途切れぬ絶頂、いつでもクライマックス! セガがお贈りする、天使撲殺アクションです。
まず目に入るのは、やはりパッケージ。尻まで見えそうなほど大胆に背中がカットされた漆黒のボンテージ衣装に浮き上がる、魔女ベヨネッタの白い肌が、強烈に印象に残ります。
パッケージイラストで背中(というか尻)が印象に残るものといえば、やはり360の「Xブレード」のアユミがいますが、実際のゲーム画面ではイラストよりもやや顔がデコボコのアユミと、口をまったく開けずに喋る魔女ベヨネッタでは、「どちらもセクシーで引き分け」というよりは、ケンカ両成敗といった表現の方がしっくりくるような気もします。
……が、下手に口を滑らせると私の人生がクライマックスになりそうなので、お口にチャックをしときましょう。人間、謙遜の美徳は持っておくものです。
さて、発売前から多くの話題を振りまいてきたこの「ベヨネッタ」。
実際にプレイしてみると、ちょっと冗長な感じはするものの、充分に期待には答えてくれる面白さです。
とにかく、主人公ベヨネッタの強烈なキャラクターと、イカレまくった敵の巨大天使のデザインが素晴らしい。
ベヨネッタは一応「魔女」ということになってますが、主な攻撃方法はパンチやキックで撲殺、手足の先に装着した銃で射殺、そして拾った凶器で斬殺と、どこの「必殺仕事人」に出しても見劣りしない凶悪さ。
70年代から80年代にかけて女の子に人気があった「魔女っ子」もののアニメを、もしもこの仕様で作ってたら、現代の30代女性はみなX-MENになってると思います。アニメ関係者の皆様、次回の「プリキュア」はこういう方面でデザインしてみませんか?
当然の如く多数の連続技、コンビネーション攻撃が用意されているのですが、ベヨネッタがその強靭な四肢と柔軟な肢体でもって、妙になまめかしくクネクネと天使を撲殺する様は、「魔女」というよりはまるで「ヨギーニ(女性のヨガ行者)」。
これで火が噴けたら、まさに女ダルシ
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……ア、ア、ア……ベヨネッタ様ハカミサマデス。ワタシ、エイエンニ忠誠ヲチカウネー……。
ダカラモウ、アイアンメイデンハカンベンヨー……。アアア……。
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知りませんでしたが、アイアンメイデン(内側にトゲトゲがいっぱいついた柩。拷問道具)も食らってみると意外と気持ち良いものですね。人間、何事モ経験ヨー。
さて、このベヨネッタ様が操る数々のコンビネーション、前述のようになかなか人間離れ……もとい、華麗な動きが多いのですが、どういうわけか、段数が多ければ多いほど、ベヨネッタ様の服が脱げていきます。
「脱げる」というよりは「消えていく」といったほうが適切ですが、敵を攻撃しているベヨネッタ様のサディスティックな興奮度メーターの上昇を裏付けるように、どんどん裸に近づいていく様は、あらゆる意味でヤバイと思うこのごろですが、下僕の身としてはオールOKです。
さて、このような女ライジング・ザンとも言うべき生涯無敵流なベヨネッタ様ですが、前述のとおり、彼女のクラスは「ファイター」でも「ガンナー」でもなく「魔女」。魔女の魔女たるゆえんはやはり「魔法」なわけですが、そこはやはりベヨネッタ様、そんじょそこ らの魔女ッ子などとはサド度のケタが違います。
ボスクラスの天使に対してトドメを刺すときに、拷問技という、名前からしてすでにアレな特殊アクションがあるのですが、これがまたド派手&無茶。
長い髪に魔力を込めて巨大なドラゴンに変えて相手を食いちぎったり(しかも技中、ベヨネッタ様はなぜか全裸)、巨大な魔人の手足やどデカい車輪を召喚して敵を叩き潰したりと、もうやりたい放題。
しかも、これらのド派手な技が難しいコマンドなど必要とせず、ボタン同時押し&連打で出るあたりに、ベヨネッタ様のスキルの高さが見て取れます。
動きはスムーズで攻撃アクションはド派手。難易度も思ったより高くなく爽快感も抜群と、取り立てて不満らしい不満はない本作ですが、あえて難点を挙げれば、
……拷問技を「かける方」と「かけられる方」と、どちらに肩入れしてクライマックスに至るは、人それぞれですが。
(2010.01.10)