「クンツァイト・コニーリョ」
「アメジスト・アレグリア」
「サファイア・ミオゾーティデ」
「シトリン・フォルトゥーナ」
のウマ娘4チームは国内プロバスケットボールリーグに所属していたが、圧倒的な強さで他のチームとの実力差が大きくなりすぎ、リーグ全体の競技レベルの維持が困難になったためという理不尽な理由で追放された。
追放が決まった瞬間「何も悪い事していないのに……何でこんな仕打ちを受けないといけないの?」
彼女たちは最初はただ悲しかった。しかし時が経つにつれ、その悲しみはふつふつと湧き上がる怒りへと変わっていった。
この怒りは、彼女たちを応援するファンから痛烈な批判を招いた。
そしてリーグのファンがリーグ協会に対し、機動隊が出動するほどの大規模なデモを巻き起こした。
デモは鎮静したが、大多数の逮捕者が出た。
リーグ協会側はこれを受けて4チームに1億円ずつ(計4億円)和解金を支払った。
しかし彼女たちはこれで怒りが収まるはずもなく、更に火に油を注ぐような形になった。
そこに、ウマ娘の特性を理解し、競技運営に長けた専門家が集まる協会が彼女たちを支えてくれるようになりUJBL(ウマ娘リーグ)を設立した。
誰もが知る超大手ゲーム企業であるSantendo(大多数のゲームソフトやゲーム機を次々と世に送り、世界中のゲームファンを熱狂させている)、IT企業のTOCHIBA(家電やPCを製造するIT企業)などのスポンサーを多数獲得し、和解金も含めて大切な資金源として確保。
ウマ娘チームのファンもUJBLに移行していくようになる。
その後 応接室に、リーグ協会の人間が現れた。謝罪のためだという。奴らの手には、札束で膨らんだジュラルミンケー
ス……その瞬間、場の空気が凍りついた。
ヒシアマゾンはギリ、と奥歯を噛みしめた。
(ふざけやがって……!)
彼女は「オラァ!!」と唸りをあげて右足を振り抜いた。トーキックがジュラルミンケースに炸裂する。
「ドガーン!!」
耳をつんざく衝撃音。ケースは無残に砕け散り、中から札束が、まるで吹雪のように舞い散った。
怒りに震える拳が、テーブルを叩き割る。常人離れした怪力は、テーブルを真っ二つにへし折り、木っ端微塵にした。
「パリーン!」
悲鳴のような音を立てて、コーヒーカップが床に落ち、粉々に砕け散った。
「テメェら、謝りに来たってツラか? またカネで済ませようって腹か!? ふざけんなゴラァ!!」
「こっちがどんな思いで……! 理不尽に追い出されたアタイらの気持ち、テメェらに分かんのかよ!!」
「都合が悪くなったからって、今更戻れだと……? 虫が良すぎるにも程があんだろ!!」
「そのウジ虫みてぇなツラ、二度と見せんじゃねぇ!!」
「虫唾が走んだよ! とっとと失せろ!!」
協会の人間たちは、ヒシアマゾンの剣幕にただただ怯え、言葉を失っている。他のウマ娘たちも、怒りと失望の入り混じった目で彼らを睨みつけていた。
その後ヒシアマゾンは両手で顔を押さえ、震えそうな声で呟いた。
「みんな……すまねぇ……。取り乱しちまった……」
ダイワスカーレット「アンタの怒りは当然よ。アタシでも同じ事しでかすわ。気にしなくていいのよ」
グラスワンダー「気にしないでください。あんな理不尽な事されて怒るのは当然です」
しばらくして落ち着きを取り戻したヒシアマゾンは、力なく呟いた。「……わりぃ、みんな。ジュラルミンケースを蹴飛ばしちまったり、テーブルへし折っちまったり……あんな事、しでかすつもりは無かった。……でも、あんなクソ、どうしても許せねぇ。あのクソの、いいあの態度……アタイたちのこと、コケにしやがって……!」
メジロマックイーンは、ヒシアマゾンの肩にそっと手を置き、優しく言った。
「謝る必要はありませんわ、アマゾンさん。あなたのしたことは、わたくしたちみんなの気持ちを代弁してくれただけの事ですわ。……そう、間違ってたのは、わたくしたちを追いやったリーグの方ですわ!」グラスワンダーは穏やかな声で語りかけた。
「気にしないで、アマゾンさん。あなたの勇気ある行動は、リーグに対するこれ以上ない抗議です。あなたは怒ったんじゃない……怒らせたのは、リーグ側……もし私が同じ立場だったら、きっと同じことをしたと思うわ」
ヒシアマゾン「みんな……すまねぇ……なんでこんなに優しいんだよ……」
ヒシアマゾンは震えていた。 ヒシアマゾンは改めて、自分が引き起こした惨状を目の当たりにした。
粉々に砕け散ったジュラルミンケース、部屋中に舞い散る札束、無残にも真っ二つにへし折れたテーブル、床に飛び散ったコーヒーカップの破片……。
「アタイ……、この怪力、どっから出てきたんだか……」
と、ヒシアマゾンは呆然と呟いた。
その時、エルコンドルパサーが目を輝かせ、突如叫んだ。
「ワオ!お金、いっぱいデース!これ、もらってもいいデスカ!?」
すかさずグラスワンダーが、背筋も凍るような笑顔で言った。
「エル……後で、二人っきりでお話しましょう……?」
「ヒィィィ!ご、ごめんナサイ、グラスぅぅぅ!」
エルコンドルパサーは、悲鳴のような謝罪を口にした。大金を目にしたダイタクヘリオスも叫ぶような声で
ダイタクヘリオス「ウェーイ!大金だー!もらっちゃおっかー!」
そしてすかさずダイイチルビーも背筋も凍るような冷たい言葉で言った。
ダイイチルビー「……ヘリオス。ちょっとお話が……」
ダイタクヘリオス「お、お嬢ー!ごめんなさーい!」
同じく悲鳴のような謝罪を口にした。
スペシャルウィークは、きょとんとした顔で札束を見つめ、
「……っていうか、これ、一体いくらあったんだろう……?」
と素朴な疑問を口にした。オグリキャップは、真剣な表情で、
「億単位はあるはずだ……。これだけあれば、美味しいものがいっぱい食え……」
タマモクロスが、すかさずオグリキャップの頭を「アホ」と書かれたハリセンではたく。「パシッ!」まるで星が飛び散るような勢いだった。
「アホ!何考えとんねん!オグリ、今それどころちゃうやろ!!」
と鋭いツッコミを入れた。オグリキャップ「痛い……。でもこれだけあれば美味しいものがいっぱい食える……」
スペシャルウィーク「ぷぷっ……」
2人のやり取りに思わず吹き出してしまった。
メジロマックイーン「オグリさんの食い意地だけは相変わらずですわね……」 少々呆れ気味の反応をした。少しずつ元気を取り戻したヒシアマゾンはこう呟いた。「はは……みんな面白ぇヤツだな……」
(FIN)
大人気コンテンツ「ウマ娘 プリティーダービー」のオリジナル設定ショートストーリーですね。「第一章」ということは続き物でしょうか。A.I.さん、ありがとうございます!