームやソーシャルゲームでチームを組んだり、共にイベントの主役になってから本家「KOF15」でついにチーム結成。
 上の解説は、「アテナ」「サイコソルジャー」「KOF」「ゴッドスレイヤー」の設定を無理やり繋ぎ合わせたものであり、公式の解説とは無関係である。ちなみに「紅丸にデートに連れて行くよう迫った」というのは「KOF96」のドラマCDから(ただし、翌年の「KOF'97」ドラマCDでも違う理由で紅丸をデートに誘っている)。
 拳崇からは、「サイコソルジャー」のときは「アテナはん」、「KOF」以降は「アテナ」と呼ばれている。
 個人的には「カプエス」でベガと競演した折には、「サイコパワー」つながりでもっといじられてもいい気がしたのだが、少々残念である。
 SNKのファミコン用ソフト「ゲバラ」のゲームデータの中に、実はアテナのものと思われるメッセージが隠されており、「ダディ ダダダ ダディ アテナ いきまーーす マリちゃんむずかしくて わかんなーい がんばりまーーーーーすターーーーーイム ガール!!ファイト ! ファイト ! ホホホホホホホホホ」……やはり、少し疲れているのだろうか。

「THE KING OF FIGHTERS ALLSTAR」の配信記念企画として、2018年8月から12月までバーチャルYoutuberとして活動、計17本の動画をアップした。元気に挨拶をしたり、アイドルへの活動を熱く語ったりしたが、KOFキャラでアイドルをプロデュースした時にはいきなりルガールと鎮元斎を引き当てて素に戻って困惑したり女子高生なのにJK語検定で大苦戦したり自分の前世をもみじ饅頭だと断言したり自分ともみじ饅頭の相性占いが最悪で大ショックを受けたりと、アドリブ部分でかなりの天然ぶりを発揮。実は非常に英語に堪能なこと※7)や微妙に八重歯キャラであることも発覚、1万人のチャンネル登録者を獲得した。

 その「KOFオールスター」で「スペシャルシグネチャー・アテナ」として参戦したときには、「パンダならよかったのに…」「ラ、ライバル!?」「厄介な平和主義者」「KOFASアンケートのライバル」など、数々の興味深い絆バフを所有していた。

 2019年にKOFが「荒野行動」とコラボした際には、「性格は明朗快活で、強い正義感を持つ彼女は必ず、今大会で最も注目を浴びる存在の一人になる!」と紹介されながら、超能力の代わりにマシンガンやクロスボウを乱射して敵を射殺して回り、確かに注目を浴びる存在にはなった
 2020年に「シノビマスター 閃乱カグラ NEW LINK」とコラボした際には、お得意のビキニ姿を披露したが、このタイトルの特性として過去最大級の巨乳となっている(※8)。また、ルガールのコスプレも披露している。

「KOF」シリーズ当初は毎年声変わりをすることが話題だったが、「KOF'98」以降、池澤春菜氏に声が固定されたことで、それまでの性格に「マイペース」という雰囲気が加わったような気がする。「KOF」が迷走した21世紀初頭は、衣装でも髪型でも言動でも様々な物議を醸した。
「KOF2002」の「ぐるぐるゲッチュ!」や「ピーチ!」、「KOF2003」の「フリフリのアイドル衣装でのしゃがみ強キック」、「KOF MI」での一部のスタイリッシュアートなどは、一部のファンの度肝を抜いたが、年齢的にはこれくらいはっちゃけてもまったく不思議ではない。
「NEO WAVE」や「マキシマムインパクト」で、ようやく沈静化したかに思えたが、「KOF12」ではムチムチの足+真ピンクの髪という姿で登場。「プロフィールの体重を訂正しろ」などとファンから抗議メールが届くほどの衝撃を与えた(※9※10)。

「KOF'94」の発売後の「AOU」では、アテナのコスプレイヤーがいたことに開発スタッフが大喜びし、スタッフ何人かと一緒に記念撮影したが、それがばれて後に上司から大目玉を食らったそうである。
 また海外版の「アテナ」「サイコソルジャー」では、アテナ姫ともども、日本国内版とは別人のような雄姿を誇っている。

 担当声優は、
 るしゃな氏(サイコソルジャー)、
 福井玲子氏(「KOF'94」「KOF'94 RE-BOUT」)、
 長崎萠氏(現・平良千春氏)(KOF'95)、
 弓雅枝氏(NEO-GEO CD SPECIAL)、
 さとう珠緒氏(KOF'96)、
 栗栖ゆきな氏(KOF'97)、
 池澤春菜氏(「KOF'98」以降)、
 Robin Gryphe氏(北米版「KOF MAXIMUM IMPACT 1」)、
 Lily Kong氏(北米版「KOF MAXIMUM IMPACT 2」)、
 石橋けい氏(テレビドラマ「ATHENA - Awakening from the Ordinary Life -」アテナ役)、
 張安h氏(中国語版アニメ「THE KING OF FIGHTERS DESTINY」)。

 世界初の歌うBGMでありアテナの代名詞でもある「サイコソルジャーのテーマ※11)」は、「KOF'94」以降も「KOF'96」「KOF'97」とアレンジされながら連綿と歌われ続け、2019年11月にテリー・ボガードが「大乱闘スマッシュブラザーズSP」にDLC参戦を果たした際にも再録アレンジで採用、しかも日本語版英語版が収録されるほどの力の入れようだった(ボーカルは小寺可南子氏、アレンジは古代祐三氏が担当。なお、初代サイコソルジャーにも英語バージョンが存在する)。
 その他のボーカル曲に、「傷だらけのBlue Moon」「MY LOVE - 勇気を出して -」「恋を待ちきれない」「PRESENT-HOLIDAY」「Open your eyes」など。

KOFガールイスラエクスリーム瓦割り春日野さくら「かわいければ弱くたって」チーム記憶の日四条雛子少女時代スーパーヒロインチームちょうヒロインチームはおうしょうこうけん火引弾友達ユリちゃん号リリリゥム

アカゲ
通称?・SNK GAL"S FIGHTERS

 八神庵のこと。彼の扮する「ミスX」が登場したとき、ユリは彼の正体を暴くために、
「あ! あなたキョウさんのともだちの…えーと…はち、はち、はちー…えーっと……アカゲさん?」
 と、わざと間違えて見せたが、それに対して八神庵は、
「ヤガミだ! はちはなんだったんだはちは! はちもちがうけど…キサマ! 5ねんも あっているひとのなまえを まだ おぼえてないのか!? だいたい オレとキョウがどうみたら ともだちにみえるんだ!」
 と、ユリの作戦通り、自ら正体を暴露してしまった。

 なお、赤毛はヒトの人口の1〜2%で自然に見られ、北ヨーロッパまたは北西ヨーロッパ系の祖先を持つ人々(アイルランドやスコットランドでは比較的多い)の間では頻度が高く(2〜6%)、他の集団では頻度が低くなる。これは、MC1Rタンパク質の変化したバージョンを生成する16番染色体上の劣性対立遺伝子がホモ接合の個人に最も一般的である。
 赤みを帯びた色素フェオメラニンが多く、濃い色素ユーメラニンが比較的少ないことが特徴で、肌の色が白く、目の色が薄く、そばかすが増える。また紫外線から身を守ることが難しい。そのため、やけどをしやすくなったり、白人が皮膚がんになる可能性が高いのこのためであるといわれる。
 国立衛生研究所の調査によると、赤毛の人はそうでない人よりも熱痛や極端な暑さ・寒さに敏感で、黒毛の対象者よりも20%も高い確率で麻酔薬の使用を求めた。これもくせ者のMC1R遺伝子と関連があるとされている。

 赤毛に対する文化的反応は、嘲笑から賞賛までさまざまで、多くの一般的なステレオタイプが存在する。ギリシア神話では赤毛の民は死ぬとバンパイアになるとまで言われ、古代エジプト人は赤毛の処女を火あぶりにしていた。中世の錬金術師たちは赤毛にインスピレーションを受け、燃え盛る炎の髪を持つ巨人を召喚しようと奮闘していた。その他にも紅い髪は「地獄の炎を盗んだからだ」「月経中に妊娠したからだ」「狼人間に噛まれたからだ」など、様々な非科学的な反応をされたらしい。英語のredheadという言葉は、少なくとも西暦1510年から使われている。

ゴンザレスナコナコ爆発アタマハチハッスルおやじ腹ぺこオオカミハリボテ漫才前屈みクンミスX

秋本エリカ
人物・グループ

 1993年に行われたイベント「龍虎の拳2」CFヒロインコンテスト(「龍虎の拳2」の実写テレビCMでユリを演じる女性を募集したコンテスト)で、二次審査を突破した女性。
 その後、タレントかモデルになられたのか、当時「ゲーメスト」を発行していた新声社のイベントに参加している。
 身長164cm、3サイズ87-60-90(当時)。栃木県出身。

鳴海英理浜崎歩

当て身投げ
バグ・龍虎の拳2

 格闘ゲームにおける「当て身投げ」は、相手の攻撃判定を受け止めてから投げ飛ばす、という意味で使われることが多い。ギース・ハワードの同名の必殺技が有名。

「龍虎の拳2」では、バグか仕様かは不明だが、「相手の攻撃判定の先っぽを、通常投げ/空中投げで投げられる」という現象が起こる。そのため、明らかに当たっていない攻撃を投げ飛ばしたりする大道芸が可能。
 これは攻撃判定さえ出ていればいいので、飛燕鳳凰脚だろうが龍虎乱舞だろうが蒙古天武人乱舞だろうが、起き上がりに重ねられようが、関係なく投げられる(CPUは平気でこちらの龍虎乱舞を投げてくれる)。
 暫烈拳や幻影脚などの乱打技も、霞斬りや気吼砲など「飛び道具に見える打撃技」も、間合いさえ間違えなければ正面から投げることが可能。
 なんとブラスターウェーブも投げられる。この場合、ウェーブの先っぽギリギリの攻撃判定を投げることになるので、まるでMr.BIG本人を猛烈に吸い込んで投げるように見えるのがかなりシュール。
 一部のファンは、この現象を「当て身投げ」と呼んだ。

(どうも龍虎2の「投げられ判定」は「身体の中心線」にまったく関係なく「攻撃判定」や「食らい判定」に重ねて設定してあるらしく、他のゲームより簡単に投げハメ(コマンド投げ)が成立してしまう。リーチの長い技ほど投げられやすいようだ。テムジンが特にやりやすい)

 もちろん、間合いを間違えればその攻撃を一方的に食らってしまうため、挑戦には細心の注意が必要である。

 では「当て身投げ」の元祖であるギース・ハワード(「餓狼伝説1」)はどうかと言うと、実は「龍虎の拳2」よりさらに強烈なことができる(CPU専用キャラクターなので、無理やりプレイヤーキャラとして使用した場合に限るが)。
 タイガーキックの一ヒット目を食らいながら二ヒット目を投げたり、飛び道具を撃つ瞬間のモーションを投げたり(飛び道具自体はギースをすり抜ける)、逆立ちしているだけのリチャード・マイヤを無慈悲に投げたり、バックステップ中の相手を投げたり、巨大化・縮小化している途中のタン先生を投げたり、ドリンクを飲んでいる途中のホア・ジャイを投げたり、棒をなくして震えているビリーを投げ飛ばしたり、空中で烈風拳に当たった空中食らいモーション中の相手を投げたりすることができる(烈風拳→当て身投げの連続技になる)。(「KOF15」でも「ガイアニックバースト」や「裏面参拾壱活・九泉の浄玻璃」の出始めを投げるという無茶ができることはできる)
 また二度目の登場となった「餓狼伝説SPECIAL」では「上段当て身投げ」に「中段当て身投げ」が加わり、(超反応が必要なものの)飛び道具と投げ技以外のほとんどの技を投げることができるという傍若無人ぶりを発揮した。当て身投げで相手を投げまくるギースは、美しさすら感じるほどである。

 その後、当て身投げを駆使するキャラクターも増えていき、現在では「上段」「中段」「下段」など、投げられる技やシチュエーションが細かく進化した「当て身投げ」を持つ者も少なくない。

 注意が必要なのは、本来「当て身」とは、古武術や武道で急所を「突く・殴る・打つ・蹴る・当てる」などの技術(要するにパンチやキックなど、自分の身体の一部を使って相手を攻撃すること)の総称である。流派によっては「砕き」「殺活術」「殺法」「勝身術」ともいい、急所や腹部を打突して失神させる技のことをいうこともある。
 基本的な「型」から実践的な攻撃技術まで「当て身」の一言がさす幅は極めて広い。
 つまり「当て身投げ」とは、「相手の攻撃を自分の身に当てて(受け止めて)投げる」ことではなく、「相手の当て身攻撃を見切って投げる」ことなのである。
「餓狼伝説」シリーズのギース・ハワードの必殺投げ「当て身投げ」を、攻略雑誌「ゲーメスト」が「当て身」と省略し使用したことで、ゲームファンの間では「相手の攻撃を受け止めること」を「当て身」と称する認識が広まってしまった一面があるが、これは明快な誤用である。
 なお、この「当て身」という略称を使い始めたゲーメストでも、編集者の間でこの略称を用いることに対し違和感や認識の差がかなりあったことが、1997年2月28日号の読者コーナーで紹介されている。

アドバンスストライクいづな落とし美・サイレント投げ

アドバンスストライク
システム・KOF15

「KOF15」のパッチVer2.30で搭載された新システム、特種攻撃。
 技の動作は「シャッターストライク」と同じで、ユリは腰を引いてから少し前のめり気味に放つ右ストレート(遠距離立ちCと同じ技)。
「シャッターストライク」と同じくゲージを消費する特種攻撃だが、あちらよりもなお攻めに特化した性能をしている。攻撃時に0.5ゲージ消費するが、この攻撃はヒット/ガードを問わず0.5ゲージ回復する。ヒット時は受け身不能のダウンをとることができ、ガードされても有利。
 そして「アドバンスストライク」の最大の特徴が、「相手の投げ技を無効化することができる」ことだろう。通常投げ、コマンド投げ(空中判定になる一部のコマンド投げを除く)関係なく、こちらの「アドバンスストライク」発動中に投げ技を仕掛けられると、相手の投げと動きを止めることができ、こちらの攻撃が確実にヒットする。この攻撃は相手の膝崩れを誘発し、追撃が可能(ただし「シャッターストライク」よりもコンボ補正が大きい)。
 また動作の途中からガードポイントも発生する。「シャッターストライク」よりもガードポイントの発生が遅い代わりに、持続時間が長い。
 弱点はとにかく硬直が長いことで、緊急回避などでかわされると手痛い反撃が待っている。

当て身投げシャッターストライク

アナスタシア
KOF15・人物


アナスタシア(想像図)。

「KOF15」の登場人物で、前回「KOF14」大会を失敗させたアントノフが、自らの会社「アントノフ・コーポレーション」の代表から退任・失脚したあとを受けて、アントノフの後任として代表取締役に就任した女性。「THE KING OF FIGHTERS 15」を開催した。
 今作では「アントノフに代わり大会を開催する」という一文があり、先代取締役アントノフを立てているので、「14」のエンディングに大勢登場した反アントノフ派ではなく、ヤコフと同じく親アントノフ派の役員であった可能性が高い。
 アントノフを含むかつての大会主催者は、主催者権限を乱用して自己の力を無為無用に見せつけようとする者もいたが、このアナスタシアは招待状に名前を載せているだけで、自身はまったく表に顔を出していない。
 ただし、ビリー・カーンの三節棍はもちろん、サムライチームの日本刀やダーリィ・ダガーのリバタリア(等身大の巨大のこぎりのような刃物)まで大会での使用を認めており、これまでのKOFのルールにより過激な思想を持ち込もうとする意思は見え隠れしている。

 四条雛子のストーリーに登場した際には毅然とした態度で(電話越しに)雛子と接したが、(悪意はないが)やや強引な性格であることがうかがえる。また話術やテンションは、どことなくアントノフを思い起こさせる。雛子曰く「飛ぶ鳥を落とす勢いで世界を邁進している企業の社長さん」「明朗快活」。

 大会の運営は公正に行っており、優勝者にきちん優勝賞金を支払っている(クローネンが受け取っているが、彼は大型バッグに現金を満載した状態で持ち歩いている。アナスタシアが前回のアントノフと同じ金額・状態(10億ルーブルの小切手)を用意したとすると、2022年2月のレートで約14億7700万円となる)。

 なお、アントノフはアナスタシアについては、どんな人物かよく知っているらしく、その関係を問われたインタビューでは「むぅ……ひ、秘密だ」と口を開こうとしなかった。
 管理人の勝手な予想だが、「アントノフ(Антонов)」と同じくАнで始まる名前(アナスタシア/Анастасия/Anastasia)や、普段は多弁なアントノフにしては珍しく煮え切らない反応などから、アントノフの姉妹である(少なくとも近しい血縁関係にある)可能性が高いと思われる。

 本来「アナスタシア」とはロシア語で「復活した女」という意味であり(もうひとつの意味は「鎖の破壊者」)、基本的には女性名であるが、稀に男性名や苗字に用いられる。ロシアでの愛称は「ナーシャ」が多い。
 日本ではロシア革命時に銃殺されたロマノフ朝ロシア帝国最後の皇帝ニコライ二世の第四皇女、アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァ(1901〜1918)をイメージされることが多いかもしれない。数少ない証言からは活発で大変な悪戯好きな性格だったことがうかがえ、日本のゲーム「Fate/Grand Order」では妖怪「ヴィイ」と契約して英霊としての資格を得、「キャスター」のクラスで召喚された。ステータスは高くはないが、NP50%チャージを持つほか、優れたスキルと宝具を持つかなり優秀な★5アタッカーである。ただし2000万パワーズ

「KOF15」内ムービーでの担当声優は林亜由子氏。

(直筆サイン)。

アントノフキング・オブ・ファイターズクレメンス・べラミーヤコフ

アホ毛
用語


代表的な「アホ毛」の持ち主、
泉こなた(らき☆すた)

 キャラクターの頭部から一本だけ飛び出した、触角のような特徴的な髪の毛のこと。主にキャラクターの愛らしさを際立たせる特徴の一つとして使用される。
 元々は美容業界で使用されている業界用語で、まとめた髪の毛の表面からぴんぴん跳ね出ている短い毛のことを「アホ毛」といった。
 英語では「Frizz」。また「ジェニファー」と呼ばれることもある。

 漫画界での初出は不明だが、商業漫画「久美子&慎吾シリーズ」(山田南平。1990〜)で言及されたのが始めといわれる。また触覚のようにピンピンはねた髪の初出は「痕」(Leaf/1996)の登場人物・柏木初音とも、アダルトゲーム会社「Studio e・go!」のマスコット・デボスズメともいわれ、起源ははっきりしていない。
 なお、はっきり「アホ毛」と定義はできないが、とがった髪を持つ(跳ねてはいない)という特徴を持つ世界最古のキャラクターは1909年に登場したキューピーちゃんであろうと思われる。

「アホ毛」が特徴の主なキャラクターは、「らき☆すた」の泉こなた、「カードキャプターさくら」の木之元桜、「アイドルマスター」シリーズの菊地真や我那覇響、「五等分の花嫁」の中野五月、「CLANNAD」の古川渚、「Fate/stay night」のセイバー、「WORKING!!」の種島ぽぷら、「ラブライブ!サンシャイン!!」の高海千歌、「中二病でも恋がしたい!」の小鳥遊六歌、「まちカドまぞく」の吉田優子、「ひなこのーと」の夏川くいな、「幼女戦記」のターニャ・デグチャレフ中佐など、漫画・ゲーム界を問わず数多い。男性でも「鋼の錬金術師」のエドワード・エルリック、「物語」シリーズの阿良々木暦、「バクマン。」の真城最高、などがいる。

 なお、「Fate / stay night」等の美少女伝奇ゲームで知られるメーカー「TYPE-MOON」の代表・武内崇氏によると、「オデコから生えているのが「触覚」で、つむじから生えているのが「アホ毛」」とのことである。

 つまり、
 これがアホ毛で、

 これが触覚、ということだろうか?

