製作のユークスといえば、クオリティが非常に高く、更にバカ要素満載のプロレスゲームを製作することで、このジャンルでは一大巨人。海外の大人気プロレスWWEを扱ったエキサイティング・プロレスなんかが特に有名でしょうか。
新日本プロレスリング株式会社の大株主でもあり、もはやプロレス界のご意見番ですらあります。
ただ、21世紀に入って以降は、主に海外向けのゲームを製作していて、本作は実に7年ぶりに国内団体を扱ったゲームということでファンの間では大きな話題になりました。
とにかくまぁ、ユークスの行った宣伝活動が凄かった。発表から発売まで、イベントがない週を探すほうが難しいというサービス振り。
プロレスの興行には必ず同時に体験会を開くなど、その熱の入れっぷりは物凄いものがありました。
発売直後の不具合発覚⇒回収・販売中止のコンボは残念でしたが、ユークス側の対応が異常に早く、力の入れ具合に比例した真摯さで、ソニーやナムコに爪の垢を煎じて、トン単位で飲ましてやりたい気分です。
それだけに、ゲーム内容そのものがガックリだったのが、非常に残念。
登場するレスラーは3団体にフリーを加えた43人。初のHD対応ということで、各レスラーは気持ち悪いくらい似てます。
実際、似すぎていて気持ち悪いというか、やたらリアルなだけに、無表情に近い感じで口だけピクピク動かしながら喋られたりすると大人向けのヘンな玩具を想像して違和感炸裂。
開発者の中に、ひょっとしたら「ビリー君」人形の愛好者がいるのでしょうか。
老舗だけあって、登場シーンやフォームなどは大変良く作ってありますが、この違和感が抜けきらないだけに、軽くヒきます。
この違和感、けっこうアチコチで気になります。
試合そのものはパワフルかつリアルで、割と面白いし、エディットモードも(少々バッサリ感が気になるが)かなり楽しめます。
しかし、同名のPS2ソフトからの上位移植になるのにかなり削られた部分があったり、ロード時間が異常に長いなど、どうも適当さというか、荒さがあちこちの残った作りが非常に残念。
観客の音声はかなりヤケッパチで、選手の声も入っていないなど、最新機種にあるまじき手抜きっぷりで、レフェリーのカウントが究極におかしいとか、そんなとこばっかリアルにしてどないすんねん。
紳士的な態度で広報活動を行うのは、非常に良いことですが、同じくらい紳士的な態度で製作にも手が回せなかったものかと、涙が止まりません。
1980年代後半、アメリカの一部ゲイの方々に人気があった、等身大の男性人形。
「クローゼットな(秘密を公表していない)ゲイ」という設定で、たくましいボディとエクセレントな巨根が特長。
その人気からか、数々の着せ替えようの衣装や、ストーリー形式の写真集まで発売されたが、運送会社のコスチュームが発売されたときは、「ウチの作業服に似ている」と、実在の運送業者から販売差し止めの裁判まで起こされた。
(2006.09.14)