スーパーロボット大戦XO

2006年11月30日発売/バンプレスト/38点

 これもシリーズ長いですね。数々のロボットアニメのロボットやキャラクターを、オリジナルのシナリオ上に登場させた、クロスオーバー・シミュレーション。ある意味、究極の二次創作作品です。
 1991年4月に初代がゲームボーイで登場して以降、他人のふんどしで相撲を取り続けて15年半。もはやバンプレストの看板タイトルにまでのし上がり、「第●次」「COMPACT」「α」「OG」など数々の続編が登場しています。
 本家張り出し大関のエドモンド本田よろしく、笑えたり笑えなかったりする豪快なエピソードを多く残しつつも、たとえ他人の褌とはいえ、頑張って続ければ大関ぐらいまではいけるんだ、という指針にもなってます。いい意味での指針か悪い意味での指針かは断言しませんが。

 最近では「ロボットアニメのみ」というカテゴリーさえ廃止され、ロボットが登場さえすれば、それが主題でなくてもアニメ・ゲーム関係無し、「電脳戦機バーチャロン」から「機動戦艦ナデシコ」に至るまで、貪欲に取り込んでいます。
(ただ、いわゆる「特撮モノ」は、ごく一部を除いて未登場。また一部のロボットアニメ・ゲームの開発者の間では好ましく思っていない人も多いようで、某「S大戦」のプロデューサー・H井O子氏などは自作品のロボ&キャラを「僕が生きている間は、絶対に登場させない」と明言してますし、某アニメのプロデューサーからは「二度とあそことは仕事をしたくない」と公言されたこともある)。

 しかし、その意気込みとは裏腹に、ゲームとしては毎回必ずどこかに問題を抱えた、製作側のクンフー不足が目立つデキであるのも確か。本作は、特に作り込みが甘くバグが多いために評判が悪かったゲームキューブ版「スーパーロボット大戦GC」の移植版です。
 確かに、バグの修正、グラフィックの修正、シナリオの追加修正、カットインの追加など、かなり改善点はありますが、他に選択肢はなかったでしょうか? まあいいけど。

 オリジナルストーリーは全59話(+サブシナリオ)とボリュームがありますが、登場作品自体は

 の19作品と、やや大人しめ。しかも古いネタばかりのオッサン向け。
 つーかすいません、ガンダムシリーズ見たことないし、他の作品も、古過ぎて殆ど元ネタわかんないです。なので、原作を比較的忠実に取り入れているらしいストーリーの「味」も殆どわからず。
 こういうのは、やはり知ってたほうが格段に面白いんでしょうね。ガンダムキャラとか、殆どネタとしてしか知らないからな、私は。「親父にも【ピー】されたことないのに!」とか「残念だけど、これが戦争ってレベルじゃねぇぞ!」とか。

 確かに、余りにも酷かったGC版に比べれば大幅に改善されていますが、やはり元が元だけに、という感じは否めません。相変わらずゲーム内表記の「%」は全然アテにならないし、操作性の悪さも変わらず。最初は兎も角、中盤辺りからこちらの戦力が充実してくると一方的な焼肉パーティーになるのも、バンプレストの伝統ですね。
 その割りに41話の難易度がかなり高く、一度そこで諦めてしまうと、再プレイの食指動きませんでした。すいません。
 また、スタッフの間に「OPムービーのキャラクターをそのまま戦わせたい」という意思があったそうで、2Dでは無く今回もポリゴンになったんですけど、個人的にはスパロボは2Dがいいな〜と思います。

 やはり、ファンによるファンのためのゲーム、かな。あと超絶乳揺れカットイン。

(2007.01.10)