甘口カレー
プロフィール

 ユリの好きな食べ物。自作かレトルトかは不明だが、料理好きなユリなら自作だと思われる。
「SNKヒロインズ TAG-TEZM-FRANZY」では、相手に攻撃をヒットさせるとなぜかカレーのエフェクトが舞い散ることがあるが、「それほど好きだ」ということだろうか。

 ユリが甘口カレーを好むようになったのは、実は兄のリョウのせい。
 子供の頃、リョウが作ってくれたカレーが辛すぎてユリには食べられず、リョウが気を利かせて甘くしたのが原因。それ以降、ユリはカレーを思い切り甘く作るようになり、リョウが何度頼んでも戻してくれないそうである(リョウのプロフィールでは「ユリの甘口カレーが苦手」となっている)
 更にいえば、父のタクマはジャガイモの入ったカレーが苦手。サカザキ家でカレーを作るのは大変である。

 本来、「カレー」という言葉は料理のことではなく、料理に用いる香辛料のことで、南方インドのタミル語で「スープの具」を意味する「カリ」が語源らしい。
 ユリの住むアメリカでは、19世紀半ばにはすでにカレーの存在は一部に知られてはいたが、現在に至るまであまり一般的なメニューではない。
 というよりも、一般的にカレーを家庭で食べるという習慣が存在せず、あくまで「外国の食事」として認知されている。だから、例えば日本人がフランス料理やトルコ料理など、「あまり馴染みがない外国の料理を外に食べに行く」という感覚と同じで、能動的に食べる機会を作らないと、口にすることはあまり無いらしい。
(ただしアメリカ南部では、カレーではないがカレー粉を用いたカントリー・キャプテンという、やはりインド起源の料理が150年ほど前から親しまれている)
 特にアジアのように、元々カレーを食べる文化が無いヨーロッパ系のアメリカ人家庭は、その傾向が顕著のようで、大きなスーパーには日本製のインスタントカレーが販売されていることもあるが、殆ど日本人/日系人専用であるという話だ。
 また、ヨーロッパ系アメリカ人が「カレー」と聞くと、どうしてもインド風、タイ風カレーを思い浮かべるそうで、日本風のカレーは縁が薄いのだろう。アメリカの外食レストランには、カレーを置いてある店もあるが、やはりかなりアメリカナイズされていて、御飯はパサパサ、ルーの具が豊富で量が多く、スパイスがきつい味付けが多い。
(その代わり、日本で日本風のカレーにはまるアメリカ人も多いそうで、決して日本風が受け付けられていないわけではなく、ただ認知度が低いだけのことのようだ)
 だから、ユリが甘口カレーを好む、というのは、日本人としての趣向を色濃く受け継いでいる、良い証拠なのである。

 2020年以降、イギリスでは日本式のカツカレーが全国的に大流行しており、和食レストランに行列ができる日も多い。「Wagamama」や「Wasabi」などの日本食チェーン店がその発端となり、イギリス国内のみのオリジナルメニューも存在する(特に「Wagamama」では1日1万食売り上げたそうである)。ただし、カツカレーのカツはイスラム信徒でも食べられるようチキンカツが使われている場合が多い。

あんこ餅かす汁串焼き野菜クレープ自家製梅干ショートケーキストロベリーティー特上寿司ハチミツ入りミルクブラックトリュフ

天獅子悦也
人物・漫画家

 クールで切れる男を描かせたら天下一品の漫画家。11月15日生まれ、神奈川県横須賀市出身。血液型A。地元では「兄貴」と慕われているらしい。
 大学4年の皆が就活していた夏に、手元にあった原稿を手直しして投稿。新人賞だったので就活せず、そのまま漫画家となり、4年生の一月にデビュー。
 影響を受けた漫画・作家は特になし。仲の良い漫画家は西野マルタ氏。原稿が遅れことはないが、それは「複数の仕事をこなせない(一本の仕事に集中する)から」。
 最近の状況は「身体がいよいよ老いて来てボー然としています」とのこと。「あなたにとって漫画とは何ですか?」との質問には、「仕事です。なのにそれにしては漫画を読みません。漫画って何なんでしょうね」とお応えなさっている。
(「漫画全巻ドットコム」のインタビューより)

 1990年代前半から新声社とのタッグで、SNK格闘ゲームのコミカライズを手がける。 その作風と、格闘ゲームというバイオレンスなジャンル、SNKタイトルの持つ深い世界性との相性は素晴らしく、「龍虎の拳」「同2」「ギース・ハワード外伝」「GEESE in the dark」「龍虎の拳外伝 カーマンに指令を」など、次々と名作を生み落とした。

 読者の対象年齢が比較的高めということもあったろうが、その作品群には、少年誌におけるゲーム作品のコミカライズにありがちな、「商品の知名度に頼り切ったいい加減さ」「作者の無知から来る粗悪なオリジナル設定」というものは微塵も無く、作品の設定を深く研究し、真摯に漫画化に取り組んだがゆえの魅力にあふれており、その完成度の高さから、天獅子作品内の設定をもって「SNK準公式設定」と認識しているファンも多い。
(その影響には、ストーリーテラーとして天獅子を補佐したゲーメスト編集長・石井ぜんじの多大な功績もある)

 特に、ギース・ハワード、Mr.BIG、山崎竜二など、悪役の描写が素晴らしく、「ギース・ハワード外伝」「GEESE in the dark」におけるギースの台詞は、そのすべてが名言であると評しても過言ではない。
 その作風ゆえに、作品内に登場する女性キャラクターも「クールで強い」描写がなされている場合が多く、「龍虎の拳2」に登場するユリ・サカザキの描写も、他の作者の漫画作品とは一線を画している。
(ブルー・マリーに、ギースに忠誠を尽くすビリー・カーンのことを「ホモ野郎」などと言わせてみたり、タブーすれすれの際どいネタもあった)

 1999年に新声社が倒産してしまったこともあり、現在、この作品群を入手する手段は限られ、単行本化されなかった漫画作品もあるようで、残念である。
 現在の代表作は、「人鬼」こと「傀」を中心に、裏世界の高レート麻雀に関わる人物達を描いた群像劇「むこうぶち」(竹書房)。この作品でも「傀」がロンする時の名台詞「ご無礼」が、麻雀好きの間で流行語になっている。

Mr.BIG

あら、可愛い子が入ったのね! これからもよろしくね!
勝利メッセージ・KOF99

「KOF'99」でユリを使ってサイコソルジャーチームを倒したときに見ることができる勝利メッセージ。ちなみに「可愛い子」とは、この年からサイコソルジャーチームに加入した「包」のこと。
 その特徴的な口調から、「お前はホストクラブに入りびたるマダムか」と、一部で突っ込まれた。

麻宮アテナ

荒ぶる燕のポーズ
姿勢・CAPCOMvs.SNK2

「CAPCOM vs.SNK」シリーズで、空中オリジナルコンボを発動する直前にユリがとるポーズ。
 見たまま、地上の獲物を空中から狙う鋭い意志を全身で体現したポーズであり、ユリが次の瞬間にどのような連続攻撃を相手に叩き込むのか視聴者に期待させる。しかも、発動の一瞬、ユリが光に包まれる。
 ここで超威力のコンボを叩きつけて一気に試合を決めるか、魅力的なコンボで聴衆を魅せるか、あえておちょくりコンボで相手を怒らせ、相手を自分の土俵に引きずりこむかは、プレイヤー次第である。

アルバイト
商業/就労形態

 店舗経営に携わる者の就労形態の一。日本では「正社員ではない就労者」をさすことが多い。
 語源はドイツ語の「Arbeit」であり、意味は「労働」。英語では「パートタイムジョブ」「サイドジョブ」という。
 実は日本での語源は古く、明治時代にはすでに、学生の間で隠語として使われていた。

 ユリは「龍虎の拳」時代は学生であり、「KOF」シリーズで道場で師範代の地位に就くまでは、「龍虎の拳2」でフィットネスジムでアルバイトをしていた。「龍虎の拳2」のユリステージは、そのアルバイト先のフィットネスジムである。
 また漫画ネタだが、「ザ・キング・オブ・ファイターズ'98 4コマギャグバトル」の藤井あお(藤丸あお)「ドリカム'98」の中で、ビリー・カーンの超必殺技「大旋風」で分裂(して見える)棍の数を数える、謎のアルバイトをしたことがある。
 意外と厳しく、数を間違えるとバイト料から引かれるらしい。
(情報提供:小濱太介様)

あん!あん!あん!お父さんごめーん
ボイス・一発ネタ

「KOF'96」で可能な一発ネタ(PS2版「オロチ編」で確認)。
「96」の挑発「あんたバカぁ?」は、発動後すぐにキャンセルすることができ、「挑発→前進→挑発→前進(前進しながら挑発ボタンを連打)」と繰り返すことで「あん!あん!あん!」とユリをもだえさせることができる。
 そこで、体力がほとんどない状態で、相手に挑発→前進→挑発→前進とにじり寄ったところで攻撃されてKOされると、「あん!あん!あん!お父さんごめーん」と背徳的なボイスを聞くことができる。

 あくまで、それだけのネタである。

 ここからの発展系として、「あん!あん!あん!虎煌拳!」などの「あえぎ必殺技」も可能。さらに、この「あえぎ必殺技」からカウンターでKOされることで、「あん!あん!あん!ひえんほうとうさん、ごめーん!」など、なぞの人物に謝罪しながら倒れるユリを見ることもできる。
 ただ、対戦で繰り返すとただの変態なので、あくまで個人での環境で再現することをお勧めする。

 ちなみに「'97」の「あんたバカぁ?」はキャンセルできるまでの時間が長く、同じことをやると「あんたば!あんたば!あんたば!お父さんごめーん」と、これはこれでシュールなボイスになる。

あんたバカぁ?お父さん、ごめーん!タクマ・サカザキ

あんこ餅
プロフィール・KOF'98UMOL

「KOF'98 ULTIMATE MATCH Online」に登場した際、ユリ(ノーマル)の好む食べ物(グルメ)。贈ると先制値が上昇する。
 餡子を使用した一般的な和菓子。「あんころ餅」と語感が似ているが、こちらによると、「あんこ餅」は「お餅の中に餡子を包んだもの」、「あんころ餅」は「餅の外側に餡子があるもの」で、完全な別物であるらしい。
 餅とあんこで構成されるシンプルなお菓子のため、もち米の良しあし、焚くときに使う水や素材などによって大きく味が異なる。


(画像:ことばの違い.com

 あんこ餅に使用される砂糖は昔は非常に高価な調味料であり、もち米も普段から食べられるものではなかったため、それらと手間をかけて作るあんこ餅は、祝い事があった時や、病人や出産後の回復を祈ってなど、人生の重要な場面で食べる特別なものであったそうである。もっとも一般的な節目となるのが「お彼岸」であり、先祖への祈りとして捧げられた貴重なあんこ餅が春には「牡丹餅」、秋には「おはぎ」と呼ばれるようになり、現代の生活になじみ深いものとなっていった。

(情報提供:ムメイ@mumei_774様)
(参考:和菓子の季節.com

甘口カレーかす汁串焼き野菜クレープ自家製梅干ショートケーキストロベリーティー特上寿司ハチミツ入りミルクブラックトリュフ

アンゴルモア
人物・KOF

「KOF'99」の幻のボスキャラクター。「'95」の時からアイデアがあったらしいが、その後「ネスツ編」が始まったため残念ながらお蔵入りになってしまった。

 ネタ元は1970年代から80年代にかけて大ブームを巻き起こし、映画化もされた「ノストラダムスの大予言」(五島勉/祥伝社/1973)。
 フランスの医師・占星術師であるミシェル・ノストラダムス(1503〜1566)が記した詩集「諸世紀」(このタイトルは誤訳である。正タイトルは「ミシェル・ノストラダムス師の予言集」)を紹介する内容で、完全なフィクションや強引な翻訳からの強引な展開が目立つ問題作だが、当時の「終末ブーム」に乗って209万部を売り上げた。
 その「諸世紀」の第10巻72番の四行詩に登場するのがこの「アンゴルモアの大王」である。

1999年7か月、空から恐怖の大王が来るだろう、アンゴルモアの大王を蘇らせ、マルスの前後に首尾よく支配するために。
(よく見る「1999年7月」は誤訳。また「恐怖の大王」は意訳で、「世話役の大王」が正確だという資料もある)

 ご覧の通り、これだけなら意味不明の文章であり、「アンゴルモア」が地名なのか人名なのか分からないし、「マルス」が何を指すかもわからない。しかしこの一文がなぜか世界の終末を指しているとされてしまい、五島勉を魁として様々な解釈が生まれた。
 ルイ14世、フランソワ1世、キリスト、反キリスト、宇宙人、日食、隕石、サタン、国連事務総長、核ミサイル、バイアグラから果てはセーラームーンや当時の阪神タイガース監督夫人まで、オカルト業界は「この世に恐怖の大王は何人いるんだ」というようなアリサマだった(もちろん「自分のことだ」と主張する図々しい人もいた)。
 そして何事もなく1999年が過ぎると、今度は「1999とはノストラダムスが仕掛けた暗号であり、本当は○○年のことだ!」と言い出す人が続出した。もう言ったモン勝ちである。

(オカルト業界では、何年かに一回のペースでこうした「人類滅亡の危機」がブームになる。最近だと、2000年代の「2012年人類滅亡説」、2010年前後からのいわゆる「アセンション」騒動、2020年代初頭の「新型コロナウィルスワクチン陰謀論」などが記憶に新しい。
 また、こうした人類滅亡論を信じて狂信的な行動(集団自殺や猟奇的事件など)に走る者たちをさして「ドゥームズデー・カルト」と呼ぶ)

Mr.BIGイグニスジヴァートマタクマ・サカザキネスツルガール・バーンシュタイン

あんたバカぁ?
登場デモ・KOF

「KOF'96」から登場した、ユリの挑発ボイス。
 腰に手を当てて少し前かがみになりながら、生意気な口調で「あんたバカぁ?」と言い放つ。「KOF」という長いシリーズを通して、ボイス・ポーズ共に、もっとも挑発らしい挑発といえるだろう。本当に誰かにやったら、たぶん殴られるので注意。
 新声社の「KOF'96 テクニカルマニュアル」で実施されたアンケートでは、ユリは「嫌いなキャラクター部門」で4位に入ってしまったが、その理由にこの挑発を挙げる人が多かった。特に女性プレイヤーに嫌われていたようで、得票の実に九割が女性票だった。
(「好きなキャラクター部門」では8位だった)
 さすがにやりすぎだと判断されたのか、「KOF'96」「KOF'97」の二作品でしか採用されていない。


「KOF'96 4コマ決定版」
(みくに葵/新声社)

 元ネタは、「新世紀エヴァンゲリオン」の登場人物、惣流(式波)アスカ・ラングレーの口癖。主に主人公・碇シンジの不甲斐なさに対して発せられる。
 原作「新世紀エヴァンゲリオン」劇中での登場回数は12回。2009年に公開された「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」では、初登場時からシンジに連発しているが、アスカのシンジへの感情が変化するにつれて様々なニュアンスの「あんたバカぁ?」が聞ける。宮村優子バンザイ。

 なお、「新世紀エヴァンゲリオン」の英語版では「Are you stupid ?」とストレートに訳されているが、ドイツ語版では「Du bist echt schwer von Begriff !」とやや回りくどく訳されていた(「頭の回転が遅い」「理解が悪い」という意味)。
(英語で「fool」や「foolish」はド直球に侮蔑の意味しか持たないので、こういう気軽さを含む表現の場合には使わない)

 ちなみに、ユリとアスカの共通点を強引に探すと、

  • 二人とも日本人の血を引いている(アスカは1/4、ユリは1/2が日本人)。
  • 二人とも母親を亡くしている(アスカの母親は自死、ユリの母親は事故死)。
  • 二人とも日本語を話せるが、漢字は苦手(アスカは飛び級で大学を出ているが、漢字が読めないため、日本語のテストは苦手。ユリは「真」と「芯」を書き間違えている)。
  • 二人とも血液型A型。
  • 二人とも12月生まれ(アスカは4日、ユリは7日)。
  • アメリカでの居住経験がある?(アスカはドイツ語を話すが、国籍はアメリカ)
  • 軍人経験がある?(アスカは劇場版ではユーロ軍のエース。ユリは戦艦の指揮経験がある)
 ……などなど。
 ただし、アスカの設定は旧テレビ版、旧劇場版、新劇場版と細かく変わるため、これがすべてではないかもしれない。特に新劇場版(序、破、Q、シン)の各作品では、恐らくこれらの設定は無かったことにされているか、大幅に変わっている(ミサトが「ユーロのエース」と言っているので、ドイツ国籍のままの可能性が高い)。

「KOF'96」では相手が「気合ため」でゲージをためるスピードより、こちらが挑発で相手のゲージを減らすスピードの方が速いため、ゲージMAXになると圧倒的な連続技が可能になるキャラクターも多いが、実は試合中にゲージMAXになる機会はそうそうない。

YRSえいえいおーおー、じゃーんぷぶいぶい!サービス、サービス♪バビッとやっつけちゃうぞ!ユリちゃん号ユリちょうスラッシュ

アンチ極限流チーム
団体・KOF

「KOF11」で初登場したチーム。ともに極限流空手の打倒・超克を目指す如月影二、藤堂香澄、まりんという異色のメンバーによって結成された。
 この奇妙な人選は如月影二によるもので、実際のところは「目的が一致すれば誰でもよい」と考えていたのではないかと思われるが、「KOF'95」で八神庵から不意打ちを食らって重傷を負った手痛い経験から、「例え裏切られても自分の腕で返り討ちにできる」相手を選んだのかもしれない。
 天衣無縫なまりん、生真面目な香澄、孤高を貫く影二と、どこからどう見てもチームワークなど微塵も生まれそうにない面子だが、「11」のエンディングでは、三人そろって(しかも計画的に)リョウとキングのデート現場を襲撃している(そして仲良く撃退されている)ことから、激しい戦いを通して、それなりの連帯感は生まれていたようである。

 公式のストーリーとして登場したのは「KOF11」のみだが、「KOF'98UM」で如月影二、藤堂香澄、Mr.BIGの三人でクリアすると、「アンチ極限流チーム」として特殊な一枚絵を見ることができる。

