クロムハウンズ

2006年6月29日発売/セガ/71点

 夏です。もともと文系の上に精神のたるんだ身としては、この暑さは少々きついものがあるのですが、さりとて激しい運動など確実に翌日の仕事に支障をきたすという情けない現状に堂々巡りな昨今、せめてゲーム内で傭兵部隊に所属して精神でも鍛えてみるかと手にとって見たのがこのゲーム。
「クロムハウンズ」、直訳すると「鉄の犬」。
 自分で自分に面白いことやるのが大好きなセガと「アーマード・コア」で御馴染みのフロム・ソフトウェアが協力して作った、ロボット傭兵アクションです。

 とにかく最初のイメージは「地味」。
 マ、別に本格的な戦場アクションに「萌え」を期待するほうがどうにかしてますが、本作の最大の見せ所は自分の機体(ハウンド)のカスタマイズ。ガレージ内でチマチマと自分のハウンド(機体)をカスタマイズ。予め、基本的な枠組みは決まっていますが、あくまで「知識的」なもので、実際にはかなり自由にカスタマイズできます。
 中身さえしっかりしてりゃ外見はどうでもいいんだオンドリャーとせっせと機体を組み上げ、戦場にGO!

 現実世界でも素早く動けるほうではないのに、ゲーム内のハウンドは搭乗者よりも更に鈍重というこの仕打ち。
 本作は、素早く動いて敵弾をかわしてカッコよく敵機を破壊したりとか、派手にビームサーベルが鍔迫り合い、ということは全く無く、とにかくばら撒きバンザイ、物量作戦マンセー。
「ドラゴンボール」で言うなら、光線技を一切封印し関節技でフリーザを絞め殺す孫悟空てなもんで、オイルと鉄サビに塗れた漢の世界よォッ!

 ……ま、実際のところ、オンラインプレイを前提に作られているようで、オフラインモードは少々物足りません。ミッションはチュートリアルを含めて44となかなかありますが、ミッション自体がかなり短め。
 カスタマイズに使えるパーツも少なく、いかんともないボリューム不足。
 他のオンラインゲームに比べると、かなり壁は低く、気兼ねなく部隊を移り歩く「渡り鳥傭兵」もいるようです。
 少々サーバーに繋がりづらい気がするのが残念ですが、ネットワークゲームに興味があって更に漢の世界が大好きな方、このゲームから入ってみるのも悪くはないかもしれません。

(2006.08.23)