ジュエル04

ラズリルは、ガイエン公国の東の玄関口として知られる港町だった。
 白亜の城門が太陽の光を反射し、輝くように聳え立つその街は、広大な港を擁し、何十隻もの船が停泊できるほどの規模を誇っていた。
 ガイエン唯一の水上戦力である「海上騎士団」の本拠地でもあり、その要塞のような「城」は、堅牢な防備に守られ、侵入者を寄せ付けない威容を放っていた。
 騎士団は単なる軍事組織ではなく、「騎士団養成学校」を運営し、周囲の島々からドロップアウトした若者たちを受け入れ、鍛え上げる場としても機能していた。
 騎士団長のグレン・コットは、言葉遣いが厳しく、訓練では鬼のように部下をしごく男だった。
 しかし、その厳しさの裏には、部下たちを深く見守る優しさが隠されていた。
 彼の指揮の下、騎士団は日々、海上での戦闘訓練を繰り返し、港の安全を守っていた。
 そんな中で、アルノは目立つ存在だった。あまり雄弁ではないが、仲間内では頼りにされるタイプ。
 養成学校の鬼教官であるグレンのしごきに音を上げる他の生徒たちを元気づけるのが、彼の主な役割だった。
 グレンから気に入られ、現在は団長の付き人のような立場を任されていた。
 アルノの日常は、早朝から騎士団長の秘書業務をはじめ、訓練船の管理まで、山ほどある仕事で埋め尽くされていた。
 くたくたになって部屋に戻る頃には、夜も深くなっている。
 そんなある日、部屋の扉を開けると、ジュエルがいた。
 全裸で、いたずらっぽい笑みを浮かべてベッドに座っていた。
 ジュエルは、身長168cmのナイスバディで、少し日焼けした黒い肌が健康的で魅力的だった。
 白いショートヘアが彼女の顔立ちを引き立て、グリーンの瞳が輝いていた。
 明るい性格で、騎士団訓練生の中ではタルと並んでムードメーカー。
 グレン団長の厳しい訓練にも音を上げず、普段は明るく振る舞うが、異性との「セックス」の話題になると照れまくって話を逸らすほどの恋愛奥手だった。
 アルノとジュエルは、公には友人として振る舞っていたが、実際には男女の関係に発展していた。
 処女を卒業したジュエルにとって、アルノは友人兼セックスフレンド。
 ほぼ毎夜、彼の部屋で過ごすようになっていた。
 しかし、この日は少し違っていた。
 アルノは疲れた体をベッドに投げ出し、ジュエルに言った。

「自分の部屋の真上がグレン団長の部屋だから、激しいことはできないよ。
 ほどほどにしよう」

 ジュエルはくすくすと笑い、ベッドに近づいてきた。
 彼女の裸体は、訓練で鍛えられた筋肉が程よくついた、しなやかな曲線を描いていた。
 日焼けした肌が部屋の薄暗いランプの光に照らされ、黄金色に輝く。
 乳房は豊かで、ピンク色の乳首が硬く尖っていた。
 腰のくびれからヒップにかけてのラインは、まるで彫刻のよう。
 彼女はアルノの首に腕を回し、耳元で囁いた。

「自分が喘がなければいいでしょ? もっと激しくしてよ」

 アルノは一瞬、ためらった。
 グレン団長の部屋が真上にあるのは事実で、音が漏れれば面倒なことになる。
 しかし、ジュエルのグリーンの瞳が挑発的に輝き、彼女の体温が伝わってくる。
 彼女の要求は明確だった。
 激しいセックスを望んでいる。
 アルノはため息をつき、部屋の隅にあるロープを取り出した。
 それは訓練で使う予備のものだったが、今夜は別の用途に使うことになる。

「わかった。でも、声を出さないようにするよ」

 アルノはジュエルの腕を優しく掴み、ベッドに押し倒した。
 彼女の黒い肌がシーツに沈み、コントラストが美しかった。
 まず、彼はロープで彼女の手首を縛り、ベッドのヘッドボードに固定した。
 ジュエルは抵抗せず、むしろ興奮した様子で体をくねらせた。
 次に、足首も同じように縛り、彼女の体を大の字に広げた。
 彼女の秘部が露わになり、すでに湿り気を帯びていた。
 アルノはさらに、彼女の口に柔らかい布を詰め、声が出せないように拘束した。
 ジュエルは目で笑い、首を振って

