戦国無双2

2006年8月17日発売</コーエー/75点

「真・三国無双」シリーズから派生したワラワラアクション(勝手に命名)の日本戦国版。登場武将が26名に増え(前作比+10名、−3名)、舞台を戦国の過渡期である安土桃山から、戦国時代の終焉となる関が原の戦いへと変えて戻ってまいりました。
 時代設定に合わせたためとはいえ、今川義元、石川五右衛門という二大人気キャラクターをバッサリ斬っちゃうとは思い切ったことしましたね(それで信長や森蘭丸が残っているあたりが納得いかんが……。「なんでもあり」に統一しちゃえばいいじゃん)。

 相変わらず、何にも考えずに屍の山を築くのが楽しいです。郷里に家族を残してきたであろう雑兵、農村から徴兵されたであろう農民兵、金に目がくらんで参戦した傭兵、そんな事情一切無視で斬る斬る斬るKILL!
 前作ではどの武将でも結局はチャージさえ極めればなんとかなりましたが、特殊技の仕様変更でちょっとだけ奥深さがプラスなんですけど、まったく存在の意味のない特殊技も多いので、好き好きかなぁ。他の面でもそうなんですが、このあたりスタッフに贔屓されているキャラとそうでないキャラの差がありすぎて、ちょっと違和感があるかも。
 あと、爽快感も「三国無双」のほうが上かな。

 相変わらず歴史ファンが泡を吹いて卒倒しそうなオリジナルストーリーも健在。前作でもその傾向がありましたが、本作ではそれに輪をかけてボーイズラブ方向に暴走。石田光成のあまりのツンデレっぷりには目が回る思いです。

 どっちかというと「先行発売のPS2版にオマケでオンライン要素を加えてベタ移植しました」という感じ。グラフィックは期待していたほど綺麗、というわけではありません。
 またカメラワークが悪い、敵がガード&回避しすぎで攻撃が当たりづらい、明らかに敵の数が大幅に増えたなど、こつこつとストレスがたまる場所が多いので、その点は残念。
 オリジナル武将の製作が出来なくなった代わりにスゴロクが追加されたりと、明らかにシステムの取捨選択を間違えている感も否めませんが、アクションゲームとしては良く出来ているので、あんまりなストーリーにツッコミを入れつつ気軽にアクションを楽しむには良いゲームかもしれません。
 ……歴史ファンにはちょっとお勧めできない楽しみ方ではありますけど。

 そういえば、本作のネタ元である「真・三国無双」のネタ元はカプコンの「天地を喰らう」ですが、カプコンの方でも単極ドライブとかユニーク武器とかをパクリ返してましたね。

(2006.10.18)