えりかとさとるの夢冒険

1988年9月27日発売/ナムコ/44点

 えー、初っ端にこんなこと書くのもなんなんですが、現在私、ふとしたことで頭にきてます。
 まあ生活上のことなので、内容は書きませんが、こういう時にサイトの更新とかやってると、おもむろに<!−−と−−>で文章くくって隠しメッセージとか入れたくなってきますが、私が隠しを入れると社会的にシャレにならないことを思わず書きそうなので止めておきます。
 さて、少々強引なツカミですが、実は裏技とは別に、プログラム中に埋め込まれた開発者の隠しメッセージが存在するゲームが幾つか存在します。
 その殆どは、数年後にプログラムが解析された時に、本当に色んな意味で話題になることが多いです。
 ファミコンのソフトで一番衝撃的で、かつ一番有名な隠しメッセージは恐らく元祖西遊記スーパーモンキー大冒険でしょうが、実はナムコが発売した本作「えりかとさとるの夢冒険」のそれは、過激さでは「スーパーモンキー」に劣らず、長さでは圧倒的に上を行く物凄いものですが、それは後述。

 ゲーム自体は非常にほのぼのとしたタッチのアドベンチャーです。
「『さんまの名探偵』に続く、ナムコブランドAVG第2弾!」「AVG初! 2人同時プレイ可能!」 という派手な広告で売り出されました。

 二本足で歩く猫を追いかけて異世界に迷い込んだ双子の兄弟「えりか」と「さとる」が、元の世界に戻る為にアイテムを求めて冒険します。
 本作の最大の特徴は、何と言っても「二人同時プレイ」のアドベンチャーであること。(もちろん、一人でもプレイ可)

 シナリオ的には、ほのぼのというか、掴みどころがないというか、割と不思議な感覚ありましたね。虚無僧が出てくるわ、墓場ステージを陽気なミュージックで駆け抜けるわ、一歩間違えたら確実に危険なセンス。
 それもそのはず、このゲーム、発売はナムコなんですが、製作したのは実は「女神転生」のアトラスなのです。当時、アトラスはナムコの下請けをやってまして、「女神転生」の「悪魔絵師」として有名な金子一馬氏が最初にゲーム製作に関わった一本でもあります。
 だからかどうか、微妙にほのぼの、微妙にダークな世界観のなか、難易度自体はかなり高いですけどね。地蔵の謎がわからなくて諦めちゃった人、けっこういるんじゃないでしょうか。

 とりあえず合言葉は「おしょうっちゅー、ウソップちゅー」だ!

 最後に件の隠しメッセージを載せときます。かなり長いので、一気に見ましょう。文句は私に言わないでね。

 ↓それでは、スタート!↓

なつかしい きょくが
ながれてるじゃないか。
あのころは、よかったな。
みんなプロだったもんな。

……………

それにひきかえ、なんだ
こんかいのやつらは、
やっと おわった。
すべてはいいおもいでだと
ふざけんじゃねェ
このばでおれいしちゃうよ

まず、かいはつとちゅうで
おとことにげた
  おぐら かおる
てめェーだよ てめェー

まえのばん 6かいも
セックスして シャワーも
あびずに かいしゃに
くるなよ。

----------------------------------

つぎに おおまち たつや
てめェーだよ てめェー
ヘラヘラしながらしごと
するんじゃねェー

ROMだしの とうじつに
へーきでおくれやがって。
もうスケベなほんもらって
もゆるさんぞ。

ブクブク ブクブク はら
だしやがって。 だから1まん8せんえんはらって
もキスしかできないんだ。

ナムコのデバッカーの
 たかの けんじ
アルバイトのくせして
きかくに ケチつけるな

それからこんかいいちばん
あし ひっぱってくれた
  ごとう きよはる
てめェーだよ てめェー

タイムマシンができたら
まっさきに おまえを
えどじだいにおくってやる
そこでなぞなぞやってろ。

あー すっきり・・・・・

しねェんだよ
  ごとう きよはる
てめェーだよ てめェー
うぁぁー きえてくれ

そういえば せわになった
ひともいたな・・・・・

おいしいとこだけもってっ
た おかださん。 きみの
アブノーマルなせいへきを
ぼくはしっている。

かんせいまで ソープを
がまんした やまぎしくん
こころゆくまで やって
きてください。

とちゅうさんかでがんばっ
た いわたくん
どなってごめんね。
これからもがんばってね。

いちばんきつかっただろう
ふじむら うどぴゅ
ほんとにありがとう。
うらむのは ごとーだぜ

ほかに、たかやま、くどー
すずき、まっきー、かねこ
あいはら、こころのてんし
さとちゃん、いがくん

みんな
・・・・・・
  どうもでした。

よこG、
おつかれさまでした。
このゲーム、おくさんの
バースディーにささげます

かずむし、なかなかいえに
かえれなくてごめんね。
あいしてるよ。もうずーと
まえから。   ひでむし

 以上、全て原文ママ。
 読んだ上での判断は、皆様にお任せします。ゲームの製作は大変なのだと解った気がします。

「おかだ」「いわた」「あいはら」「かねこ」など、後のアトラスの重鎮の方々らしき名前が見えるのが興味深いところです。ひょっとして「おかだ」が岡田耕始氏で、「あいはら」が流星野郎氏でしょうか。
 岡田さんの「アブノーマルな性癖」ってなに!?

(2006.08.12)