☆登場人物
・公爵(28)……忙しい為、めったに屋敷にいない。164cm、54kg、88-62-84。
・アナスターシア(19)……公爵家に仕えるメイドの最古参。171cm、58kg、93-61-90。
・テンペランス(142)……ある事情があって雇われたエルフのメイド。155cm、48kg、73-53-77。
・アレクサンドラ(15)……メイド最年少。明るくムードメーカー。154cm、49kg、80-55-83。
冷たい風が吹き抜ける公爵邸の一室。広々とした書斎には重厚な机と壁一面の書棚が並び、その中央に立つのは、この屋敷の主である公爵だった。
彼女の前には、4人のメイドが姿勢を正して並んでいた。
「さて、今日は皆にもう少し公爵家の教養というものを学んでもらう」
公爵は落ち着いた口調で語る。
彼女に仕えるメイドたちーアナスターシア、テンペランス、アレクサンドラ、リーゼロッテーはそれぞれ表情を引き締めて頷いた。
アナスターシアは最古参のメイドとして公爵の言葉を真剣に受け止め、テンペランスは穏やかに微笑みながら耳を傾ける。
アレクサンドラは期待に満ちた表情を浮かべ、リーゼロッテは若干の緊張を漂わせながらも真面目に聞いていた。
「貴族社会では、言葉遣い一つ、所作一つがその家の品格を示す。
特に私のような立場の者に仕える以上、君たちも一定の品位を備えていなければならない」
公爵はゆっくりと書斎を歩きながら、視線をメイドたちに向ける。
「では、まずはテーブルマナーから学びましょう」
そう言って、公爵は机の上に置かれたティーセットに目を向けた。
「テンペランス、紅茶を淹れてみなさい」
テンペランスは頷き、優雅な手つきでティーポットを持ち上げる。
エルフならではの流れるような所作で、美しい黄金色の紅茶をカップに注いだ。
「素晴らしい。流石ね」
公爵が静かに褒めると、テンペランスは軽く微笑んだ。次に、公爵はアナスターシアを見やる。
「ではアナスターシア、フォークとナイフの正しい持ち方と使い方を説明して」
アナスターシアは手際よくナイフとフォークを持ち、優雅な動作で模範を示した。メイドとしての経験が豊富な彼女は、完璧な所作でそれをこなしてみせる。
「素晴らしいわ」
公爵が満足そうに頷く。次に、公爵は少し考え込んだ後、アレクサンドラに目を向けた。
「アレクサンドラ、貴族同士の会話で重要なことは?」
「えっと……相手の話をちゃんと聞くことと、失礼にならない言葉遣い?」
アレクサンドラが少し不安げに答えると、公爵は静かに微笑んだ。
「正解よ。ただし、もう一つ重要なのは、適切な話題選び。
貴族同士の会話では、無作法な話題は避けるようにしなければならないわ」
アレクサンドラは頷きながら、熱心にメモを取る。リーゼロッテはその様子をじっと見つめていた。
「リーゼロッテ、あなたも試しに貴族同士の会話を再現してみなさい」
リーゼロッテは一瞬驚いたが、公爵の前で深呼吸をし、落ち着いた口調で言った。
「ご機嫌麗しゅうございます、公爵様。本日は素晴らしい天気でございますね」
「ええ、その通りね。今日はとても清々しいわ」
公爵はにっこりと微笑み、リーゼロッテの成長に少し満足したようだった。
こうして、公爵とメイドたちの教育の日々は続いていく。
知識を身につけ、より優雅なメイドとして成長するために。
(FIN)
当サイト20周年記念として、断罪淫魔様から短編を頂きました! 公爵自らメイドの教育とは、よほどこの四人がお気に入りなのかな? では第二話以降に続きます。