公爵とメイドさんA

断罪淫魔様・作(KEEF感謝コメント


☆登場人物
・公爵(28)……忙しい為、めったに屋敷にいない。164cm、54kg、88-62-84。
・アナスターシア(19)……公爵家に仕えるメイドの最古参。171cm、58kg、93-61-90。
・テンペランス(142)……ある事情があって雇われたエルフのメイド。155cm、48kg、73-53-77。
・アレクサンドラ(15)……メイド最年少。明るくムードメーカー。154cm、49kg、80-55-83。
・リーゼロッテ(18)……公爵の気まぐれで奴隷として買われメイドとなった。166cm、56kg、101-65-94。


 薄暗い朝焼けが公爵邸の窓辺を染め始めた頃、女公爵殿下の寝室に続く廊下では、すでに四人のメイドたちが慌ただしく動き回っていた。彼女たちはそれぞれの役割を分担し、完璧な一日の始まりを主に捧げるため、無駄のない動きで準備を進めていた。

 アレクサンドラは、女公爵殿下のドレッシングルームで衣装を選ぶ役目を担っていた。彼女の手には、シルクのガウンとレースの縁取りが施された上品なドレスが並べられていた。

「今日は午後に貴族会議があるから、少し威厳のある色合いがいいかしら」

 と独り言をつぶやきながら、深い藍色のドレスを手に取った。彼女の鋭い目はその生地の質感や光沢まで見極め、女公爵殿下の気高さを引き立てる一着を選び出す。

 一方、テンペランスは厨房と食卓の間を行き来していた。彼女は朝食の準備を監督する役目で、焼きたてのパンの香りが漂う中、銀のトレイに果物やチーズを美しく盛り付けていた。

「女公爵殿下はお茶の温度にこだわるから、湯を沸かすタイミングを間違えないでね」

 と、厨房の若い下働きに優しく、しかしきっぱりとした口調で指示を出す。彼女の落ち着いた態度は、慌ただしい朝に一抹の秩序をもたらしていた。

 アナスターシアは、メイドたちの動きを統括する立場にあった。長い廊下を颯爽と歩きながら、各部屋の準備が滞りなく進んでいるかを確認する。彼女の手には分厚い予定表があり、

「10時には馬車を用意して、11時には書斎に今日の書類を揃えておくように」

 と、他の使用人たちに次々と指示を出していた。彼女の声は凛と響き、まるで軍隊の指揮官のように頼もしい。だが、その目には女公爵殿下への深い忠誠が宿っていて、すべては主のためにあることを物語っていた。

 そしてリーゼロッテは、女公爵殿下の身支度を直接整える最後の仕上げ役だった。彼女は寝室の扉の前で静かに立ち、女公爵殿下が目を覚ますのを待っていた。手に持つ銀の櫛と香水の小瓶は、彼女の繊細な仕事の象徴だ。

「お目覚めの気分に合わせて、髪はゆるく結うか、それともきっちりまとめるか……」

 と、リーゼロッテは心の中でシナリオを練る。彼女の穏やかな笑顔は、女公爵殿下が一日の始まりを心地よく迎えられるようにとの願いそのものだった。

 時計の針が7時を告げると、四人の動きが一瞬だけ止まった。女公爵殿下が寝室から出てくる合図を待つ、緊張と期待の瞬間だ。
 アレクサンドラがドレスを手に、テンペランスが朝食のトレイを抱え、アナスターシアが予定表を胸に、リーゼロッテが櫛を握り締める。四人のメイドは息を揃え、女公爵殿下のために完璧な朝を捧げる準備を整えた。
 やがて、扉が静かに開き、女公爵殿下の優雅な姿が現れる。四人のメイドは一礼し、それぞれの務めを果たすために動き出した。忙しい朝は、こうして彼女たちの手によって優雅に彩られていくのだった。

(FIN)

KEEFコメント

 当サイト20周年記念として、断罪淫魔様から短編を頂きました! 最も忙しいであろう早朝のメイドさんたちの様子を書いてくれました。公爵様の御機嫌が良いといいですね! ありがとうございます!