オーバーG

2006年3月30日発売/タイトー/82点

 いやー、フライトシミュレーションなんてレース以上にプレイする機会がないもんで、たまにプレイするとけっこう衝撃があるんですが、本作はその中でも一番驚きましたね。
 なにせ、オープニングムービーの歌を担当したのがなんとJanne Da Arc!
 フライトシミュレーターとの関連がいまいち解りませんが、見慣れてみると結構いいと思えてくるのが不思議。
(オープニングテーマ「Destination」は、両A面シングル「振り向けば…」収録)

 前作にあたる「エナジーエアフォース」は、余りにもマニアックすぎて、余程航空機に詳しいか軍事マニアでないと楽しめない出来でしたが、残念ながら本作もかなり難しいです。「エースコンバット」シリーズと同じ楽しさを求めて買う人は、金属バットで思いっきりブン殴られるくらいのレベルで痛い目を見ることを覚悟してください。

 まあ実際にやってみるとわかりますが、製作者のプレイヤーへの丸投げっぷりが、あらゆる意味で素晴らしいです。
 ただでさえ敷居が高いこのジャンルで、これだけなんにも説明していない取扱説明書というのもかなり稀なんじゃいかと思いますが、それが実際のプレイになるとチュートリアル部分の手抜きが激しく何もかも説明不足でガッタガタ。
 とにかくプレイ中のインターフェースが悪いうえに、ディスプレイと計器が同じ表示色なんで見づらいのなんの。操作感覚もやけにもっさりしていて、「重い」というより「遅い」です。実際の戦闘機を操縦した経験とかありませんので、リアルかリアルじゃないかは放っておきますが、正直ゲームとしては辛いかな。

 フライトシミュレーターとしては良く出来ていると思いますが、前述の不満箇所もあいまって、シューティングとしては2点(/100点)。完璧に一見さんお断りの作品です。
 本作を楽しむなら、Live対戦しかありません。こっちのほうも基本的に丸投げ感炸裂ですが、プレイヤーの好きに行動できるぶん、面白さが一人用とは比べ物になりません。一人用はLive対戦のための予備行動と割り切って苦痛に耐えましょう。
 こっちも仕様は悪いけどね。

 あと、あの特典DVDはいったいなんなんだ……。

(2006.10.18)