THE KING OF FIGHTERS '98

1998年9月23日発売/SNK/92点

 人気シリーズの第五作目。「'95」から「'97」まで続いたオロチ編のストーリーが完結したこともあって、第一作目である「'94」以来、久しぶりに主要ストーリーの無い純粋な「オールスターゲーム」に立ち返りました。
 実は、「'94」にもチームストーリーやラスボスによる途中デモはあり、エンディング以外のストーリー、デモが全く設定されいない「KOF」は、実は本作が初めて唯一だったりします(ただし、対戦後の勝利デモはある。この後に出る「KOF NW」もその手の演出を省略しているが、「NW」は正伝には含まれない外伝扱いのため除外)
 ストーリーが無いので、その関係で出られなかったり干されたりしたキャラクターが、纏めて登場。「'96」のボスチームと如月影二、藤堂香澄を除く、「'97」までのほぼ全キャラクターが出場する事態になり、キャラクター数はついに50人を突破(ただし裏キャラを含む)。
 純粋な操作キャラクター数では、登場キャラの半分以上がストライカーだった「2000」をすら上回ります。ちなみに、二番目に多いのは「2002」の44人ですから、それより7人多いです(「2000」は、登場キャラ80人のうち44人がストライカー専用)。
(ちなみに2009年現在での最多は、「2002」のリメイク版「KOF2002 アンリミテッドマッチ」の66人)

 さて、「'96」「'97」と、陰湿な文句をブー垂れた私ですが、一転、「'98」には取り立てて文句がありません。
 ありません、どころかシリーズでは一番気に入っている作品でして、遊んだ時間ではこれの次に多い「'94」の1.5倍くらいにはなるかもしれません。
(ストーリーなどが存在しないため、製作スタッフの人間性に触れずにすむ、というのは、本シリーズでは大きな要素です)

 なによりも51人という登場キャラクターの数にくらべ、ほかのKOFでは壊滅的なバランス関連が奇跡的な調整を施されているのがすごい(もちろん、強いキャラはやっぱり強いけど)。その点では、10年たってリメイクされた「KOF'98 UM」よりも、むしろこの旧「'98」のほうが上ですね。
 なによりも、CPUの難易度が低いのがいいです。SNKのゲームは全体的に、開発者がよほどお客さんが嫌いなのか、殺人的な難易度のゲームが多いんですが、本作は私くらいの腕のプレイヤーが、適当にガチャプレイで遊んでもクリアできるくらいのヌルさ。
 対戦格闘では、CPU戦はあくまで「おまけ」なので、殺人的に難易度を上げようという発想は、プレイアビリティーの観点からも、完全かつ致命的な誤りなんですが、SNKゲームにしては珍しく、本作はその点で最良の選択をしています。
 難しいことグダグダやらなくても、爽快なゲームを爽快にクリアできると、やっぱり気分いいですもんね。対戦するときの練習にもなるし。
 そういう意味では、本作をリメイクした時に難易度を跳ね上げたSNKプレイモアは、相変わらずバカやってるな、といった感じですが。

 多段技が多く、簡単に段数の多い連続技を作れるし、当てたときの爽快感もいい感じ。本作以降、MAX版を含む超必殺技がどんどん地味になっていき、純粋な爽快感が薄れていくので、その点でも本作は貴重です。やっぱりラルフの馬乗りバルカンパンチや、アテナのフェニックスファングアロー、極限流の龍虎乱舞、ユリの飛燕鳳凰脚とかの「連打系必殺技」「乱舞技」なんかは、20HIT以上いかないと調子でないよね〜。
 ラスボスのオメガ・ルガールも、本作が一番安定してて使いやすいです。あの自爆癖はどうにかならんもんかな。嫌われるよ、自爆ばかりしてたら。

 システムも、前作「'97」で登場した「アドヴァンスド」「エキストラ」の二つのモードを更に発展させ、特に「'97」であまり使われなかった「エキストラ」が強化されるにいたり、よりバランスがよくなってます。私は「アドヴァンスド」しか使ったこと無いけど。

 ストーリーが無いため、本作のエンディングデモは、チームに応じた一枚絵が表示されるだけですが、特殊な組み合わせでは、既存チームに無いイラストが表示させることがあります。はその一部。

(2008.08.20)