Mr.BIG極限流空手藤堂香澄まりん

アントノフ
人物・KOF14

「KOF14」を開催したロシアの大富豪で、自称「KOF初代チャンピオン」。
 ムキムキに鍛え上げた肉体と、特徴的なヒゲがトレードマーク。極太の葉巻を愛飲するが、時々その葉巻の煙が耳から出る。
 黄金のネックレスに、黄金の腕時計、そして巨大なKOFチャンピオンベルトなど、なかなか派手な趣味があるようだ。
 その巨体を活かした豪快な突進戦法が得意。

 生年不明の1月12日生まれ。身長214cm、体重120kg。血液型B。趣味は癒し系番組の視聴。大切なものはペットの犬・猫・リス。嫌いなものはその場の雰囲気で決まる。
 年齢は不明だが、部下のヤコフ曰く「犬の映画で涙腺が緩むような年齢」。口癖は「失礼だぞ、常務」。

 ミアン曰く「見た目と違っていい人」、シルヴィ・ポーラ・ポーラ曰く「ギャップ萌え」。
 もみあげから繋がった特徴的なヒゲはアントノフがふざけてやっているわけではなく(その可能性も無くはないが)「マトンチョップ」というれっきとした「紳士のオシャレ」である。


葉巻の煙が耳から出ている人のセリフ。
「KOF A NEW BIGINNING」(あずま京太郎)

 ロシアに巨大アリーナを建設した他、自らの名を冠した国際空港の建設、同じく自らの名を冠した航空会社(アントノフ・エアライン)を設立するなど、本当の意味でとんでもない大富豪。
 また、天文学的な額の優勝賞金(10億ルーブル=約15.6億円)を用意し、それを出し惜しみすることなく選手に支払ったり(ザナドゥが受け取っている)、大事にしていたKOFチャンピオンベルトを優勝者に渡す(大門五郎が身につけている)など、決して吝嗇りんしょく※1)ではない公正な人物である。

「シベリア黄金拳」という怪しげな格闘技や、子供向けと思われる犬の映画で大感動して号泣したり、葉巻の煙が耳から出たり、「一億兆倍強い」「一人で闘うアントノフこそ真のチャンピオン」などの特徴的な言動、それでいて彼を慕う者が少なくないなど、怪しさは抜けないものの、どこか愛嬌があって憎めない人物。
 企業経営もその戦法と同じく豪快極まりないようで、KOFの開催権を獲得するためにかなりの金額を投資したようだが(※2)、(バースの乱入など予想外の事故に見舞われたせいもあるが)結局、投資金額の30%程度しか回収できず、株価は暴落、関連商品は返品の山、マスコミからも叩かれ放題で、さらに会社の重役たちから叛旗を翻され、夜逃げ同然に下野したようである(※3)。

「KOF初代チャンピオン」という自称の経歴は限りなく胡散臭いが、これが事実なら「龍虎の拳2」でギースが開催した「KOF」(1979年)の優勝者ということになり、当時20代だとしても、「KOF14」開催時(2016年)はすでに60代である。お爺ちゃん、ハッスルしすぎ。
(ただし「KOF」は名前だけが先行した謎の大会の時期が長かったので、自分が開催し自分だけ出場して「優勝」した自称チャンピオンがいてもおかしくはない。性格的にアントノフはそういうことをしないだろうが)

「KOF15」では、ヒゲをマトンチョップからリンカニックに整えなおし、なんとラモンとキング・オブ・ダイナソーを引き連れ「ギャラクシー・アントン・レスリング」チームとして参戦。「KOF初代チャンピオン」の座を取り戻すために戦いに来た。
 前大会の運営失敗で75件もの訴訟を起こされているのが現状だが、「五年以内にはすべて解決するだろう」と自信満々。色んな所からギリギリのネタを持ってきており、まだまだ引退する気はなさそうである。
 なお、自分が下野した後に自社の代表取締役の座につき、「KOF15」を開催したアナスタシアとの関係については、「内緒だ」と口をつぐんでいる。

「KOF15」で優勝後は、後に伝説となる試合を多くこなし、人気レスラーを次々と勧誘して「G.A.W(ギャラクシー・アントン・レスリング)」を巨大化させることに成功。このまま経営者として君臨するかと思いきや、還暦を過ぎて一線から引退すると、一転、今度は世界規模で自然保護の運動に身を投じるようになり、数々の賞を受賞することとなった。
 ……とここまで、アントノフの妄想である。

 個人的に、これまでの「KOF」歴代のボスキャラの中で、「MAXIMUM IMPACT 2」のジヴァートマと並んで最も好きなキャラクターである。ジヴァートマはその突き抜けた怪しさで大好きなのだが、アントノフはその無邪気さが私的に大ヒットだった。たまにはこんなボスがいてもいいじゃない。
 しかし、ただ無邪気なだけでなく、バース戦前のデモでは崩落したアリーナの鉄骨から子供を救ったり、各種エンディングでその誠実さを垣間見せたりと、かなり「良い人」であることもわかる。
 これまで、ルガールだのオロチだのマガキだのサイキだの、怪しげで私欲的なボスばかりだったこともあって、一服の清涼剤のような存在感がむしろ清々しい。

 担当声優は菱田盛之氏。


 直筆サイン。

アナスタシアアントノフガールクレメンス・ベラミージヴァートマバースヤコフ

アントノフガール
人物・グループ

「THE KING OF FIGHTERS A NEW BEGINNING」(あずま京太郎)に登場するキャラクター。
 アントノフが開催したKOF14大会の、開会式の司会進行・スタジアムリポーターを担当した。
 つり目と露出度の高いパイレーツファッション、元気のいいトークが特徴。アントノフが現地募集したスタッフならロシア人の可能性が高いが、アントノフの会社の社員かもしれない。

 多少のことでは笑顔を絶やさないが呆気にとられることはあるようで、キムチームのガンイルとルオンの(教育的な意味で明らかにヤバ目の)選手入場を目にしたさいには、
 
 この表情である。

 本来、アントノフガールは一人ではなく、観客サービスのために会場に配備された女性たちのことで、試合運営にも関わっているイラストの彼女がリーダー格のようだ。バースの出現で破壊された会場から観客を避難させるさいに、複数のガールが出動している。そのさいに「アントノフガールβ」とチーム名とも思えるコードネームで連絡を取り合っている。
 なお、黒を基調として露出度が高いパイレーツ風、という共通点はあるものの、全員デザインが異なる衣装を身に着けている。

 なお、KOF14が開催されたと思われるロシアの9月前後は、最高・最低共に平均気温が東京よりも10度ほど低い(モスクワの場合)。露出度と元気度が高いのは大いに結構だが、風邪には気をつけてほしいものである。
 月刊少年シリウス編集部の公式twitter(@shonen_sirius)で、「KOF ANB」の連載状況の報告も担当していた。

アントノフ

アンラッキーボックス下方修正事件
事件・黒い砂漠

  株式会社パールアビスジャパンが運営するソーシャルゲーム「黒い砂漠モバイル」が「KOF」とコラボした際に行われたイベント「KOFラッキーボックス(有料)」という有料ガチャで起こった事件。「ブラックボックス事件」とも。
 このコラボの有料ガチャは、価格に対して強力なアイテムがなかり多数排出されており、ゲームバランスが破壊されるのでは、とプレイヤーの間でも話題になっていた。当然、この声が運営に届かないわけがなく、2019年12月13日0時10分から緊急メンテナンスに突入した。
 そこで運営がとった措置が、

@排出アイテムの下方修正
Aボックスの販売価格を100万シルバーから500万シルバーに値上げ
B買っているがまだ開けていない500万シルバーの箱は、100万シルバー相当のものに変換。
C買ってすでに開けてしまっている人には特におとがめは無し。

 ……以上である。
 メンテナンス以前に高いはずのアイテムを安価で手に入れたプレイヤーにはアイテム回収などの一切ペナルティはなし。逆にメンテナンス以降にボックスを買う人は、「適正価格」でしかアイテムを入手できなくなってしまった。
 まさに「先にやった(買った)者勝ち」状態であり、一つのアイテムが様々な影響があるゲームなので、被害がより大きくなってしまったようである。
 この事件に関しては多くの検証サイトが立ち上がり、関係掲示板は悲鳴と苦情で溢れかえることになった。これを機に「黒い砂漠」から引退したプレイヤーも多かったようだ。

イグニス
人物・KOF

 秘密結社「ネスツ」の創設者ネスツの長男で、「KOF2001」のボスキャラクター。同組織の幹部に名を連ねるが、ネスツ自身は数年前に殺害されており、組織はイグニスの手中にある。
 ネスツの死後、組織の実権を握ってから自らを神とするための計画を発動し、世界中の博士号所有者を誘拐しては、クローン人間、改造人間、人造人間など、人体改造の研究を開始する。そのため、その産物であるK'、マキシマ、クーラ、K9999たちのことを「モルモット」と呼ぶ。
 自らも「音巣対流拳(ネスツリュウケン)」という格闘技を体得しており、高性能の擬似生命体「イーリスランス」「ガーリアンソード」を内蔵したバトルスーツを着込み、数々の飛び道具と斬撃技を駆使した隙のない戦いで相手を圧倒する。
 一見、部下に裏切られたり強化人間達に反逆されるなど統率力に欠けるようにも見えるが、すべては自分が選んだ最強人類候補・K'に試練を与える為にイグニス自身が画策したことであったらしい。
 強化人間・クローン達を作ったのも、自分を今よりも上の次元の存在に引き上げる為のモルモットにするためだった。

 1945年10月19日生まれ。身長189cm、体重85kg。血液型AB。大切なものも嫌いなものも「神」。
 趣味はUFOウォッチング、得意スポーツは座禅。好物は宇宙食。
 謎の女性ミスティー、飛賊の裏切り者・龍とは協力関係にある。
「KOFオールスター」の特殊ストーリーでは「神の手を持つネスツ製薬のCEO」として登場。おそらくネスツのフロント企業だと思われる。チャリティー団体「グルガンコーポレーション」を通じて薬の利益を世界中の恵まれない子供たちに還元しているが、ひたすら怪しい。
 また2022年9月のイベント「不思議の国のポール」では宇宙最強のネスツ帝国の首長としてポール・フェニックスと紅丸の前に現れる。ニーナ姫を洗脳して二人を苦しめたが、最終的にはポールに破れて自爆して果てた(結局はポールの夢だったが)。
 漫画「KOF A NEW BEGINNING」(あずま京太郎)では死亡後のストーリーだが、人格のデータを地下の秘密基地にあらかじめコピーしており、それに「次元亀裂」に保存されていたデータを用いる形で自我を得、アンドロイド、次いでネルソンの義手に寄生するかたちで復活した。しかしアンドロイドは草薙京に一瞬で屠られ、ネルソンの義手からは二人がかりで引きはがされた挙句、K'によって消滅させられた。

 特殊技こそ持たないものの、イカサマくさいほど強烈な必殺技でプレイヤーを恐怖の底に叩き落した「ネスツ」の長である。
 必殺技のほとんどが特殊追撃判定を持ち、なおかつ多段ヒットするため、必殺技を適当に連発されるだけで近づくことができず、運よく近づいても必殺技→必殺技(主にチェーンブレイドシリーズ)で半永久連続技に持っていかれる。
「KOF2001」の家庭用では一定条件でのみ使用可能。「KOF2002UM」でも一定条件を満たすことで使えるようになるが、必殺技こそ強烈なもののやや隙が大きくなり、また通常技がかなりクセが強い。

 なお、飛び道具を撃つときにドイツ語ふうに「ファイエル!」(撃て!)と叫ぶことがあるが、これは実は声優つながりネタで、ビデオアニメ史に残る大長編作品「銀河英雄伝説(※1)」の銀河帝国軍オスカー・フォン・ロイエンタール上級大将(のち元帥)の名セリフから(もっとも、銀河帝国軍の指揮官なら大抵の人は言っているが)。
 ただし、この「ファイエル!」は実は「銀河帝国語」であり、正しいドイツ語ではない(ドイツ語での発音は「フォイヤー!(Feuer!)」である)。
 これは「銀河英雄伝説」の原作小説を書いた田中芳樹氏の思い込みによるミスとされているが、これと同じようなミスをしている人は、実は少なくない。SNKネタでは「餓狼 MARK OF THE WOLVES」のカイン・R・ハインラインが超必殺技「ヒムシッリュアーテム」で「ファイエル」と叫んでいる(※2)。
 しかし、イグニス自身この響きが気に入っているのか、「KOFオールスター」に登場した際には、より一層気合を込めて「ファイエル!」と叫んでいる。

 56歳には見えない外見や、渋すぎる若本ボイスもあいまって、かなり威厳のあるボスに見えるが、50代にして神を自称したり、一度戦いに負けるとヤケになって要塞ごと相手を道連れにしようとするなど、若干メンヘラ気質の上にメンタルが弱い。

 パチスロ「THE KING OF FIGHTERS Chapter of NESTS」ではさらに若返り、どう見てもゼロ(オリジナル)(クローンと同年齢なら44歳)の方が年上である。
(このパチスロ版だと、追い込まれると、半ば発狂して愉快な顔芸を披露する)

 なお、このような美形ボスになったのは、KOF2001当時のスポンサーであるイオリス社から「美形にするように」という命令があったからだそうである。そりゃ、「韓国版アテナ」「美少女ファイター」を作れといわれて、仮面ライダーとど根性ガエルを悪魔合体させるようなスタッフに好きに作らせると、どんなバケモノ・地球外新生物が誕生するかわかったものではない(「KOF13」の鎮のように、糞きたねぇジジイにされた可能性大)。ここはイオリス社が賢明だった。

 なお「イグニス(ignis)」とは本来、ラテン語で「かがり火」「炎」という意味であるが、彼の名「イグニス」の綴りは「Igniz」である。

 担当声優は若本規夫氏(ゲーム)、木村雅史氏(KOFオールスター)。
 若本氏はKOFに縁があり、他に「KOF2002」のルガール・バーンシュタインや、「CAPCOM vs.SNK」のベガなどを演じている。ベガ役はけっこう長く、最近では「ストリートファイター5」(2016)でも演じている。

キャプテン実験体ゼロネスツネスツ遺伝子ブックメイ・リー本部

イスラ
人物・KOF15

「KOF15」の登場人物。主に南米を中心に活動するグラフィティ・アーティスト(※1)。近年、SNSを中心に人気が広がっている。
 その特徴は神出鬼没さにあり、ふらっと現れた街中でライブペイントを行い、警察が来る前には撤収しているというスピードぶりである。彼女のファンは若年層が多く、中には十歳にもならないのにイスラを追いかけていたりと、熱狂的なファンも少なくない。
 もう一つの特徴に、イスラにいつもついてくる大きな紫色の「手」の幻影がある。左右一対の手首から先の「掌」が、まるで意思を持っているようにイスラをサポートし、常人には不可能な場所でもライブペイントを行っている。

 幼少期は、チリの孤児院で育つ。そこで横柄で尊大な大人たちに囲まれて育ったため、自分より年上の相手のことは現在でもあまり好きではないらしく、基本的に敬語は使わず乱暴な言葉づかいで接し、簡単には信頼もしない。
 常に自分の隣に目には見えない「誰か」がいることを感じており、自分が触れなくても物を動かしたり壊したりすることができたが、他人には黙っていた。イスラはこの「誰か」に「アマンダ」と名付けた。
 12歳の時に絵を描くことに楽しみを覚え、大人の目を盗んでは色々なものを描いて子供たちを喜ばせていたが、ある日、大人たちにその「趣味」がばれてしまい、絵を全て目の前で燃やされてしまう。このことで逆上したイスラは、アマンダとともに孤児院を脱走、以降、ストリートで細々と絵をかきながら生活することになる。その活動が実を結んだか、数年後、友人のSNSで紹介されてから人気アーティストへと世界を広げていった。

 元来、「KOF」とは接点はなかったが、友人から自分と同じ力を持つシュンエイの存在を知らされて対抗心を持ち、さらにハイデルンとドロレスに説得されたことで「KOF15」への参加を決意。「ライバルチーム」として出場したが、その裏にあったドロレスの非情な思惑には最後まで気づかなかったようである。
 自分がシュンエイと共に地球に二人しかいない「アンプスペクター」という特別な存在である事に関し、ドロレスから存在自体は教えられているものの、その能力や詳細は語られていない模様。

 11月22日生まれ。出身地はチリ。血液型A。好物はチレニートス(※2)で、これ以外のプロフィールデータはすべて不明。
 年齢は不明だが十代後半から二十代前半と思われる。
 竹を割ったような生活で明朗快活。誰に対しても生意気な口調を崩さないが、好意や謝意、悪意といった感情を隠すこともなく素直に吐露する。
 コミュニケーション能力に秀で、この大会でシュンエイだけでなく、ユリやアテナ、クローネンやK'と多くの友人を得ており、最終的にはハイデルンとドロレスとのチームも悪くなかったと語っている。
 胸の谷間と肩が露出した大胆な服装を好み、首からはガスマスクを下げ、派手な色合いのパーカーを身につけている。腰まである髪は淡い青色だが、大部分にブルーのメッシュをいれているようだ。また、指や手首、太ももに特徴的なタトゥーを施している。
 また喋り方に特徴があるのか、セリフの「ん」が「ン」に変換されるなど、漫画原作者・小池一夫(1936〜2019)作品のようなセリフまわしがされている。

 格闘技は身につけていないが身体能力が高く、またケンカ慣れしているらしく、かなりの動きを発揮する。本人は蹴り技が好きなようで、キックは自分で放ち、パンチ技はすべてアマンダに任せている。そのせいかパンチ技はリーチがかなり長い。
 アマンダとのコンビネーションは抜群で、アマンダに支えられての空中移動や、ブレーキングからの技の変化など、トリッキーな戦法を得意とする。

「KOF15」から登場のキャラクターで、「KOF」ではこれまで登場したことのない(はず)、純度100%の「ツンデレ(※3)」属性の持ち主。かつ、明るく感情豊かで芯の強い「陽キャ」属性を併せ持つ。なんて羨ましい。ヴァネッサ曰く「良い子」。
 大会の決勝戦後では、自分の力が暴走してリ・ヴァ―スが出現したが、動じることなく先頭をきってこれを倒そうと提言している。自分と同じ能力を持つシュンエイのことは最初は好意的ではなかったが、オトマ・ラガ消滅時に彼に救出されてから、他人とは違う感情を持つようになったらしく、大会後にチリに帰る前に、わざわざ地球の反対側の中国に足を延ばしている。
 必殺技が多いので最初は戸惑うが、かく乱戦法に慣れてしまえば、初心者から上級者までそこそこ使える。ただ、アマンダを飛ばすパンチ技は隙が大きい(本体であるイスラとアマンダの間に攻撃判定がない)ため、読まれると危険。
 結局、「アンプスペクター」が具体的にどんな存在なのかは、劇中では触れられなかった。

 担当声優はリ・ヴァ―スと兼役でLynn氏。

オトマ・ラガリ・ヴァ―ス

一生懸命
プロフィール・スキル
[ 1 ]

「龍虎の拳2」(1994)のユリのプロフィールに登場する、ユリの好きな言葉。「全力で物事に当たるさま。命がけで物事をするさま」という意味。
 元来は「一所懸命」が本来の漢字表記で、中世の武士が先祖から受け継いだ所領を命がけで守ったことに由来する。近世に入ってから「命がけで何かをする」という意味だけが残り、「いっしょ」が「いっしょう」と読みが変化して広まったことで、現在では「一生懸命」とも書くが、これを誤用とする向きもある。
 だが「いっしょうけんめい」と読ませるなら、漢字表記は「一生懸命」が正しい。この場合、「一所懸命」と「一生懸命」は微妙に意味が異なってくるが、現在ではどちらを使っても「誤用」と断ずるのは適当ではない。

[ 2 ]
「SNKオールスター」(2019)で、ユリの防具「少女の道着」が覚醒した姿。
「T」では7.5%、「U」では10%、「V」では13%、防具なのになぜか攻撃力がアップする。
 防具が覚醒してなぜ攻撃力がアップするのかは謎。人間には全身に365ヶ所の経穴(急所)があると言われるが、胴着の内側に針のようなものがついていて、覚醒しレベルアップするごとにそれが伸びて攻撃力アップの経穴に深く突き刺さるのかもしれない。


 つまりこういう防具なのだろうか?(写真:Izismile In fun we trust

いってみようやってみよう
名称・テレビ番組

 ユリ・サカザキ(役のほりえかおりさん)が「ポッケ」役で出演していた子供向け番組。
 ほりえかおりは三代目「ポッケ」役で、初代は坂田ユミ、二代目は酒井雅代。操演は初代ふたむらななこ、二代目ふたむらととこ、三代目五味美恵子の各氏。
 1985年4月9日から2004年3月15日まで放送された特別支援学校向けの番組。タイトルは「いってみよう やってみよう」(スペースあり)と「いってみようやってみよう」(スペースなし)が公式に混在している。
 NHK教育にて放送していたが、残念ながら2004年に終了している。

ほりえかおり

いっくぞー、おー!
登場デモ・CAPCOM vs.SNK

「CAPCOM vs.SNK」シリーズで登場する、ユリの汎用登場デモの一つ。
 相手に背中を向けて正座した状態で登場、目を閉じたまま立ち上がって相手の方を向き、気合を入れて構えながらこのメッセージを放つ。

 モーションは「ストリートファイター3」に登場する空手少女・まことの登場デモのパロディ。

こじゃんとくるっち!