「もっと」

 と促した。
 アルノはゆっくりと彼女の体を撫で始めた。
 指先で日焼けした肌をなぞり、乳房を優しく揉む。
 乳首を指でつまみ、軽く引っ張ると、ジュエルは体を震わせたが、声は出なかった。
 彼女の呼吸が荒くなり、胸が上下に揺れる。
 アルノは下に移動し、内腿を舌で舐め上げた。
 彼女の肌は塩辛く、汗の味がした。
 秘部に近づくと、熱気が伝わってくる。
 彼は指を一本、ゆっくりと挿入した。
 ジュエルは体を弓なりに反らし、拘束された手足がロープをきしませた。
 ここから、アルノのプレイは本格化した。
 一気に絶頂させるために、彼は指を二本に増やし、激しく動かした。
 親指でクリトリスを刺激し、彼女の体を震わせる。
 ジュエルは目を見開き、息を詰めて耐えた。
 やがて、彼女の体が痙攣し、最初の絶頂を迎えた。
 体液が指を濡らし、シーツに染みを作る。
 アルノはすぐに手を止め、彼女をはじらした。
 ジュエルはもどかしげに体をくねらせ、目で

「もっと」

 と訴えた。
 二回目。
 アルノは今度は口を使い、舌で秘部を愛撫した。
 クリトリスを吸い、舌先で転がす。
 ジュエルは体を硬直させ、足の指を曲げて耐えた。
 絶頂が近づくと、彼はペースを上げ、一気に頂点へ導いた。
 彼女の体が震え、汗が肌を伝う。
 絶頂後、またはじらい。
 アルノは彼女の乳房を撫で、耳元で囁いた。

「まだまだだよ」

 三回目、四回目と繰り返す。
 アルノは自分の服を脱ぎ、硬くなった自身を彼女の肌に擦りつけた。
 ジュエルの瞳は涙で潤み、興奮と疲労が混じっていた。
 五回目では、彼は自身を挿入した。
 ゆっくりと、深く。
 ジュエルの内壁が彼を締め付け、熱い。
 激しく腰を動かし、彼女を絶頂させる。
 絶頂後、抜いてはじらい。
 彼女の体は汗でびっしょりになり、日焼けした肌が光沢を帯びていた。
 六回目から十回目。
 アルノはリズムを変え、時には指と舌を組み合わせ、時には自身で浅く突くだけではじらう。
 ジュエルは次第に体力を消耗し、目が虚ろになってきた。
 十一回目。
 アルノはロープを少し緩め、彼女の体位を変えた。
 うつ伏せにし、背中から秘部を刺激。
 尻を叩き、軽く痛みを加える。
 ジュエルは体を震わせ、絶頂。
 はじらいの時間は長くし、彼女を焦らした。
 十二回目から十五回目。
 ジュエルは完全にアルノのペースに飲み込まれていた。
 体が敏感になり、軽い触れだけで反応する。
 アルノは彼女のグリーンの瞳を見つめながら、激しく突き上げた。
 絶頂の波が連続し、彼女の体がけいれんし始めた。
 十六回目。
 アルノは自身を深く埋め、腰を回転させる。
 ジュエルは口の布を噛みしめ、涙を流した。
 絶頂後、はじらいで彼女の体を撫でる。
 十七回目、十八回目。
 ジュエルの呼吸は浅く、速くなっていた。
 体が限界に近づいている。
 十九回目。
 アルノは全力で彼女を攻め、一気に絶頂へ。
 彼女の体が激しく痙攣し、意識が薄れかけた。
 二十回目。
 最後のプレイ。
 アルノはロープをきつく締め直し、自身を挿入。
 激しく、容赦なく腰を振る。
 ジュエルは体を弓なりに反らし、絶頂の頂点で完全に失神した。
 体がけいれんし、汗と体液でベッドが濡れていた。
 アルノは息を荒げ、彼女の拘束を解いた。
 ジュエルは意識を失ったまま、微かに体を震わせていた。
 彼は彼女を抱きしめ、額にキスをした。

「これで満足か?」

 と呟いたが、彼女は答えない。
 部屋は静かで、真上のグレン団長の部屋から音は聞こえなかった。
 夜はまだ深く、ラズリルの港では波の音が遠く響いていた。
 翌朝、ジュエルは目を覚まし、アルノに微笑んだ。

「またやろうね」

 彼女の明るい性格は変わらず、訓練生としての日常が始まる。
 しかし、二人の関係は、より深く、秘密めいたものになっていた。
 騎士団の城は、そんな彼らの秘密を守るように、堅牢に聳え立っていた。

 
 


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(2025/11/24)


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