☆登場人物
・公爵(28)……忙しい為、めったに屋敷にいない。164cm、54kg、88-62-84。
・アナスターシア(19)……公爵家に仕えるメイドの最古参。171cm、58kg、93-61-90。
・テンペランス(142)……ある事情があって雇われたエルフのメイド。155cm、48kg、73-53-77。
・アレクサンドラ(15)……メイド最年少。明るくムードメーカー。154cm、49kg、80-55-83。
午後の日差しが柔らかく差し込む屋敷の使用人用休憩室。温かい紅茶の香りが漂い、テーブルには小さな焼き菓子が並べられている。長い朝の仕事を終え、貴族に仕える三人のメイド - アナスターシア、テンペランス、アレクサンドラ - は、ひとときの休息を楽しんでいた。
「ふぅ……やっと一息つけますわね」
アナスターシアがカップを手に取り、そっと紅茶を口に運ぶ。長い黒髪を後ろで束ねた彼女は、この屋敷のメイドたちの中でも特に落ち着いた雰囲気を持っている。
「本当に。朝からお屋敷の準備で忙しかったものね」
テンペランスが微笑みながら椅子に腰かけた。彼女は栗色の髪を肩まで垂らし、几帳面な性格で知られている。その几帳面さが、主人である公爵家の令嬢の身支度を整える仕事で大いに発揮されていた。
「でも、今日の公爵様は機嫌がよろしいようで、助かりましたわ」
そう言ったのはアレクサンドラだった。明るい金髪を三つ編みにした彼女は、活発で朗らか。屋敷の中でもムードメーカー的な存在だ。
「ええ、公爵様が微笑まれると、こちらも安心できますわね」
アナスターシアが優しく言うと、テンペランスもうなずいた。
「今朝、庭でお会いした時に、少しお話をしたのですが……お花の手入れについてとても熱心に語られていました」
「公爵様は、本当に植物がお好きですものね」
アレクサンドラは目を輝かせる。
「昨日もお庭で小鳥に話しかけていらしたわ」
「そんな姿を見ると、私たちもつい微笑んでしまいますわね」
アナスターシアが微笑むと、三人はそろってクスリと笑い合った。
「それにしても、来週の舞踏会の準備は大変になりそうですわ」
テンペランスが少し気を引き締めた表情で言う。
「ええ、公爵様のドレスも仕上がってきていますし、招待客の確認も進んでいますものね」
「でも、きっと素晴らしい舞踏会になりますわ。公爵様の晴れやかな姿を拝見できるなら、それだけで頑張る価値がありますもの」
アレクサンドラの言葉に、二人も頷いた。優雅な貴族の屋敷で仕えることは決して楽ではない。しかし、三人は同じ思いを胸に抱いていた。
「公爵様が幸せでいてくださるなら、私たちも幸せですわね」
アナスターシアが穏やかに言うと、テンペランスとアレクサンドラも静かにカップを傾けた。
それぞれの役割を果たしながら、敬愛する主を支える日々。そんな彼女たちの優しいひとときが、屋敷の午後に静かに流れていくのだった。
(FIN)
当サイト20周年記念として、断罪淫魔様から短編を頂きました! 忙しい仕事の合間を縫ってのティータイムは穏やかな空気の中でゆっくり進みそうですね! ありがとうございます!