いづな落とし
通称・投げ技・龍虎の拳・CAPCOM vs.SNK


「KOF13」(燕落とし)

 ユリの使う空中投げ。空中で相手をつかみ、頭部を下にしたままほぼ垂直に落下する。「KOF」シリーズでは「燕落とし」と名前が変わるが、モーションはほぼ同じ。
 かなり強い技で、ジャンプ中にレバーを仕込んでおけば、間合いに応じて強パンチが自然に空中投げに化けるため、使いやすい。また基本的にどのタイトルでも「投げ抜け不能」というのも強力。
 特に「龍虎の拳2」では異常に広い投げ間合いを誇り、明らかに相手に当たっていないような、とんでもない間合いで吸い込むように投げてくれるため、「飛ばせて投げる」というCPU攻略には欠かせない技である。
(タイミングさえ合えば、相手ユリのヒップアタックやリー・パイロンの立ち強キック&しゃがみ強パンチ、ジャック・ターナーの極ヒップアタックなど、とにかく空中判定の技ならなんでも投げられる。またタクマの飛燕疾風脚のガード後に最速前方ジャンプから着地前のタクマを投げる大道芸も可能)

「KOF'98」では、2Pユリが相手を空中投げで画面端に落とすと、相手の起き上がりにめくりを狙うことが気出る(2Pユリのみ)。

「KOF14」「KOF15」では通常の空中投げはないが、前方にジャンプする必殺技「鳳翼」からの派生技として「燕落とし(いづな落とし)」を出すことが可能。このときに限り「燕落とし」は特殊追撃判定を持っており、相手が空中にいさえすればどんな状態でも投げることができるという傍若無人ぶりを発揮。もちろん連続技に使用でき、
 ジャンプ強K → 立ち強P → EX砕破 → (EX鳳翼) → 強・飛燕爪破 → (着地)立ち強K → (EX鳳翼) → EX燕落とし(KOF15)
 などという屈辱お手玉連続技も可能。さらに、「EX鳳翼」からの追撃だと無敵時間までついてくる(ただし「KOF15」ではパッチVer2.30からダメージが下がってしまった)。

「SNKヒロインズ」でも必殺技「鳳翼」からの追加入力専用技になっており、他の必殺技と同じくゲージを消費する。通常の空中投げは、空中で相手の襟を片手でつかんで振り回してからビンタで叩き落とす新技が採用されており、相手のパワーゲージを減らすことができる。コマンド表に名前がないので、はっきりした技名は不明。

 本来、極限流空手には空中投げはなく、ユリだけが持つオリジナル技である。特に鷹岬諒の漫画「ザ・キング・オブ・ファイターズ'94外伝」でのvs.ラッキー・グローバー戦で、この設定がうまく生かされている(技名は原作どおり「燕落とし」となっている)。
 ラッキー・グローバーはバスケットボールから空手に転向して全米チャンプにまで登りつめた異色の格闘家だが、どの大会に出ても「極限流が出ていれば勝てなかった」と陰口を叩かれていた。ラッキーは極限流空手の打倒に執念を燃やして研究に研究を重ねており、ユリは試合前半、技と言う技をすべて読みきられて一方的に圧倒された。


マットに沈む全米チャンプ。
(「KOF'94外伝」/鷹岬諒)

 しかし、ラッキーには全く心当たりのないことでユリがいきなり逆ギレすると、形勢は逆転。最後は「ヒップアタック→百烈びんた→燕落とし」というオリジナル技のオンパレードで、全米チャンプを相手に大金星を上げた。
 チャンプの辞世の句は「こ……こんなの……」「極限流…じゃ…ねえ…」。

 漫画「龍虎の拳2」(天獅子悦也)では、さらに強烈な使い方をしている。
 モンゴル相撲の使い手・テムジンと対戦した際に、蒙古雷撃弾(≠キン肉バスター)の技のかかりが甘いことを見抜くと、柔軟な関節を生かしてスルリと技から脱出。テムジンの顔面を両手で押さえ、両膝を首に添えて、そのまま後頭部を床に叩きつける「変形いづな落とし」で勝負を決めた。
 形としてはプロレス技の「カーフ・ブランディング」の変形で、YO-HEY選手使う「顔面G」が近い。いうまでもないが大変危険な体勢であり、強靭な肉体を持つテムジンでなければ確実に死んでいただろう。


 いや、テムジンでも死ぬだろ、これは。


相手を頭から地面に叩きつける殺人投げ。(「カムイ外伝」/白戸三平)

 元ネタは、忍者劇画「カムイ外伝」(白土三平/小学館/1965〜1967)の主人公カムイの使う投げ技「飯綱落し」で、「変移抜刀霞斬り」と並ぶカムイの代表的な必殺技。主に樹上での空中戦から相手を地面にたたきつける形で用いられたが、高空バックドロップのような地上戦タイプもある。
(高所から頭をたたきつけるのだから必殺の威力があるのは当たり前だが、落下の瞬間にはたいてい「グシャ」とか、シャレにならない効果音が描いてある。ユリが使った場合でも、前述のvs.ラッキー戦では身長差が54cmもあったせいか(ラッキー222cm)、ラッキーの両腕を封印して後頭部・脊髄をマットに叩きつけるエグイ結果になっている)

 名前にある「飯綱」とは、「イイズナ」という頭胴長15〜25cmくらいのイタチの一種で、北アメリカ、北アフリカからユーラシア大陸にいたる広い地域に生息している(日本では北海道、青森、秋田、岩手、山形などに分布。「コエゾイタチ」とも)。動きが早く性格は獰猛で、カムイはこのイイズナ(イズナイタチ)が、小鳥に跳びついて仕留めている様から「飯綱落し」を開発した。
「カムイ外伝」での初出はおそらく、「週刊少年サンデー」1965年6月13日号(25号)に掲載された連載第二回「飯綱落し」。そのほか、アニメ版やラジオドラマ版のサブタイトルになったこともある。
「カムイ外伝」は半世紀も前の漫画だが、その内容は今でも考えさせられることが多い。今なら復刻版もあり、興味があるならぜひ読んでみて頂きたい。ただ、古い漫画ゆえにエグい表現もかなり多いので、メンタルの弱い方はご注意。

 この「飯綱落とし」は格闘ゲームでは「ストリートファイター2」の「スペイン忍者」ことバルログが「イズナドロップ」として使用して以降、「DEAD OR ALIVE」のリュウ・ハヤブサ、「バーチャファイター」の影丸、「ワールドヒーローズ」のハンゾウ&フウマ、「ドラグーンマイト」の木霊&鉄仮面(雪崩飯綱落とし)、「カイザーナックル」の月光、「ヴァリアブル・ジオ」の増田千穂、「アルカナハート」のこのは(飯綱落としの術)など、(カムイ外伝の影響か)忍者系のキャラクターが使うことが多い。
「ブラッディ・ロア」のバクリュウ(初代と二代目がいるが、二人とも忍者である)は、下段投げ、背後投げ、空中投げ、コマンド投げ、特殊投げと、「飯綱落とし」と名のついた技を五種類使い分ける(三連刀螺旋斬り〜雷光飯綱落としのコンビネーションを含めれば六種類)。
 ただし、「餓狼伝説SPECIAL」の山田十平衛(柔道家)の「ダイナマイトいずな落とし」もそうだが、技に回転系の演出が加えられている場合が多く、純粋な「飯綱落とし」使いは意外に少ない。格闘ゲームでの始祖であるバルログの技も、「ジャンプして空中から地上の相手を掴み、空中に持ち上げて叩き落す」という変則版であり、最も原点に忠実なのは実はユリの「いづな落とし」だったりする。
 RPGだと「テイルズ・オブ・ファンタジア」の忍者少女すずが使用する。これは「自分が空中から落下しながら地上の敵を斬りつける」という「飯綱落とし」界の風上にも置けぬ技であるが、さらに同シリーズの「テイルズ・オブ・レジェンディア」のジェイは「敵の頭上に飛び乗り、踏みつけながら飛び離れる」という「飯綱落とし」を名乗るのもおこがましい破廉恥極まりない愚行を犯している。
 格闘ゲームにおける「飯綱落とし」の物理的に最大の使い手は、おそらく「機動戦士ガンダム EXTREME VS.」に登場するコウ・ウラキの駆る「ガンダム試作1号機フルバーニアン」だろう。原作に忠実なら身長(全高)19.5m、体重(重量)43.2トン(全備重量74トン)であり、ここまでに紹介した使い手たちがいかに凄腕でも、このガンダム飯綱落としにかかれば全員木っ端微塵であると思われる。

 実在の格闘技では、日本拳法に「飯綱落とし」として紹介される技があるようだが、もちろん漫画のような殺人技ではなく、実際に見たところでは柔道の払い腰のようなフォームで綺麗に相手を跳ね上げる投げ技に見えた。
 プロレスならトップロープからの雪崩式バックドロップが最も近いと思われるが、さすがに危険すぎるためか、原作そのままの「飯綱落とし」の使い手はいないようだ。

鬼はりて燕落とし美・サイレント投げ鳳翼鳳翼天翔

一方的にライバル視
システム・絆バフ・KOFオールスター

「KOFオールスター」に登場した「スペシャルシグネチャー・ユリ」が、「まぶしい海の香澄」との間に所有している絆バフ。
 敵を倒した時HPの3%を回復、超必殺技使用時HPを5%回復、敵から受けるダメージを4%ダウン、と回復と防御寄りの効果となっている。

 ユリが香澄を特別にライバル視している場面はあまり見られないので、このバフ名はおそらく香澄がユリに向けているライバル心であると思われるが、「水着バージョンの香澄」が「特別バージョンのユリ」をライバル視、という状況に特別な背景を感じる人もいるかもしれない。

藤堂香澄

いまだ鯉の昇り龍
キャッチコピー

「マガポケ」で2018年1月1日より連載中のKOF14の漫画化作品「THE KING OF FIGHTERS A NEW BEGINNING」(あずま京太郎)で、「KOF」開会式の選手入場時にユリ・サカザキに与えられたキャッチコピー(?)。
 正確には「極限流空手茶帯 無敵の龍を兄に持つ いまだ鯉の昇り龍 ユリ・サカザキ!」
 すごく語呂が良くて叫びやすい。

「鯉の昇り竜」は「登竜門」という言葉のエピソードが元ネタ。
「竜門」は中国の黄河の中流(山西さんせい河津かしん市と陝西せんせい韓城かんじょう市の間)にある急流で、ここをさかのぼることができた鯉は竜になる、という故事から。転じて、鯉が竜になるほどの立身出世のための関門を「登竜門」という。
 つまり「未だ鯉の昇り竜」とは、「将来は確実に竜になるが、今はまだ急流を登っている途中の鯉」という意味。兄の異名「無敵の龍」にかけてあることは言うまでもない。

 初出は5世紀に成立した中国の歴史書「後漢書」巻67党錮とうこ列伝・李膺りよう伝で、

このとき朝庭ちょうていみだれて、綱紀こうきたいたす。ようひと風裁ふうさいし、って声名せいめいおのずかたかし。容接ようせつこうむものれば、づけて登竜門とうりゅうもん

 とある。

修行バカちょうユリっち八門ユリちょうハンドリョウ・サカザキ

妹(いもうと)
血族関係
[ 1 ]

 本人から見て傍系二親等の、年下の女性。普通は、同じ両親から生まれた女性のこと言うが、血縁でない両親のいずれかの連れ子の女性も、年下であれば「妹」になる。
「龍虎」「KOF」関係では 、もちろんユリが代表的キャラだが(断言)、ユリのほかには、リリィ・カーン、藤堂香澄、神楽ちづる、双葉ほたる、ローズ・バーンシュタイン、ニノン・ベアール、草薙葵、笑龍シャオロン、壱塚つぐみ、リメロなどが該当。八神庵、矢吹真吾にも妹がおり、関連作品(小説、漫画など)に登場している(なお、真吾には姉もいる)。また「MAXIMUM IMPACT」のデュークにも妹がいたが、幼いときに病死している。
 ……ただ、香澄とちづるは、「妹キャラ」と言われてもあまりピンとこない。一方で、ほたる、ローズやニノンなどは強烈な妹個性を全開中で、「KOF MAXIMUM IMPACT 2」でついにリリィまでこれに参戦した。

「MI2」のリリィ(※1)と「餓狼MOW」のほたる(※2)の二人にはかなり重度のブラザーコンプレックス疑惑がある(ただこの二人は、それぞれの兄との関係が荘厳すぎて、軽率に「ブラコン」ネタに絡めることははばかられる)。

 また詳細は不明だが笑龍もデュオロンやロンとの間に複雑な因縁があるようだ。

 ローズは兄アーデルハイドへの愛と敬意がかなり強大であり、彼の強さを信じて疑わないが、アーデルハイド自身は妹からの絶大な信頼感を持て余している節がある。
 ニノンも「姉への執着が強い」という意味ではシスコンの素養はあるにはある。が、ニノン本人も強烈な人物だが、姉のミニョンが(ビリーや牙刀とは違う意味で)ニノンに輪をかけて強烈なキャラクターである。こればかりは実際に「MI2」をプレイして確認していただきたい。
 個人的には、漫画「KOF外伝 炎の起源」(あずま京太郎/マガポケ)に登場する真吾の妹にもブラザーコンプレックス疑惑を持っている。

 そのうち、「Days of Memories 〜兄と妹の暑い夏〜」とかいった新作が発売されるに違いない(妄想)。

藤堂香澄ブラザーコンプレックス

[ 2 ]

 言うまでもなく、ユリはリョウ・サカザキの妹である。
「極限流砕破」の元ネタに関して琉球の文化を調べていて知ったのだが、琉球の民間信仰に「おなり神(をなり神)」信仰というものがある。
「おなり」とは、すなわち「妹」である。兄と妹の関係の中には、親子や夫婦を含む、男女関係に関わる全ての要素が凝縮されており、おなりえけりを霊的に守護するものとしてとらえ、その「霊力」を神格化して「おなり神」と称するらしい。

 琉球では、男性よりも女性のほうが遥かに「霊力」が強いとされ、その霊力は特に「兄」に対して強く働き、守護すると考えられてきた。それが特有のシャーマニズムと結びつき、信仰になったという。
 旅に出る男性は、姉妹から贈られた手ぬぐいや毛髪などを、お守りとして身につけた。
 おなり神の特徴として、

  • おなり神は女神であり、巫女の色彩を有する。
  • おなり神は航海の神として、夢の分身や霊魂によって、男兄弟や父兄を助ける。
  • 沖縄などの南西諸島においては、男性にとっての姉妹神である。
  • おなりは兄弟を守る際、木綿手拭いや芭蕉布、自らの髪の毛を護符として与える。また、白鳥や蝶に化して兄弟を守る。
 などがある。
 後に、「政治を司る男性」を守護する立場として「神職を司る女性」という解釈が生まれ、琉球王国の祭政一致の政治形態に利用もされた。国王の姉妹は「聞得大君きこえおおきみ」と呼ばれる最高のおなり神として、国政にも参加している。

 リョウとユリが苦労して生活していた幼少期、二人の関係がまさに、ここでいう「親子や夫婦を含む、男女関係に関わる全ての要素が凝縮されて」いた関係だったのではなかろうか。
(ただし、「おなり神」における「おなり」という言葉には、広義に血縁関係にある女性(つまり姉、妹、母など)全員が含まれることもあるらしい)

極限流砕破ブラザーコンプレックスリョウ・サカザキ

妹の日
記念日

 毎年9月6日。12月7日とともに、我々ユリ・サカザキファンには避けて通れない一日である。
 いわゆる「妹キャラクター萌えブーム」の火付け役となった「シスタープリンセス」の大ヒットを遥かに先駆ける1991年、「兄弟型姉妹型」研究で知られる漫画家の故・畑田国男氏(1944〜1996)が代表を務めていた「妹の日実行委員会」が制定した。
 スポーツ会や芸能界で活躍する女性の多くが「妹」であることを発見し、「妹」の可愛らしさを象徴する「乙女座(8月24日〜9月23日生まれ)」の中間の日である9月6日を妹の日に定めたのが始まりだそうである。
 なお「三姉妹を救った伝説」で知られる聖ニコラウスの命日であり妹の日の三ヵ月後の12月6日が「姉の日」。
 また「ふたご座(5月21日〜6月21日生まれ)」の中間の日である6月6日が「兄の日」、その兄の日の三ヶ月前の3月6日が「弟の日」である。

 なお、これらの日を考案したのはすべて上記の畑田国男氏だが、これらとは無関係に「兄弟姉妹の日(Siblings Day)」(4月10日。アメリカの50州のうち49州で認められている祝日)、「いい兄さんの日」(11月23日の語呂合わせ。ちなみに「ゲームの日」でもある)も存在する。

「君はヒーロー」では2018年9月6日から9月10日まで「妹の日記念ガチャ」を開催した。10連ガチャでSSRヒーローが1枚確定、チケットがチャからは全員「妹」である「ユリ・サカザキ」「リムルル」「一条あかり」「チャムチャム」「藤堂香澄」の中から1キャラが出現した(らしい)。
 なお同じく「妹キャラクター」であるはずの神楽ちづるはハブられjs;ずrがえうmfかb:り

12月7日藤堂香澄

イリュージョン
名称・地域・KOF

 基本的にイギリス・ロンドンで、キングが開いているバー。タイトルによってはサウスタウンや日本にも支店がある。小説「極限流のエレジー(嬉野秋彦・著)」によると、支部の数どころか本店の位置すら不明らしい。
 店長・兼・バーテンダーであるキングの他に、エリザベスとサリーという双子のウェイトレスがいる。たまにキングの弟ジャンが来店する。
「KOF'97」ではブルー・マリーが常連の一人という設定があるように、KOF出場者の常連は多いようで、KOF落選組みが仲良く杯を傾けていることもある。
「KOF'95」の時に初めてバトルステージの一つになったが、かなり広い。キングが個人営業で一体どれくらいの集客能力を求めて店を開いたのか、一度聞いてみたい。
 KOFの開催直前の時期になると、メンバー調整に困った女性格闘家がとりあえずやってくるのが恒例行事となっていた。
「SNKオールスター」(2019)ではギースによって買収されかけており、リョウとタクマがガードマンに出向いている。


「KOF'95」

「かたてまマンガ なりゆきクエスト」

 なおSNK本社ウェブサイトで連載されていた「かたてまマンガ なりゆきクエスト」では、ククリに迷宮屋敷に拉致されたキングが、その屋敷内で見つけた「サンドマンズバー」を乗っ取って自分の店にしてしまい(イリュージョン迷宮店?)、同じくククリに連れて来られた他の女性キャラクター達のたまり場になってしまった。

 また「ザ・キング・オブ・ファイターズ'94 4コマギャグバトル」(光文社刊)のハザママサシ(現・ハザマ☆マサシ)「カモン・ベイビー」より「No.1」では、ユリがこのお店のNo.1ホステスになっていたと言う事実が発覚している。
 どうやら、時と場合に応じて身軽に店の形態を変化させることがあるようだ。
(漫画情報提供:小濱太助様)

 なお、日本には愛媛県松山市、東京都中野区、大阪府大阪市にバー「イリュージョン」が実在する。
 また「KOFオールスター」ではいくつかのキングが相互関係で「バー・イリュージョンのマスター」という絆バフ持ちあっいているが、「'95」キングは「'98」キングに対して「パオパオカフェ」という絆バフを持っている。正直、なぜ?

