発売機種 | 発売日 | 開発 | 運営 | 価格 |
iOS、Android | 2017年8月10日(中国) 2018年5月5日(台湾) | 天津市永文化媒体有限公司 | 北京夢創匯新技術有限公司 | 基本無料(アイテム課金) |
『KOF W』は、SNKグループが手掛けるKOFシリーズ初のMMORPG作品です。本作は、全編3Dエンジンで開発しており、プレイヤーは3DCGのパノラママップ上でゲームを進行。KOF歴代の人気キャラクターが登場し、対戦や謎解きなどを通じて、KOFシリーズの重厚なストーリーをお楽しみいただけます。『KOF W』は、KOFの世界を自由に体験できる新たなKOFです。
なお『KOF W』は、KOFシリーズの人気が高い中国にて2017年夏の配信を開始し、その後順次グローバルでの展開を予定しております。
(公式サイトより)
オール中国製作のKOF初となるMMORPGです(2009年ごろ、同名のMMORPGが開発中止になっていますが、本作との間に関連はありません)。
舞台となるのは世界各地の都市や、異空間の塔などファンタジー的な場所。どうもロード中に「KOF:DESTINY」のCGが表示されるので不安をかきたてられます。
オリジナル主人公・三浦隆武(cv柿原徹也)、フェイス・ブラウン(cv沢城みゆき)、オリジナルキャラクター星野薫(cv不明)等を用意してありますが、基本的にはKOFのキャラクターのアバターを着せ替えやパーツの入れ替えをしながらオリジナルに作り変える方式のようです。最初に選べるのは「京」「庵」「テリー」「レオナ」「紅丸」の五人だけで、あとで増えていく……のかな?
必殺技は基本的に再現しているようで、庵がアロハシャツでカブを運転したり必殺技を放つのはわりとショッキングな光景です。
三人のオリジナルキャラクター。星野薫は麻宮アテナのコンパチ設定の超能力女子高生。
市街の背景はよく作ってあり、時間に応じて色も変化します。
ゲーム中、テキストはすべて中国語ですが、ボイスはすべて「KOF14」キャストによる日本語。たまに中国語に日本語の対訳がつくことはありますが、「草薙一族は八神一族との1800年前の宿命について、なにか物語を発生しましたか?」等、見事に直訳。ボイスはそんなに変なところはありませんが、ツッコミどころは満載です。
八神庵が「やっとここまでこれた。何年も俺にまといついた悪を……今日で終わらせてやる!」「消えろ! 忌々しいオロチの血よ!」と、さらっと爆弾発言しているのが気になりますが、前述の「塔」の時期が「若干年前、三神器封印大蛇一族一役。」になっているので、「KOF'97」よりも前の時期も絡んでいる模様。ゲーニッツが雑魚扱いですが。
バトルは基本的に斜め上からの俯瞰視点ですが、一部イベントでは格闘ゲームのように真横視点になります。
プレイ画面はこんな感じ。
なお本作は、発表時に演じた声優と違う声優を紹介したり、キャラクタープロフィールで誤った声優をクレジットしたりとミスを繰り返していました(ゲーニッツ役……〇赤城進・×森川智之、オロチ役……〇青木志貴・×大原桃子、イグニス役……〇木村雅史・×若本規夫、K'役……〇川原慶久・×松田佑貴)
これを製作した中国側では、2017年を「拳皇年」とし、中国の隅々まで全方位的にKOFを広めることに邁進していたらしいのですが、さてその野望は果たされたのでしょうか?
また、権利表記にも社名がある「LEDO」は、2015年にSNKを買収した(当時)中国の37Gamesと同企業グループ(森宝グループ)のゲーム開発会社(この会社は「侍魂:朧月伝説」なども手がけています)。
だから、上記の煽り文は正確には「SNKグループが手がける」→「SNK(と同じ企業)グループ(の関連会社)が手がける」、「KOFシリーズの人気が高い中国にて配信」→「中国で作ったから中国で配信」ということですね。日本語は正しく使わなきゃいかん。
(この後2021年、SNKはサウジアラビアの皇太子の関連企業・EGDCに買収されることになります)
(このテキストは、中国語版・英語版をもとに書いています)