キング劇団ククリ女性格闘家チーム

陰の極限流空手
組織・龍虎の拳(漫画)

 1994年の漫画「龍虎の拳」(ゴッセージ/講談社)に登場する架空の空手流派。のちに闇の格闘技団体「MASK」に発展した。
 作中に詳細な解説がないので経緯は不明だが、タクマと天狗面の男は、ともに極限流空手の修行をしていくうちに双方の意見と空手観が食い違い、タクマはそれまで通りの「(陽の)極限流」を継ぎ、天狗面の男は分派して「陰の極限流(後のMASK)」を起こした(らしい)。
 ただ、この設定を採用しているのは本作のみである。

 格闘技団体の分裂や統合(特にプロレス)は珍しいことではないが、論文「格闘技団体の分裂と統合に関する研究」の中で渡邊結花氏は、「格闘技の団体が分裂や統合を繰り返しながら存続し、団体が細分化されたことが、格闘技界の混沌とした世界を作り出し、一般の人にとってのわかりにくさを助長しているのではないだろうか」と問い、「団体が乱立する格闘技界には、団体の元締役となるような統括組織が必要である」「これからの格闘技界においても、団体同士が共存・共栄していかなければならない。そのためにも、団体の内部や団体間に起きる諸問題を解決していく第三者機関の存在が必要であると考える」と締めくくっている。

MASK極限流空手天狗面の男

芋芋淑女
人物・グループ・拳皇命運

 2019年5月現在、日本未配信のゲームアプリ「拳皇命運(THE KING OF FIGHTERS:DESTINY)」で鮮烈デビューした別衣装のユリ・サカザキ。


 ご覧の通り、ちょっとメイド風チャイナドレスのユリである。これ以上、何の説明が必要であろうか。両側に入ったスリットも素晴らしい(というか、ここまで開くとスリットっていうのだろうか?)
 公式でチャイナドレスのユリというのは、意外にも初めてではないだろうか。

(情報提供:@Haru_2430様)

 同作のストーリーモードではユリがこの衣装で登場し、いつものユニフォームに変身するシーンが多いので、あちらのユリはこのチャイナ服が普段着なのかもしれない。

 なお、ここではあえて音読みで「ううしゅくじょ」と読ませた。決して「いもいもしゅくじょ」ではないので注意されたい。中国語での発音は「Yu yu shunu」。
「芋芋淑女」を使えるだけ機械翻訳にかけてみたのだが、「私の女性」「サトイモ淑女」「太郎妃」「芋淑女」「太郎お嬢さん」「サトイモサトイモ彼女」と、全く要領を得ない回答が即死コンボで返ってきた。あえて総合して超意訳すると、「どこにでもいるちょっと素敵なお嬢さん」という意味だろうか。

 ちなみに「チャイナドレス」とは和製英語であり、英語では「mandarin gown」「cheonsam」という。後者は元来、男女を問わない丈の長い上着のことを指したが、それが香港に伝わると女性用の(身体に密着するタイプの)衣装のことになり、その広東語発音が英語になったもの。
 男性用の膝丈の礼服は「長衫チャンサン」というが、これも広東語の発音とともに「changshan」という英語になっている。
 中国では、一般的にチャイナドレスにあたる衣服を「旗袍チーパオ」といい、清の時代に満州民族が身につけていたもので、「旗人チーレン(支配者である満州民族の異称)の着る長い上着」という意味である。さらに、特徴的な襟と斜めに切込みが入ったデザインは満州の民族服「シジギャン」に由来するので、現在ではこれを「旧式旗袍」、日本でイメージされるものとほぼ同じデザインのものを「新式旗袍」と呼ぶそうである。
 日本ではコスプレ用等の安価なものを除けば、本格的なチャイナドレスをオーダーメイドで入手する手段は数年前からほぼ無くなっており、インターネットの通販などに頼らざるを得ないのが現状のようだ。

Wheeeboミニスカ和服メイド

ウォーズマン理論
科学

 現代科学を真っ向から否定する数々の新理論で人気が出た科学漫画「キン肉マン」(ゆでたまご)で、1988年に披露された新理論。
 この物語の登場人物たちは「超人」と呼ばれる格闘種族であり、「超人強度」という独自の強さの目安を持っている。この「超人強度」が高ければ高いほどその超人は強くなり、彼等の生業である超人レスリングでの勝負に有利になるとされる。
 ウォーズマン(強度100万パワー)という人物が、1000万パワーという圧倒的な超人強度を誇るバッファローマンとの勝負になったときに披露したのが、この「ウォーズマン理論」である。
 その理論をかいつまんで説明すると、「いつも一つしか使わない武器を二つ使って超人強度×2、さらにいつもの二倍の高さにジャンプして超人強度×2、いつもの三倍の回転を加えて超人強度×3」、つまり、これだけの動作でウォーズマンは100万パワー×2×2×3の1200万パワーに到達し、この技の瞬間のみバッファローマンの1000万パワーに対抗できる、という理論だ。
 なぜそうなるか、などと問うてはいけない。技の使い手であるウォーズマンがそう語っているので、我々は「そうなんだ」と納得するしかない。

 前置きが長くなったが、この理論はユリ・サカザキとは無関係のように思える。しかし、実はこの理論を実践することで、飛躍的に威力が上昇するユリの必殺技があるのだ。
 それは「ユリちょうナックル」である。
 この技は、腕を回転、片腕(武器)を突き出す、突進、という三要素で成り立っており、これにウォーズマン理論を当てはめて、「両腕をいつもの三倍の勢いで回転させ(×3)、いつもの二倍の速度でダッシュし(×2)、両拳を突き出して相手に突進(×2)」すれば、理論上は技の威力は12倍になる。
「KOF2001」では、タメ最大の状態をうまく相手の起き上がりに重ねれば相手体力を四割弱奪うことが出来るので、威力が12倍になれば即死級のダメージを狙えると思われる。
 おそらくユリ自身が光の矢と化して相手を破壊するはずである。技を仕掛けるほうもかなり体力を消費しそうだが、相手が即死すればなんの問題もないであろう。見た目は完全に「モータルコンバット」の「フェイタリティ」になってしまいそうだが。

 なお、「ユリちょう回し蹴り」でもこの理論を当てはめられるが、ジャンプの高さや回転の勢いが×2、×3になると、画面外まで飛び上がったあげく、対戦相手の遥か後方に着地することになるので、まずヒットしない。若いからといって、なんでも勢いで行動すれば良いわけではないのである。

 なお、本家ウォーズマンはこの理論をさらに発展させ(※1)、自分よりも遥かに格上の超神オニキスマン(9999万パワー)を相手に大金星を挙げている(2022年)。

ユリちょうナックル

うぉーっす!
登場デモ・KOF MAXIMUM IMPACT

「KOF MI」シリーズで、兄リョウ・サカザキとの対戦前に交わされる試合前登場デモ。
 気合を入れて「オス!」と構えるリョウに対して、完全にリラックスした口調で「うぉーっす!」と挨拶を返す。

おっす!

ウサギウサギ〜!
システム・絆バフ・KOFオールスター

「KOFオールスター」に「スペシャルシグネチャー・ユリ」として登場した際、「不思議の国・ユリ」との間で所有していると発動する効果。クリティカル率が3%アップ、クリティカルダメージが9%上昇する。

 ウサギは、草原や半砂漠地帯、雪原、森林、湿原などに生息する最も広義には兎形目、狭義にはウサギ科、さらに狭義にはウサギ亜科もしくはノウサギ亜科の、一目でわかる大きな耳が特徴の動物。この大きな耳は比較的自由に動き、音や風の正面に向けていることが多く、体温調節の役割も持っている。
 地中に複雑なトンネルを掘って集団生活するアナウサギと、地上で生活するノウサギがいる。アナウサギは繁殖期がなく、一年中繁殖することが可能だが、ノウサギも春先から秋までと長い繁殖期がある。
 ウサギと言えば人参好き、というイメージが強い方も多いだろうが、実は野生のウサギは糖分が高い根菜は食べない。主に食べるのは草や木の葉、樹皮、果実(一部の種は昆虫を食べるらしい)、飼育なら牧草が主食となる。
 声帯がないため殆ど鳴くことはないが、後ろ足を用いた非言語コミュニケーションで感情表現することもある。またストレスに弱い動物としても有名で、飼育にはデリケートな注意が必要。
 世界中の陸地に生息している種であり、日本では縄文時代から人間と接点があったことが分かっているほか、古事記にも登場する。アマミノクロウサギは絶滅危惧種であり、国の天然記念物。また日本の固有種としてニホンノウサギ、エゾユキウサギ、エゾナキウサギ、トウホクノウサギがいるが、いずれも近年、生息数は減少傾向にある。
 現在、野生のウサギに触れられる島として、広島県の瀬戸内海に浮かぶ「大久野島」が有名。約600羽のウサギが自生しており、観光客も多い。ただし、ウサギの保護のためのルールがいくつも定められており、当然ながら訪れる際には確認を忘れぬこと。

ひろしま竹原観光ナビ - 大久野島

白うさぎ不思議な国へようこそ!森の中の友達

裏空牙
名称・必殺技・KOF・CAPCOM vs.SNK

 ユリ・サカザキの必殺技「ダブルユリちょうアッパー」の正式名称。
 多くの場合は「ダブルユリちょうアッパー」と技名が併記されていることが多いが、香港製RPG「SNK FORCE:Max Mode」では「裏空牙」の名称でメインスキルの一つになっており、攻撃すると同時に相手の防御力を下げる特殊な効果がある。
(同作では「空牙」が基本コンビネーションの一つ、「裏空牙」が必殺技、という扱いになっている)

MAX空牙空牙ダブルユリちょうアッパー飛燕烈孔夢空牙ユリちょうアッパーユリちょうアッパーフィニッシュユリブライダルフェアー

ウルトラ・ベルゼバブ・バー・ブーム
超必殺技・龍虎の拳2

 英語版「龍虎の拳2」の「超必殺技伝授(INITIATE SUPER DEATH BLOW)」のコーナーで、タクマ・サカザキが最終的に習得することになる超必殺技。
 この技は習得以前から習得後に至るまで、実に奇妙な変遷をたどる。
 まず最初に超必殺技として「スーパー覇王至高拳」の名前が表示され、覇王至高拳のコマンド入力を20秒以内に7回成功させると、この「ウルトラ・ベルゼバブ・バー・ブーム」を習得した、と表示され、以降のCPU戦で「覇王至高拳」が使用可能となる。
 ……という、最初から最後まで支離滅裂なことになっている。

習得前習得後
THE ULTRA BEELZEBUB BAH BOOM


「地獄の辞典」のベルゼビュート。
(Dictionnaire Infernal/J. Collin de Plancy/Louis Le Breton)

 技名がすでに禍々しい響きを有しているが、それもそのはず、「ベルゼバブ(ベルゼブブ、ベルゼブル)」とはキリスト教における悪魔の一人である。「マタイ」「マルコ」「ルカ」によるそれぞれの福音書などで「悪霊のかしら」と表記されている大物であり、その名前は「ハエの王(一説には「糞山の王」)を意味する。
 本来はオリエント世界でカナン人に崇拝された豊穣神、最高神「バアル・ゼブル(至高王)」が、後にやってきたヘブライ人によって悪神「バアル・ゼブブ(ハエの王)」にされたようだ。時代が下ると、聖書によって「バアル・ゼブブ」からさらに「ベルゼブブ」となり、サタンと同一視さえされる悪魔となった。
 かつて、天界では最高位の熾天使で、天界の戦争においては、ルシファーの側近として戦ったという説話が創られた。また、蝿騎士団という騎士団をつくっており、そこにはアスタロトなど悪魔の名士が参加しているとされる。
 ハエのほか多くの害虫を支配し、人間に悪魔信仰、性欲、嫉妬、戦争をそそのかす。いわゆる「七つの大罪」では「暴食」をつかさどる。
 ミルトンの「失楽園」(1667)では「賢王にふさわしい威厳ある姿」、パランジェーヌの「ゾディアコ・ヴィテ」(年代不明)では「炎の帯を額に巻き、眉は吊り上がり、頭には巨大な角が二本、足はアヒル、尾は獅子」と形容されている。
 中世までは典型的な悪魔そのものの容姿で描かれることが多かったが、「地獄の辞典」(コラン・ド・プランシー/1818)に「ベルゼビュート」の名で紹介され、ルイ・ル・ブルトンが羽に髑髏の模様を持つ巨大なハエとして描き、以降こちらが有名になった。
 なお有名な魔術書「ゴエティア」(「レメゲトン(「ソロモンの小さな鍵」とも)」の第一部)に登場する72柱の悪魔の中にベルゼバブの名はない。

 実は似たようなことは他のキャラクターにも存在し、
キャラ名習得するとされる技実際に習得する技
ジョン・クローリースーパーメガスマッシュメガスマッシャー
ミッキー・ロジャーススーパーコメットゲイルコメットゲイル
Mr.BIGスーパーブラスターウェーブブラスターウェーブ
テムジンスーパーモンゴリアンファイアータックルモンゴリアンマントラマッシャー(蒙古蒙烈破砕弾)
如月影二スーパースピリットショットスティールカッターウェーブ(斬鉄波)
ユリ、他スーパー覇王翔吼拳覇王翔吼拳

 ぜんぜん別物の技を身に着ける上に、ほぼ例外なくパワーダウン。両方の技が同じなのは、ジャックとリー・パイロンくらいである。
 なぜこんなことになっているのか不明。「最新型だ」と偽って四年前の冷蔵庫を25万円で売りつける電気店員さながらであるが、その中でもタクマの「ベルゼバブ」はとりわけ異質である。

 なお、テキストの技名は「BAH BOOM」となっている。「BAH」は英語ではスラングであり、直訳すれば「過激なベルゼバブのどうでもいい流行」あたりになるが、実は「BAHBOOM」と繋げて一つにすると、アラビア語で「徐々に」という意味の単語になる。
 つまり「ウルトラ・ベルゼバブ・バー・ブーム」とは、なんでもありの超意訳となるが「徐々に勢いづくベルゼバブ」「だんだん凄くなるベルゼバブ」と、そのような意味になるとも思われる。

(ネタ提供:Dash no Chris@Dash_no_Chris様)

Mr.BIG如月影二ジャック・ターナータクマ・サカザキテムジン覇王翔吼拳

雲外蒼天
BGM・KOF MIA

「KOF MAXIMUM IMPACT Regulation"A"」における、「極限道場 - ver.yozakura -」ステージのBGM
 ユリ・サカザキの専用BGMというわけではないが、縁の深いステージということで。元は横スクロールアクションゲーム「戦国伝承2001」のイタリアステージのBGMのアレンジである。スタート直後の1面でいきなり聞ける。
 作曲は「ギースにキッス」や「レッツゴー!陰陽師」で有名な「でんちゅう」こと田中敬一。
 ゲーム中では、「JAPANESE TECNO BEATS」というジャンルに分類されている。

 曲名は「困難を努力して乗り越えた先には、明るい未来がある」 という意味の四字熟語。 英語で表現すると「There is always light behind the clouds.」となる。

ウン子・サカザキ
通称?・漫画

「ザ・キング・オブ・ファイターズ'94 4コマギャグバトル」(光文社刊)の神北ハヤト(別名義・神北ガマン)「美人秘書はエロっぽい」より「イギリスでレッツゴー」に登場。
 イギリスステージでのタクマとの対戦中、ユリが雷煌拳を決めたところ、背景の騎馬隊の馬のものと思われる馬糞を踏んでしまった。その時にタクマが罵声でこの名前に変えろ!と命令している。
 タクマの悔し紛れと言うか、父親とは思えぬ血も涙もない発言が気に障ったか、ユリは飛燕鳳凰脚で逆襲に出た。
(情報提供:小濱太助様)

 なお、日本でも人名用の漢字に「うん」と読ませるものはあるので、「うんこ・さかざき」と名づけるのは可能である。「DQNネーム(子供の名前@あー勘違い・子供がカワイソ)」を見ると、似たような名前を実際に見つけることができる(ただし、ここに登録されている名前の多くはネタではないかと個人的に思っている)。
 ただ、最近は役所があまりに珍妙な名前は受け付けない可能性が高い。また、日本では15歳以上なら、法定代理人なしでも家庭裁判所で戸籍の名前の変更が可能になる。

タクマ・サカザキ

えいえいおーおー、じゃーんぷぶいぶい!
勝利デモ・KOF


元ネタの初登場シーン。
(水沢めぐみ/集英社)

 ユリの勝ちボイスの一つ。「KOF'96」から登場。腕をグルグル回して小さく飛び上がったあと、ピースサインでキメ。
 このボイスは「'96」からだが、勝利ポーズのみは「'95」から登場していた(ボイスは「よゆうっち!」)

「KOF'99」「KOF2000」のストライカー動作「飛援烈孔」でも、最初のキックがあたらなかった場合にこのモーションでプレイヤーを応援するが、ポーズが微妙に違い、腕をぐるぐる回す部分が省略されている。
 また、「2000」のストライカー動作のみ、声が微妙にユリのものではないようにも聞こえる。ほりえかおりさんではなく、別人の声だろうか?

 なお、この勝利ボイスは2022年の「KOF15」でも確認でき、「KOF'96」から追加されたアニメのパロディボイスの中では最も長寿なものの一つである。

 元ネタは水沢めぐみの魔法少女コミック「姫ちゃんのリボン」(1990年〜1994年)。1992年にはアニメ化もされている。
 スポーツ万能で家事は苦手という元気娘・野々原姫子が主人公で、魔法のリボンを使って数々の事件を元気に解決したり、ややこしくしたりする漫画。
 魔法少女もののスタンダードな体裁をとりながらも、友情や恋愛といったテーマに深く切り込んだ内容が特徴的。また、原作とアニメでは中盤以降のストーリーがまったく異なる。
 ビデオ化もされているが、なぜかアニメ全話は収録されておらず、全61話のうち、第1〜2話、5〜6話、9〜12話、15〜18話しか収録されていない(DVD版には全話が収録されている)。
 少女漫画の中でも高い人気を誇り、2009年10月〜2010年12月まで込由野こみゆのしほによるリメイク作品「姫ちゃんのリボン カラフル」が連載された(ただし、原作とは設定が大きく変更されているので、完全な別物と言ってもいいかもしれない)。
 また創刊60周年を記念して、「りぼん」2015年8月号に水沢めぐみによる新作読みきりが32ページで掲載された。

 ただし、原作でのキメ台詞は「いけいけ、ゴーゴー、ジャーンプ!」であり、「ぶいぶい!」はおまけ。ポーズもやや異なり、姫子は直立のままで腕を縦に回してからジャンプする。
 アニメ一話でさっそく夜の自室でジャンプしてしまい、階下で仕事をしていた母親に「あのじゃじゃ馬が〜」と呆れられていた。また姫子の代名詞として周囲に認知されているらしく、ライバルの日比野ひかるがついやってしまった時には友人から「そのフレーズ、野々原さんの十八番おはこなんですけど」とツッコミを受けている。
 ちなみにこのフレーズは本編で姫子が言った回数より、アニメ版の次回予告でポコ太(姫子の相棒のぬいぐるみ)が叫んだ回数の方が圧倒的に多いと思われる。1993年に草g剛と長瀬智也が主演を勤めたミュージカル版のTVCMでは、メインキャスト全員で「ジャーンプ!」していた。

YRSあんたバカぁ!?サービス、サービス♪バビッとやっつけちゃうぞ!飛援烈孔ほりえかおり

エイミー・ウォールズ
人物・声優

 もしくは「エミー・ウォールズ」。「KOF MAXIMUM IMPACT」「同2」の北米版でユリ・サカザキの声をふきかえた英国出身の声優。
 いろいろと調べてみたのだが、詳細なプロフィールがわからなかった。

 ゲーム中の音声を実際に聞いてみると、かなり特徴的。「はすっぱ」というか、ただでさえ元気の良いほりえ版ユリを、さらに4倍ほどやんちゃにしたようなイメージである。
 また、「砕破」の「え〜い!」というボイスが「え→〜→い↑↑」となるなど、発音も個性的だが、「コオウケン」や「ライオウケン」など日本語の技名をしっかり再現しているのは好印象。

 声優としては、アイビー・オメール氏、アリー・モス氏、アンドリュー・スコット氏、アンドリュー・ロス氏、ヴァネッサ・ベラルディーニ氏、エド・ジイェフスキー氏、エドワード・ビショップ氏、エリック・サマーラー氏、カート・ゲプハルト氏、カット・カスタネダ氏、カトリン・ビーマン氏、クリステン・アードマン氏、クレア・カポニグロ氏、クレイグ・エロウィッツ氏、グレン・ヘイグ氏、ケビン・カミングス氏、コフィ・カンデラ氏、ジーナ・ローズ氏、ジェイソン・ウーリー氏、ジェシカ・ワックスマン氏、ジェリー・ライデン氏、シェリル・スタンリー氏、シャディ・ダン氏、ショーン・マイケルズ氏、スコット・ケイシー氏、スティーブ・フック氏、デューク・クレメント氏、トニー・キャロル氏、トム・ビトラー氏、ビル・ヘンバーガー氏、ブレット・ベイヤー氏、ボブ・サンダー氏、マーク・ドノバン氏、マイク・パブリチコ氏、マイク・レーン氏、マイケル・ジャーマス氏、メリッサ・エクセルバース氏、ライウ・ジョンソン氏、リオウ・ジョンソン氏、リサ・レナード氏、リリー・コング氏、らと共演した記録がある。

加隈亜衣鮭延未可丹下桜陳奕晴山ミキ浜崎歩ベロニカ・テイラーほりえかおり劉勝男

エクストリーム瓦割り
競技・パフォーマンス

「KOF15」で、不知火舞、ユリ・サカザキとアイドルグループの結成を打診した麻宮アテナが、ユリに提案したパフォーマンス。
 曰く、紐なしのバンジージャンプで自由落下しながら空中で「ちょう!龍虎乱舞」を発動し、周囲の瓦1000枚を気合で割りつくすという、アイドルが行うには前代未聞の過酷なパフォーマンスである。
(不知火舞には「炎のくノ一」→「ファイヤー」→「ファイヤーリング」という発想で火の輪くぐりを提案していたが、ユリへの提案とは危険度が段違いなことに深い意味や思惑はないのだろうか)
 アテナは「お客さんの喜ぶ顔が見たい!」という一心でこのパフォーマンスをユリに提案したのだが、仮に空中1000枚割りに成功したとしても、その後のユリがどうなるのか、どのようなサポート体制を敷く予定なのかなどは一切不明である。
 なお、アテナは先んじて「極限流」という名称の使用権や、グッズの販売における二次使用料のことまで冷静にタクマと交渉して許可を得ているので、どこまでがファンの笑顔を思っての心理なのか、どこまでが商業的打算なのか、こちらも全く不明。
 このアイドル、実は底の見えぬ野心家である。

麻宮アテナビール瓶切り超ビール瓶斬りちょう!龍虎乱舞

エクストリームストリーム空手+自己適応
武道・KOF15

 中国語版「KOF15」のユリ・サカザキが習得している謎の格闘技。「KOF15」の公式サイトを中国語表記にして、機械翻訳にかけると見ることができる。
 これまでに全く言及されたことのない流派であり、創始者、技、歴史、思想、型の有無など、全てが不明。名前から察すると、スポーツ空手、もしくは某国の軍隊式格闘技が源流かも知れない。
 ややこしいのは、この謎の格闘技を、ユリが「自己適応」と称してさらに改造していることである。どのように改造を加えたのかも不明なので詳細は分からないが、実際に闘っているところを見ると、極限流空手に似ている部分が散見される。
 これが偶然にそうなったのか、父や兄の空手を見ていくうちに必然的に似てきたのか、そもそもこの謎の流派をなぜユリが継承しようと思ったのか、真相はユリの胸の内のみにある。

極限流空手極限流空手+磁器類

エメラルドの炎が暗黒に染まる−決着のXIIIサーティーン
キャッチコピー・KOF13

「KOF13」のキャッチコピー。同作はアッシュ編の完結ということもあって色々と力が入っているが、家庭用のパッケージ裏にも大きく書かれている。
 ハリウッド版「KOF」のDVD版に収録されたゲームのPVでも、気合を入れてナレーションされている。
「人前で大声で叫べ」と言われたら絶対にできない厨二病的要素が大満載の一文だが、いざゲームをクリアしてみると「なるほど」と思える良コピーである。
 天獅子悦也の漫画に登場するギース・ハワードに、ぜひ叫んでもらいたいセリフだ。

天獅子悦也

エレガンス・ソバット
通常技・龍虎の拳2

「龍虎の拳2」におけるジャンプ強キック。同作におけるユリの強力な連続技は、たいていここから入る。
 蹴り足だけでなく後ろの足にも攻撃判定があり、めくり性能もかなり高い。
 しかし、ユリに限らず「龍虎2」で空中技から地上技に繋ごうと思うと、正面からでもかなり低空で当てないと繋がらないため、少々コツがいる。
(「龍虎の拳2」は、ジャンプから着地したあとに一瞬しゃがんでから立ち上がるので、立ち技につなげようと思うとどうしても間が挟まってしまう)
 そのため、管理人などテクニックに乏しい者はどうしても「(相手の起き上がりに)重ね雷煌拳 → しゃがみ弱P → 百烈ビンタ」など、地上で決まる連続技のほうに流れてしまう。

「KOF」でもジャンプ強キックは基本的にこの技で、強く設定されている場合が多い。
「KOF'98」では飛び込み・空対空・けん制となんでもござれであり、この技と空中投げさえ的確に使えれば空中戦はなんとかなってしまうほどである。

 この技でいちばん凄いのは、そのインパクトあふれる技名だろう。「美・サイレント投げ」など、この頃からユリの命名センスはかなり派手気味だが、ただのジャンプキックに直訳で「優雅なる回し蹴り」という、にわかセレブ感覚満点の技名をつけてしまう当たり、「たった一年で覇王翔吼拳まで使えるほど強くなってしまった自分スゴい!」と、ちょっと有頂天になっている様が伺える。

覇王翔吼拳美・サイレント投げ百烈びんためくりユリ降り雷煌拳

エレン・バークマン
人物・龍虎の拳2


「龍虎の拳2」開発資料より。脚、長!

 私立エールランド・ハイスクール時代からのユリの親友の一人。ユリがなにか騒動を起こすときは、必ずジェニファーとともにつるんでいるようである。
 ユリのクラスメートで、性格はおとなしい。将来の目標は医者だが少し身体が弱く、血を見ると倒れてしまうのが悩みの種。成績優秀。


「龍虎の拳2」ユリのエンディング。一番右がエレンである。

 公式設定がほとんどないので人物像は想像するしかないが、活発なユリとジェニファーに振り回されていつもクタクタになりながらも、そんな毎日を楽しんでいるように思われる。
 ユリがクラス委員長タイプならエレンは書記タイプで、ユリとジェニファーが元気に論を戦わせるなか、「お疲れ様」と静かに笑顔でティータイムを促すような雰囲気なのだろう。
 恐らくだが、ユリが天才型の理数系なのに対し、エレンは努力型の文系。最初にユリと仲良くなったジェニファーの紹介でユリと知り合ったのではないかと思われる(完全に忘れ去られた設定だが、「龍虎の拳2」の頃には「ユリは数学が得意」という一面があった)。
 身体が弱いのに医師を目指している理由は、「両親のいずれか、もしくは両方が医師のため」、もしくは「自分が世話になった医師に憧れて」という理由が、ありがちだが最もしっくりくる。両親のどちらかが医師の家系だが本人はそれを継ぐことを望んでおらず、結婚を許す条件が「生まれてくる子供(エレン)を医療の道に入れて祖父の病院を継がせる事」だった、という可能性もないわけでもないが、これはこれでアドベンチャーゲームのヒロインルートが一本書けそうである。
 身長はほぼユリと同じで、体格はユリよりも少し細め。だが充分にモデル体型であり、「龍虎の拳2」のユリのエンディングを見る限り、ユリよりも巨乳。以上のことに鑑みると、身長169cm、体重56kg、B88-W56-H86(すべて推定値)。


(直筆サイン(想像図))

北崎まどかジェニファー・ブラウンバスト私立エールランド・ハイスクール

援護攻撃
システム・KOF

 チーム制を採用した「KOF」独特のシステムで、「'98」まで採用された。
 プレイヤーキャラクターが気絶状態になった時か、相手につかみ技を仕掛けられた際、待機中のチームメイトが画面奥から突進してきて相手を攻撃し、プレイヤーキャラクターをピンチから救ってくれる。
 もちろん条件は厳しく、「相手より体力が少ない状態」でかつ「待機中のチームメイトが画面内にいる場合」に限られる。またチームメイトによる敵への攻撃はダメージがゼロだが、ダウンを奪える。
「'95」からキャラクターの性格や相性がある程度反映されるようになり、悪者の強者だけ助けに行くチャン&チョイ、女性キャラなら誰でも助ける紅丸、男性キャラの殆どを助けるシェルミー、親子でも仲が悪い京&柴舟、チームが離れても互いを助け合う「'94女性格闘家チーム」の面々、なぜかその女格から嫌われているジョー東など、互いの関係性を垣間見ることが出来、たいへん興味深い。
 またタイトルによっては「相性」はパワーゲージにも影響し、相性がいいと倒されたキャラクターが溜めたゲージを次のキャラクターがある程度受け継ぐが、相性が悪いとゼロになってしまう。

ユリを助けに来るキャラクター
KOF'96二階堂紅丸、リョウ、ロバート、不知火舞、キング
KOF'97二階堂紅丸、リョウ、ロバート、不知火舞、キング
KOF'98二階堂紅丸、リョウ、ロバート、不知火舞、キング、シェルミー、タクマ、矢吹真吾
ユリを助けに来ないキャラクター
KOF'96八神庵、ギース、クラウザー、Mr.BIG
KOF'97八神庵、山崎竜二、七枷社、シェルミー、クリス、暴走庵、暴走レオナ
KOF'98八神庵、山崎竜二、ルガール
ユリが助けにいくキャラクター
KOF'96不知火舞、キング
KOF'97リョウ、不知火舞、キング
KOF'98リョウ、不知火舞、キング
ユリが助けにいかないキャラクター
KOF'96八神庵、マチュア、バイス、ギース、クラウザー、Mr.BIG
KOF'97七枷社、シェルミー、クリス、八神庵、暴走庵、暴走レオナ
KOF'98大門五郎、ジョー東、チャン、チョイ、八神庵、ハイデルン、草薙柴舟、ヘビィD!、ラッキー、ブライアン、ルガール
※その他のキャラは、@自分の相手より体力が少ない場合、A画面内にいる次の戦闘キャラクターが、50%の確率で援護する。
※裏キャラクターの相性は表キャラクターと同じ。

 それにしても、ユリはKOF'98でやたら救出NGなキャラが増えた。特にアメリカスポーツチームを絶対に助けに行かない女性キャラはユリだけである。大門と合わせてマッチョはそんなに嫌いか? それとも、「KOF:DESTINY」で彼らがギースに洗脳される未来を20年前から予見していたのだろうか。
 また「KOF'97」ではユリを助けに行かなかったシェルミーが、なぜか「KOF'98」では助けに来る。これを機に極限流とオロチ一族の仲が改善され 極限流が人類滅亡に加担す ることを望むばかりである。

 ユリは前述の紅丸を含め、リョウ、ロバート、タクマなどの男性キャラクターから助けてもらえることが多いが('98ではなぜか真吾)、ユリ自身が確実に救出にいく男性キャラクターは兄のリョウだけで、ロバートでさえ他のキャラと同じ扱いである。
 恐らく、どれだけ兄に文句があろうが、兄の危機には身体が勝手に動いてしまうのだろう。

 なお、「'99」以降は待機するチームメイトが画面に映らなくなり、画面外からプレイヤーキャラクターをチームメイトがアシストする「ストライカー」システムが「2001」まで採用された。

THE KING OF FIGHTERS DESTINYストライカータクマ・サカザキブラザーコンプレックスユリ、いい加減、女の子らしくしろ……リョウ・サカザキロバート・ガルシア

円振蹴り
通常技・龍虎の拳2・KOF

 ユリの遠距離立ち強キック(「龍虎の拳2」では立ち弱キック)で、上半身を大きく倒しての上段後ろ回し蹴りである場合が多い。隙が大きいものの、中間距離でのけん制には欠かせない技。
 シンプルな技に見えるが、かなり柔軟さが要求される。

「龍虎の拳2」「KOF'99」「CAPCOM vs.SNK 2」

「KOF'96」までは「龍虎2」のモーションだったが、「KOF'97」からかなり動作が大きくなった。ただ、ほぼ「龍虎の拳2」と同じ技であることがわかる。
 3Dである「MAXIMUM IMPACT」シリーズでは、上半身を倒す際に右腕をほぼ垂直に立て、左腕をダラリと脱力させるので、少しだらしないキックに見えるのが残念。
「CAPCOM vs.SNK 2」では、後ろ回し蹴りである点は同じだが、頭の位置が動かないので、蹴る位置がややミドルキック気味に見える。ひょっとしたら、名称も異なるかもしれない。「KOF'96」や「CAPCOM vs.SNK 2」で取り入れられたミドルキックは、元は「KOF'94」で採用された「スルーアタック」であり、その名も「大円振蹴り」である。

 バックスピンキックは、格闘技の蹴り技の中でもかなり高威力の技ではあるが、相手に背を向けるというリスクがあるため、流派によっては推奨していない。テコンドーでは防具を着用するためか、頻繁に目にすることができる。またフルコンタクトの極真会館系の試合でも使用されることがある。
 プロレスでは、WWEのアリスター・ブラック(トム・バッジェン)が使用する蹴り技「ブラック・マス」が近い。

大円振蹴り

演舞ステップアップ予告
システム・CR KOF

 パチンコ「CR THE KING OF FIGHTERS」の「極限道場ステージ」で発生するステップアップ演出で、ユリ専用のアクション。
 道場をバックにユリが必殺技か超必殺技のどちらかを放ち、超必殺技なら期待値がアップする(らしい)。また演出の色によっても変わる。
 ユリのことだから信頼度100%で無条件に球が500万発くらい出て、ホールからの帰りには飛び切り美味しいものでも食べて帰ろうか、それとも普段苦労をかけている母ちゃんに愛情こめた土産でも買って帰ろうか、夢は広がるばかりで明日も笑顔で「よゆうッチ!」
(註:管理人はパチンコの知識が全くありませんので、完全にイメージ映像でお送りしております)

 ……だと思ったのだが、残念ながら信頼度は4.4%だそうである。

燕翼
名称・特殊技・龍虎の拳・KOF・CAPCOM vs.SNK

 ユリの特殊技。ショートジャンプからヒップアタックを敢行する。
「龍虎の拳2」当時の立ち強キックが「KOF」になって特殊技になったもので、以降「KOF'96」「SNKヒロインズ」を除くすべての作品に登場する。当初は名称も「ヒップアタック」だった。基本的に中段判定(しゃがみガード不能)を持っているが、作品によっては上段技。
「しゃがみD→燕翼」はユリを使う上で基本的なコンビネーションの一つでガード崩し能力に優れるが、燕翼をキャンセルできる必殺技は「KOF11」の空中飛燕鳳凰脚や「KOF13」の覇王雷煌拳、「KOF15」の雷煌拳(空振りキャンセル可能)など限られているため(基本的に雷煌拳ではキャンセルできない)、燕翼をガードされた後の攻めは慎重に行わなければならない。
(ただし、攻撃判定が出ている時間の長い「'98」などでは、相手の起き上がりに重ねると燕翼→立ちAなどが入る)。
 初登場の「龍虎2」で、史上稀に見る漢ゲーであった前作のイメージを一人で覆した感のあるユリの存在だが、その代名詞のような技で、自分を育ててくれた兄だろうが、自分を誘拐したにっくきMr.BIGだろうが、その顔面を尻で真紫に腫れ上がらせる様は、なんというか衝撃的。
「龍虎2」では直立した相手の頭部を直撃するほど高い位置までジャンプするが、「KOF」以降はやや打点が低い。
 この技がしゃがみガード不能のタイトルでは、しゃがみ攻撃を二〜三発ガードさせていきなり出すとヒットしやすい。

 ボイスは「えい」(龍虎2、KOFMI)、「せぃ〜」(KOF2002UM)、「はっ」(KOF11)、「たぁ〜」(KOF13)、「え〜い」(前記以外のタイトル)。「KOF'94」と「95」は無言。飛距離が最も長いのは「KOF14」であると思われる。

 使い方を誤ればバランスを崩し、一転してピンチに陥りそうな技だが、ユリはこの技を相当に使い慣れており、「MAXIMUM IMPACT」に搭載された特殊連続技「スタイリッシュアート」では、それを遺憾なく発揮。

  • スライディング → 燕翼 → 蹴り上げ → ダブルサマーソルトキック
  • スライディング → 燕翼 → (前転) → 立ち上がりアッパー
  • スライディング → 燕翼 → (後転) → 踏み込みミドルキック
  • 燕翼×2 → 側転蹴り → オーバーヘッドキック
 ……など、スライディング(「刺燕」に似た技)や蹴り上げ(微妙に「昇燕」に似た技)とのあわせ技で使うことが多く、どれもインパクト抜群である。

 また、スマホアプリ「君はヒーロー」にコラボ出演した際には、

  • 「こっちこっち」 → 燕翼 → ユリちょう回し蹴り → 極限流砕破 → ((よゆうッチ)覇王翔吼拳)
 というコンビネーションを使用したが、クリティカルヒットになるとヒップアタック一撃で相手が死亡することがある。
 また燕翼固有の特殊効果として、「敵1体に攻撃力×200%のダメージ(1HIT)」「90%の確率で5秒間「封印状態(アクティブスキルを使用できない)」にする」「封印状態の付与に失敗した場合、自分の速度が次ターンまで100%増加」という特殊効果があったが、尻で敵を封印するシーンはシュールと言えばシュール。
 さらに、「KOFアリーナ」では連打による基本コンビネーションで、
  • 燕翼 → 雷煌拳 → 極限流砕破 → ちょうアッパー
 という必殺技オンパレードに混ぜて使用している。

 どうしてこれに「燕の翼」という名前がついたかは謎だが、2010年12月に寄せられたWEB拍手のコメントにてある方から、
「【 燕 】という字のこの部分が、「ユリのヒップアタックのモーション」と「翼のイメージ」の両方を同時に表現しているのではないか」
 という解釈を頂いた。確かに「燕」の漢字の成り立ちを調べてみると「北」の部分は燕の翼を表したものだし、「コ」「ヒ」と片側ずつを見ればユリの燕翼の動作とも酷似している。説得力もあるしなにより面白いので、当サイトではこの説を起源として採り上げたい。

 さすがに本物の空手の試合でヒップアタックを見る機会はないが、プロレス(特に女子プロレス)では伝統的な技。
 お尻、というよりは正確には「腰骨」をぶつける技で、フィニッシュに用いられることは少ないが、試合中盤に繋ぎ技として使用されることが多い。


「ヒップドロップ」

「バンプー」

「フェニックスボム」

「山桃桜」

「ヒップバズーカ」


「シューティング
ピーチ」


+P」

 ちなみに、ゲーム業界におけるヒップアタックの元祖は、 恐らく「アンダーカバーコップス」のキャラクター、ローザの「バンプー」であると思われる。
 実は「アンダーカバーコップス」(1992年)の6年前に出た「極悪同盟ダンプ松本」(1986年/セガマーク3)という女子プロレスゲームで、主人公のダンプ松本が用いる必殺技の中に「ヒップドロップ」が既に登場している。現在、私(=KEEF)が調べうるものの中では、この技がアクションゲームにおけるヒップアタックの元祖である。

 初期KOFと同世代の格闘ゲームでヒップアタックを持っている女性キャラクターは多い。高さならばヒップを天空に突き出してビルの三階くらいの高度まで飛び上がる「風雲黙示録 - 格闘創世 -」のキャロル、飛距離ならヒップアタックで画面半分以上を飛んでいく「T.M.N.T. Mutant Warriors」のアスカが代表格。
 麻宮アテナは初登場の「KOF'94」以来、空中からのしかかるようなジャンピングヒップアタックを使っているが、相手に当たると跳ね返る。また「MAXIMUM IMPACT」では「スタイリッシュアート」に突然尻もちをついてしゃがむ技があるが、ヒップ部分に攻撃判定がある。
 同じく「KOF」で空中ヒップアタックを使うようになった不知火舞の「山桜桃ゆすらうめ」は、ジャンプの途中でふわりと揚力が働いたり、地上の相手の位置をサーチして空中で急に方向転換したりなど、忍者らしい特異な性質を持っている。また舞は「リアルバウト餓狼伝説」ではライン移動攻撃に、「餓狼伝説 WILD AMBITION」ではダウン追い打ちにそれぞれヒップアタックを用いている。
「KOM MI2」で参戦したリリィ・カーンは、棒高跳びの要領で体を浮かせてから空中ヒップアタックを敢行するが、尻餅をついて着地に隙ができてしまう。
「ファイトフィーバー」のミユキの使う「反動撃」は、やはりかなりの飛距離を誇る空中ヒップアタックだが、相手に当たると(ガード・ヒット問わず)物理法則を無視して空中を真横に滑る(なおこのゲームには、リョウ・サカザキの偽者が何人かいる)。
「TWIN GODDESS」のニーナや「幻影闘技」のちあき、「ファイティングアイズ」のエル・ラロが使用するフォームは、ヒップをちょこんと突き出すだけであり、威力があるようには見えない(なおニーナは、尻でスライディングしながら左右の爪先で相手をちょこんと蹴る、ダブルニープレスをダメにしたような斬新な奇襲技も持つ)。
「KOF11」の桃子の「ぴーちあたっき」もこの種類であるが、連続攻撃で三回連続ヒップが可能。
「闘神伝」のエリスはバックステップのヒップ部分に攻撃判定があり、ダメージが非常に高い。
「痛快ガンガン行進曲」のキサラ・ウェストフィールドは通常技にも必殺技にもヒップアタックがあり、「立ちケツ・キャンセル・ヒップバズーカ」が可能だったが、ゲスト出演した「ネオジオバトルコロシアム」では必殺技ヒップバズーカからの派生技が増えた。
「ヴァンガードプリンセス」の女軍人ナタリアも、キサラのヒップバズーカに似たヒップアタックの使い手である。
「ダブルドラゴン(格闘ゲーム版)」のマリアンは地上でも空中でも「燕翼」タイプのヒップアタックを使用するが、倒れた相手への追い打ちには、ホットパンツでのM字開脚ヒップドロップという衝撃技を使う。
「DEAD OR ALIVE5」のマリー・ローズの「ローズヒップ」は「ちょっと派手な燕翼」といった感じだが、地形効果の電流爆破やらステージ破壊→落下などと組み合わせるととんでもない破壊力になる。同じシリーズのティナ・アームストロングは「相手の股間を蹴り上げて動きを止めてからヒップアタック」というとんでもない連携技を使う。
「ソウルキャリバー」シリーズのカサンドラはヒップアタック→ヒップドロップ×2というコンビネーションを使用する。
「制服伝説プリティファイター」シリーズにも赤坂樹里や白鳥クリスといったヒップアタックの使い手がいる。
 意外なところでは「プロジェクトクロスゾーン」のワルキューレや「ドラゴンボールZ 超武闘伝」の人造人間18号がヒップアタックを持つ。

「わくわく7」の牧原アリーナは地上・空中でヒップアタックを使い分けているが、種類の豊富さなら「ストリートファイターZERO3」のレインボー・ミカが実に多くの種類のヒップアタックを使い分けており、このジャンルの第一人者といえる。レインボー・ミカは2016年の「ストリートファイター5」で、相棒の大和撫子と共に空中ダブルヒップアタックで相手を左右から挟みこむという荒業を披露している。

 今や巨乳アクションの雄となった「閃乱カグラ Burst ReNewal」では、オープニングムービーで雲雀と春花のヒップアタックの相討ちが見られるが、なぜか二人とも服が破れてしまう。
 格闘ゲームではないが、「ドラゴンクエスト」シリーズの「8」のゼシカ、「11」の女性キャラクターなどにヒップアタックという「特技」がある。カメラワークによっては「大きなヒップで大きなダメージ」と言われるヒップを食らう側の視線から体験できる。
「誰ガ為のアルケミスト」の夜魔ローザのヒップアタックは、相手にダメージを与えるのと同時に自分のHPを回復し、さらに敵を魅了する効果がある。

 男性キャラクターでは、巨漢の力士でありながら空中ヒップアタックで落下する「ストリートファイター2'ターボ」のエドモンド本田が元祖。「バトルクロード」の谷町光司と播磨王も同じような技を使う。
 また「龍虎の拳2」のジャック・ターナーは超必殺技でヒップアタックで地上で三回バウンドしながら画面端まで飛んでいく。「GUILTY GEAR XX」のブリジットが登場初期から燕翼タイプのヒップアタックを愛用する。
 また大人気RPG「エルデンリング」では、主人公が「ヒップドロップ」「黄金の尻撃」「黄金樹の尻撃」など、複数のヒップアタックを習得できる。
 しかし、やはり「ヴァンパイア」シリーズに登場するビクトル・フォン・ゲルデンハイムが嚆矢こうしにして至高の存在であろう。通常技、投げ技、必殺技とあらゆる場面でヒップアタックを使用しているが、「通常技のボタンを押しっぱなしにすると、技が電撃をまとって追撃可能になる」という彼独自の特殊な仕様ゆえに可能になった「しゃがみキック→立ちケツ→立ち電撃ケツ」という衝撃のチェーンコンボや、「相手をケツでつかんで、家族ぐるみで電撃アタック」というショッキング極まりない必殺技など、多彩な尻攻撃を持つ。
 彼のごとき尻技の使い手はこれまでもいないし、おそらくこれからも二度と現れないだろう。

 その他の主なヒップアタックの使い手にチャムチャム、王虎、アースクェイク(いずれもサムライスピリッツ)、アタワ(闘神伝)、エミー・ローズ(ソニックファイターズ)、ギュンター・ブルス(ギャラクシーファイト)、グレッグ(ブラッディロア)、ハニー、サンマン(いずれもファイティングバイパーズ)、ジューン(スターグラディエイター)、ヒューゴー(ストリートファイター3)、九紋稚(ファントムブレイカー)など。

 なお、ここでは格闘ゲームを中心に挙げてみたが、最近(2019年)はピーチ姫のヒップアタックでマリオが数十メートル吹っ飛ばされる時代なので(大乱闘スマッシュブラザーズSP)、誰がどんな技を持っていても不思議ではない。女の子のお友達であるリカちゃん人形が、トランスフォーマーやソリッドスネークや、果ては高橋名人を公式で投げ殺すゲームもあるくらいである(ドリームミックスTV ワールドファイターズ/2003)。

麻宮アテナケツ刺燕昇燕不知火舞スタイリッシュアート旋回脚飛燕虎煌ヒップゆり降りユリ雷神脚

燕流避
特殊行動・KOF

「KOF'94」から登場した、ユリの「攻撃避け」。半身の構えから上半身を反らして、相手の攻撃をかわす。
「攻撃避け」は打撃に対しては無敵時間を持つが、投げ技に対しては無防備で、無闇に連発していると接近されて投げられてしまう。
 ただし、一部のタイトルで「空中浮遊」というバグが起こると、キャラクターがほんの少しだけ地上に浮いた状態になる(技は地上技が出る)。この状態で攻撃避けを連続で出すと、完全無敵が持続して相手の攻撃が当たらなくなる。
 ちなみに、「KOF'94」のリメイク版である「KOF'94 RE-BOUT」では背景が全て3Dに描きかえられており、攻撃避けを出すとなぜか背景まで斜めにずれる。3Dならではの力技だが、さすがにちょっと不自然な気もする。
「KOF'98UM」ではエキストラモード限定で、技の動作中にゲージを消費して避けモーションに入る「クイック避け」が可能になった。キャラにもよるが中段技→(クイック避け→)避け攻撃→必殺技や、通常技→特殊技→(クイック避け→)避け攻撃→必殺技という連続技も可能。

空中浮遊

オールスターヒロイン
システム・絆バフ・KOFオールスター

「KOFオールスター」に登場する「お祭りアイドル アテナ」と「ちょうエース ユリ」の二人が持っている絆バフ。
「KOF」を代表するアイドルであるアテナと、「KOFオールスター」の広告塔的な存在であるユリが公式に「作品の顔である」と認められた証である。

KOFガール麻宮アテナソフトボール血に染まる燕のユリ

追撃コンボ
システム・CR KOF

 パチンコ「CR THE KING OF FIGHTERS」の「エクストリームバトル」モード中に時折起こるイベント。普通は「追撃コンボ」と書いて「ついげきこんぼ」と読むと思うのだが、ボイスでは明らかに「おいげきこんぼ」と叫んでいるので、「ア行」に分類した。
 決して管理人の言語能力が拙いわけではなく、そういうオリジナルの造語なのだろう。それともパチスロ用語では「おいげき」と読むのだろうかと思って調べてみたが、結局よく分からなかった。

 エクストリームバトルで勝負がつき「WINNER」と表示された後にこの「追撃おいげきコンボ」が起こり、特殊ボーナスが入る。
 勝負がついた後の「コンボ」なので、恐らく格闘ゲームでいうところの「死体蹴り」にあたると思われる。ゲームセンターで(死体蹴りが可能なタイトルで)繰り返そうものならプレイヤー同士のリアルファイトに発展する場合もあるので気をつけよう。
 パチンコの中だから許されるのだ!(たぶん!)

美味しい!
宿命・KOF'98UMOL

「KOF'98 ULTIMATE MATCH Online」の「飛燕-ユリ・サカザキ」が所有している宿命の一つで、魔力攻略本を覚醒して、攻撃力が15%増加する。
 この「飛燕-ユリ・サカザ」はこれでもかと「極限焼肉」に関連付けてあるキャラクターのため、おそらくこの宿命は極限焼肉のメニューに関する感想なのだと思われる。この「美味しい!」がユリの主観による感想か、ユリの料理(おそらく極限焼肉のメニュー)を食した客の客観的な感想なのかは不明。ユリの手作りなら、それは美味しいだろうと思われる。

 だが、中には「カズヒラ・ミラーのハンバーガー」(「MGSV:TPP」で検索)のように、美味は美味だが、化学調味料山盛りで色も形もとんでもない物体ができあがることもあるので注意だ!

 なお、格闘ゲームのRPG化なのになぜ「魔力攻略本」を読み込んでいるのか、それも不明だが、もしかして別世界の自分の記憶がよみがえってきているのだろうか?

カリフワ!極限焼肉限定製造!焼肉乱舞!リリリゥム

おこさま
宿命・KOF'98UMOL

「KOF'98 ULTIMATE MATCH Online」(2016)に登場した包(パオ)が所有する宿命の一つで、包、クリス、ユリ・サカザキを同時に持つとHPが20%上昇する。
 日本では、法律によって「おこさま(子供)」の年齢の範囲が異なり、「就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律」では小学校就学前の年齢、「平成二十二年度等における子ども手当の支給に関する法律」では15歳になる年度までを、「子ども・子育て支援法」では18歳になる年度までを「子供」に分けている。
 包は「KOF'99」で12歳、クリスは「KOF'97」で14歳と判明しており、上記二つの法律にあてはまる。一方ユリは、最年少の設定を採れば「龍虎1」の17歳であり、ギリギリ「おこさま」の範囲に入るが、「KOF」以降は19歳以上であり「おこさま」の範囲外である。
 この事実から見るに、包から見ていつも元気で行動力のあるユリが「年齢より子供っぽく見える」という印象からの「おこさま」というカテゴライズなのかもしれない。おこさま扱いされているユリ自身の心象は不明。実際には、クーラ(14歳)や桃子(16歳?)、ウィップ(自称16歳)やレオナ(18歳)など、法律上の「おこさま」は他にも存在する。
 なお、包は「お姉ちゃん」という宿命も持っており、こちらの対象は、包、B・マリー、藤堂香澄、シェルミーである。年上であることは確かだが、香澄はユリより精神年齢が上で、マリーやシェルミーらと同年代だと認識されているらしい。

藤堂香澄

織田信長
人物・武将
[ 1 ]

 織田信長は、戦国時代から安土桃山時代にかけての武将・戦国大名。三英傑の一人。1534(天分3)年〜1582(天正10)年。
 尾張国(現在の愛知県)の古渡城主・織田信秀の嫡男。
 尾張守護代の織田氏の中でも庶流・弾正忠家の生まれであったが、父の代から主家の清洲織田氏(織田大和守家)や尾張守護の斯波氏(斯波武衛家)をも凌ぐ力をつけて、家督争いの混乱を収めて尾張を統一し、桶狭間の戦いで今川義元を討ち取ると、婚姻による同盟策などを駆使しながら領土を拡大した。
 足利義昭を奉じて上洛すると、将軍、次いでは天皇の権威を利用して天下に号令した。
 後には義昭を追放して室町幕府を事実上滅ぼして、畿内を中心に強力な中央集権的政権(織田政権)を確立して天下人となった。
 これによって他の有力な大名を抑え、戦国乱世の終焉に道筋をつけた。
 しかし天正10年6月2日(1582年6月21日)、重臣・明智光秀に謀反を起こされ、本能寺で自害した。すでに家督を譲っていた嫡男・織田信忠も同日に二条城で自刃し、信長の政権は、豊臣秀吉による豊臣政権、徳川家康が開いた江戸幕府へと引き継がれていくことになる。
(Wikipediaより)

[ 2 ]


マンハッタン島に出現した信長の居城「安土城」。管理人は本物を見たことはないが、それでも「これは安土城じゃねぇ」と断言できる(サクラ大戦5)。

 戦国武将・織田信長は、その鮮烈な生涯と強烈なキャラクターから絶大な人気を誇り、数え切れないほどフィンクションのモチーフになってきた。
 真っ二つになってお茶を点てたり、巨大化して空を飛んだり、目からビームを出して破壊の限りを尽くしたり(by 平野耕太)と、たいていどこに出ても大騒ぎだが、テレビゲームで有名なのは、光栄(現コーエーテクモゲームズ)が1980年から展開している歴史SLG「信長の野望」シリーズだろう。
 最近では「Fate / Grand Order」でアーチャーのサーヴァントとして登場したり、漫画「ドリフターズ」(平野耕太)での活躍ぶりが個人的には印象的。またトンデモアクション「戦国BASARA」シリーズでは、本能寺の変で倒しても復活することもあるらしい(情報提供:ルイージファン様)
 その他ゲームなら「仁王」「戦国無双」「鬼武者」「イケメン戦国」「DJノブナガ」「戦国ランス」、アニメなら「信長協奏曲」「信長の忍び」「まんが日本史」「ノブナガ・ザ・フール」「胡蝶綺 〜若き信長〜」etc、探せばキリがないほど出てくる。戦国〜安土桃山時代を題材にした作品なら、たいてい登場するはずである。
 もっともダメな例はおそらく「サクラ大戦5」で、なぜかニューヨークで復活すると(一応、キッカケらしきものはある)、最も高いビルの屋上から下界を見下ろし「頭が高ーい!」と突然キレてビームを乱射、ニューヨークを破壊した。また居城である安土城を巨大ロボ「天下布武」に改造し、紐育ニューヨーク華撃団かげきだん空中戦を繰り広げた。もう「意味不明」を通り越して「凄い」の一言である
 これ以外にも、管理人が知らないだけで探せば数限りなく見つかるはずである。

[ 3 ]

 実は、「ドリフターズ」の連載が始まる前の1990年代のSNKに転生していたらしい。気になる人は「THE KING OF FIGHTERS '94」のアーケード版のスタッフロールを見てみよう!
(スタッフのペンネームか、同姓同名の別人だとは思うが。ネオジオ版は未確認だが、たぶんいると思う)

 この当時のスタッフロールはペンネームが多く、声優以外ではむしろ日本人名を見つけるほうが難しい。「龍虎の拳」「龍虎の拳2」のスタッフロールなど全く読めない名前ばかりで、本名を書くのが憚られるサバト悪魔の崇拝儀式の出席簿みたいになっている。

おたふく風邪
病名・症状名・KOFEX

 おたふくかぜ。ユリ・サカザキが「KOF EX」で罹患した病気。
 正式な病名は「流行性耳下腺炎」といい、耳下腺(耳の下)から顎下腺(顎の下)にかけて大きく腫れあがるのが特徴。また痛みと熱が続く。
 多くは幼児〜小児(小学校低学年くらい)の時に罹患するが、「子供の時のおたふく風邪は軽傷で済む」というのは完全な迷信であり、合併症から後遺症が残ることもある。主な合併症は、無菌性髄膜炎、膵炎、感音性難聴など。
 また思春期以降に罹患すると、男性なら精巣炎、女性なら卵巣炎を併発する可能性がある。

 原因はムンプスウィルス感染で、接触感染、飛沫感染などが多い。季節は問わないが、春夏に学校で集団感染が起こりやすいといわれる。特に四歳以下の児童が感染しやすい。
 ムンプスウィルスは鼻、のどなどの粘膜、首などのリンパ節で増殖し、血液循環によって全身にいきわたる。2〜3週間の潜伏期間を経て発症すると、頬の痛み、発熱、飲み込むときに痛みを伴うなど、多くの場合は48時間以内にピークに達する。
 おたふく風邪の特徴ともいえる頬の大きな「腫れ」は、ムンプスウィルスが唾液を分泌する唾液腺に感染することが理由で起こる。

 最初の発見者は紀元前5世紀のギリシアの医師ヒポクラテス(前460?〜前370?)であり、タソス島で耳の近くが両方(あるいは片方のみ)膨張する病気が流行している、と記載した(睾丸が膨張するともある)。
「ムンプスウィルス」の名前の由来は不明だが、ひどい耳下腺炎の患者が「ボソボソと話す(mumbling speech)」ところからきているのではないか、という説もある。

 現在のところ有効な治療法はないが、多くの場合は1〜2週間で自然に完治する。発熱や痛みに対しては投薬で対症療法を行う。
 世界中で存在する病気であり、日本でも毎年のように地域的な流行が確認されている。1991年にMMRワクチンが導入されたこともあって一時期は減少傾向にあったものの、1993年にMMRワクチンは中止され、以降は再び3〜4年周期で患者の増加がみられている(MMRワクチンに関する薬害事件についてはこちらを参照)。
 2015年の患者数は約8万1000人、2016年は同15万9000人であり、毎年5000人の子供がこの病気が原因で難聴を併発しているという()。
 残念ながら日本ではこの病気が危険視されているとはいえず、上記の「迷信」も相まって軽視している親も多い。ワクチンの接種は任意であり、地域にもよるが接種率は30%前後で、しかも多くは1回のみという。

 なお、ユリの住むアメリカでは、1967年からワクチンの使用が始まり、1977年から1歳児〜の幼児を対象に定期接種となり、1989年から2回接種が実施されるようになった(州によっては3回接種)。
 このため、日本と違い「流行性耳下腺炎」はほぼ絶滅状態にあるという(「流行期」はあるが日本ほど大規模にならない)。
 ユリは「KOF EX」で、成人を迎えておたふく風邪になったが、これはアメリカ人としては極めてまれな例である。ただし、海外での試合が多いので、日本で罹患した可能性は高い。

NIID 国立感染症研究所「流行性耳下腺炎(ムンプス、おたふくかぜ)」

Doctors File「おたふく風邪(流行性耳下腺炎)」

医療法人社団俊智会みやたけクリニック

おっす!
登場デモ・CAPCOM vs.SNK・KOF
[ 1 ]


「CAPCOM vs.SNK」シリーズで、春日野さくらとの対戦前に交わされる試合前登場デモ。
 ユリが足を曲げてしゃがみこんだ姿勢から飛び上がって「おっす!」と言うと、さくらが困ったようにお辞儀をしながら「こちらこそ、よろしくお願いします」と返す。
 実はカプコンの「ヴァンパイア」シリーズに登場するキャットウーマン・フェリシアの登場デモのパロディ。
 ちなみに、フェリシアとユリの共通点は、

  • 身長が同じ(168cm)。
  • 二人ともドラマCDで丹下桜が声を担当したことがある(電撃CD文庫EX「ヴァンパイア」 / 電撃CD文庫L「KOF'94」)。
  • 友人が多い。
  • 天真爛漫な性格。
  • スピードと手数を得意とする戦法。
  • 人間を出産する(フェリシアは「キャットウーマン族」であり、この一族は人間と結ばれると人間しか生まれない)。
  • 二人とも人に頼る必殺技がある(プリーズヘルプミー/ファミリータイズ)。
 などなど。

 時代が前後するが、この登場デモの対戦相手である春日野さくらがフェリシアのファンである、という縁もある(ナムコ×カプコン)。

春日野さくら丹下桜ばみょーん!

[ 2 ]

「KOF」シリーズで、兄リョウ・サカザキほか、極限流門下との対戦前に交わされる試合前登場デモ。気合を入れて「オス!」と構えるリョウに対して、やや可愛い口調で「おっす!」と兄と同じ構えで挨拶を返す。
 父タクマが相手のときは、同じく「おす!」とするときと、ユリの挨拶を見て腕を組んでうなずく場合がある。

うぉーっす!リョウ・サカザキ

[ 3 ]

「KOF」シリーズのユリの勝利ポーズの一つ。左回し蹴り→左ストレート→右ストレートと放った後、右腕を突き上げて「おす!」と気合を入れる。
 作品によっては「左ストレート」が「左ショートアッパー」に変わったり、ボイスが「やりぃー!」になったりする。
 特に「MAXIMUM IMPACT」シリーズでのカメラ目線は必見。

やぁりー!

お父さんより強い人
プロフィール

「KOF13」で明らかになった、ユリの「理想の恋人」。
 ユリのお父さんといえば、当然、タクマ・サカザキのことである。
 タクマは、プロフェッショナルの傭兵総帥ハイデルンや、韓国テコンドー界の至宝キム、元柔道金メダリスト大門五郎、そして中国拳法界の重鎮・鎮元斎などから一目置かれる人物であり、同時に、若い頃は裏社会の大物Mr.BIGやギース・ハワードを散々に苦しめるほどの常識外の強さを誇った鬼神「ミスター・カラテ」でもある。
「KOF13」の対デュオロンの勝利メッセージでは「強さの基準がお父さん(タクマ)やお兄ちゃん(リョウ)なので、ちょっと強い程度では驚かない」とも語っており、ユリの心を射止めるには、彼らをさらに超える強さが求められるのだ。

 魔人ブゥとかラオウとかアーカードくらいしか思いつかんぞ、そんなヤツ。

Mr.BIG極限流空手タクマ・サカザキブラザーコンプレックスリョウ・サカザキロバート・ガルシア

お父さん、ごめーん!
ダウンボイス

 ユリのファイナル・ダウンボイス。
 両親を尊敬している「龍虎の拳2」ならともかく、ハチャメチャなストーリーが毎年続く「KOF」でこれを言われても……。

あん!あん!あん!お父さんごめーんタクマ・サカザキ

オトマ・ラガ
創造神・破壊神・KOF15

「KOF15」のラストボスキャラクター。リ・ヴァース爆散の際にまき散らされたエネルギーを触媒として、スタジアム中に鉱石の結晶を顕現させ空間を凍結、太陽を模した鋭利なオブジェクトを出現させ、その内部――我々の世界の宇宙によく似た別次元「魂の坩堝(※1)」から、不定形の状態で出現。
 最後は人型を形成してこの大地(大会が行われていた次元とは別次元)に降り立った。

 体は女性形の石像のような形状をしており、ひび割れた部分から体内に内包する蒼い鉱石の光が常に漏れている。
 また、人間で髪に当たる部分が自身の体と同じくらい巨大な蒼い鉱石(ユリ曰く宝石)の結晶がツインテール状に構成されており、やはり肘から先の巨大な結晶と合わせて、それらを自由自在に一瞬で巨大化させて戦う(画面全体を一瞬で覆うことが可能)。また、自身から離れた場所にも自由に結晶を出現させることができる。
 髪にあたる巨大な結晶はダウンすると一瞬消滅し、ダウン復帰で復活するので、例えばオトマ・ラガの意識が乱れた時や睡眠状態など、いわゆる「素」の状態では存在しないのかもしれない。

 オトマ・ラガのもう一つの特徴が「復活」である。一度彼女(?)の体力をゼロにし、ようやく決着かと相手が油断した瞬間、その相手を画面端まで吹きとばし、自身はそれまでの青い光から深紅の光に纏い変えて復活。HPを1/4ほど回復し、再度プレイヤーキャラクターに襲い掛かる。
 しかもノーモーション対空や、ノーモーション画面全体攻撃、超破壊力の振り落とし攻撃など、凶悪さと殺意は数倍に膨れ上がった状態となる。
 倒すと自身が出現した別次元への宇宙に吸収されるかのように消滅し、選手たちも決勝ラウンドが行われた元の次元に戻ることができた。

 灰色の瞳を持ち、推定体高は200cm。出現時、消滅時のいずれも言語と思しき表現を用いて発音しているので、独自に高度な思考体系を持つと思われる。
 本来、人類の住む世界(次元)とは全く無関係の神であり(※2)、こちらに降臨することはないはずだったが、時間と歴史を狂わせたアッシュ・クリムゾンの一件でこちらの世界にバースが出現してキッカケができてしまい、さらにリ・ヴァ―スがこの世界の強者を自分の次元に転移させたことで、本来邂逅するはずがないKOF優勝者とオトマ・ラガの邂逅が実現してしまった。

 専用BGMは「Enforcement(第一形態/第2回みんなで決めるマイナーゲーム曲ランキング89位獲得曲)」、「Absolute Denial(第二形態)」。

 なお、ユリはオトマ・ラガの身体を構成している物質が「宝石」であると睨んでいるが、仮にオトマ・ラガの重量が1.2トンと仮定して、構成物質が全て最高純度のルビーだとすると、その資産価値は4.2兆円はくだらない。チームメイトの舞、アテナと山分けしても一人の取り分は1.4兆円であり、オトマ・ラガの売却が実現すれば、ユリは地球上でも有数の資産家になると思われる。

 オトマ・ラガを構成する鉱物の持つエネルギー量は大変なものらしく、200cmを超える巨体から切り出した一かけら(七枷社が持っているもの)で、クシナダの犠牲も格闘家たちの精神的エネルギーも必要なくオロチを復活させることができたほどだった。

 クリスはオロチの地球意思のさらに上位存在だったのではないかと推測している。

 なお、「KOF for GIRLS」の登場人物であるナギとは、同じ創造神ということもあって、友好関係が結ばれる可能性がある……かもしれない。半ば無理やり降臨させされて腹が立っているオトマ・ラガの癇癪かんしゃくを、どこまでも深い懐を持つナギが優しく説きほぐし、元の宇宙に帰っていただくという「説得エンド」が実現した(かもしれない)。

ナギバース見つめる巨神リ・ヴァ―ス

お兄ちゃん、ごめ〜ん!
ボイス・漫画

「KOF14」の漫画化作品「THE KING OF FIGHTERS A NEW BEGINNING」(あずま京太郎)で、ユリが敗北した際の台詞。
 この漫画は原作つきのわりに、原作に登場した技は全く登場せず、漫画専用の必殺技や戦法のみ使用するなど、ユリ・サカザキに関しては非常にオリジナル色が強い。
(そのため、読者の反応はかなり賛否が分かれる作品と思われる。ただし、ユリの根本的な設定に関しては性格を除いて「KOF」シリーズより「龍虎の拳2」に近い)
 このセリフも「KOF14」では「お父さん、ごめーん!」なのだが、ユリは父のタクマより兄のリョウに育てられた期間のほうが圧倒的に長いため、むしろ「龍虎の拳」シリーズの設定に原点回帰した正統的な表現のように思える。

お父さん、ごめーん!タクマ・サカザキリョウ・サカザキ

お兄ちゃん、勝負っち!
登場デモ・CAPCOM vs.SNK

「CAPCOM vs.SNK」シリーズで、兄リョウ・サカザキとの対戦前に交わされる試合前登場デモ。
 ユリが「お兄ちゃん!」と言った後、くるりと回って兄に「勝負っち!」と構えを向ける。これに対して、リョウは困った表情で、顔を手で覆う。

リョウ・サカザキ

鬼はりて
通称・投げ技・龍虎の拳・KOF・CAPCOM vs.SNK

 ユリの投げ技の一つ。相手をとっつかまえて張り飛ばす。モーションが良く似た「KOF」のふっ飛ばし攻撃は「一撃張り手」。
 手首のスナップを利用し表面的なダメージを狙うビンタと違い、張り手は掌の付け根部分ごと相手にぶつける掌底打ちに近い性質を併せ持っており、打ち方によっては一撃必殺の威力を秘めている。
 なお、両掌で両耳を同時に張るのは相撲でも禁じ手である。
 ずいぶんといかめしい名前がついているが、張り飛ばす瞬間だけ掌が大きく見えるのは管理人の気のせいですか?

 若いころから張り手を多用して論議を巻き起こしていた横綱・前田山(1914〜1971)は、大関時代の昭和16(1941)年1月場所、大関・羽黒山、横綱・双葉山を果敢に張り手を見舞って相次いで破り、張り手の是非を巡る一大論争を巻き起こした。敗れた羽黒山(1914〜1969)は「あれは相撲ではなく喧嘩だ」と激怒したが、双葉山(1912〜1968)は「張り手も相撲の手」と一定の理解を示した。この論争の影響で前田山は張り手を多用しなくなり、しばらく低迷の時期があった。
 なお、アマチュア相撲では危険すぎる技として張り手は「禁じ手」となっている(故意の場合は即負け、故意でない場合はとり直しとなる)。また「張り手を多用する力士は品格に欠ける」という意見も根強く存在し、前述の前田山や、最近だと通算最多の1038勝を上げた大横綱・白鵬が立ち合いで張り手を多用していた時期があり、賛否が分かれたこともある。

 なお、中国語版での表記は「滅鬼」。ちまたで大人気の某「刃」とは無関係である。

いづな落としシャッターストライク燕落とし美・サイレント投げ百烈びんたふっとばし攻撃

お見合い大作戦
KOF'98UMOL・イベント

「KOF'98 Ultimate Match ONLINE」で不定期に実施されるイベントで、昔のテレビにあったお見合い番組のような体裁をとっている。手持ちの男性キャラクターを1人選ぶと、女性キャラクター6人がその男性キャラクターを色々と評価し、アイテムを獲得できるというもの。
 評価は「オン」「高」「中」「低」「オフ」の五段階。キャラクターの魅力値によってラッキーボーナスとして特殊な報酬がもらえることも。
 女性キャラクターにはそれぞれ「好み」が設定されており、また1日目〜3日目で女性キャラクターが入れ替わる。
 通常は3回まで無料でチャレンジ可能で、ダイヤを消費して3回まで再チャレンジが可能。女性キャラクターから最高評価を得ることができると、ガチ告白のようなコメントをもらえるが、低評価のときのコメントはキツ目。
 各審査員の好みは次のとおり。
・正義感のある …… ユリ・サカザキ、藤堂香澄、神楽ちづる、ナコルル、メイ・リー、神楽マキ
・かっこいい …… 麻宮アテナ、シェルミー、クーラ、麻宮アテナ2002UM、マリー
・大人の感じの …… オロチシェルミー、不知火舞、レオナ、ヴァネッサ、ウィップ
・戦闘力が高い …… 覚醒レオナ、マチュア、バイス、李香緋
・子供 …… アンヘル、フォクシー、キング

親父ゴールド
色名・龍虎の拳

 PS2版で龍虎シリーズ三作品が遊べる「龍虎の拳〜天・地・人〜」の取り扱い説明書、カラー変更の解説のページの欄外漫画でタクマ・サカザキが希望したカラー。
 しかしリョウに「そんな色はない」と一蹴されてしまったため、どのような色なのかは不明。

タクマ・サカザキリョウ・サカザキ

親は関係ねーだろうが、親はっ!!
ボイス・山崎竜二

「CAPCOM vs.SNK」における、山崎竜二のvsユリ限定の勝ちボイス。
 ユリのファイナルダウンボイス「お父さん、ごめーん!!」というのに返したもの。
 山崎さん、最近のKOFでは挨拶しただけで「キェーッ!!」とぶっ殺されそうな狂気全開ですが、まだまともなことが言えたんだと、しみじみ。

 ちなみに、台詞の元ネタは「公権力横領捜査官 中坊林太郎」(原哲夫/佐高信/集英社/1998〜2000)という、原哲夫氏の漫画からと思われる。

(情報提供:ビッグベア様)

オラオラオラオラオラオラオラオラ〜! イェ〜イ!
ボイス・登場デモ・KOF ALLSTAR

「KOFオールスター」の「メリークリスマス・ユリ」専用のステージ登場デモ。
 写真のようなポーズで「オラオラオラオラオラオラオラオラ〜!」と叫びながらダブルラリアット状に4回転し、最後に「イェ〜イ!」で決める。

 とにかく元気の良いボイスであり、絶好調時のユリらしい、手の付けられないデモである。
 もしかしたら、回転中のポーズでクリスマスツリーを表現しているのかも知れない。自ら「メリークリスマス」の名を冠しているだけあって、仕事には一切の手抜きはしない。
 プロ根性である。

リョウ・サカザキ

女らしゅーなりまヒョZ
薬品・コミック

 ガルシア財団グループの一企業「ガルシア製薬」の錠剤。掌サイズの小瓶で販売されており、一度に2〜3錠を服用することで効果がある。
 女性ホルモンを(大量に?)配合しており、空手の鬼タクマ・サカザキに自分の意思で「余裕っチ!」とやらせるほどの 破壊力 効能がある。
 ちなみに、ロバートはこれをユリに服用させようと持ち歩いているもよう。

 ……しかし、タクマのこの 惨状 状態がロバートの好みに当てはまるのなら、今のユリには服用させなくてもいいのでは……?

「極限流SPECIAL'95」(下北沢鈴成・著/「NEO・GEO GALS COMIC ANTHOLGY Vol.2」収録)に登場。