これ、よく見たら
「DREAM CLUB」 じゃなくて
「DREAM C CLUB」 なんですね。
【 DREAM C CLUB(ドリームクラブ) 】 は、ピュアな心の持ち主である男性だけが入会できる大人の社交場です。
そこではピュアで清らかな心をもった乙女(ホストガール) たちがお客様をまっています。
偶然にも【 DREAM C CLUB 】 の会員となったアナタは、そこでどんな出会いをし、恋に落ちるのでしょう。
本当にピュアな男が、キャバクラとか行くか!
……と、これを読んだ全員がツッコミを入れたであろう、ネッチリポッチャリ系キャバクラ散財ゲーム。
これの広告見たとき、「あー、またナムコ(バンダイナムコ)がなんかやってるな」と思ってたんですけど、ホストガールのなかに双葉理保の名前を見つけて「え、D3かよ!?」と愕然とした記憶があります。
なんか、双葉理保の過去の登場作品を見ていると「D3パブリッシャーの看板キャラ」と言うよりは、「ていよく騙されて色物系の仕事ばかりさせられてる水着アイドル」みたいな扱いなのが涙なくしては見れません。
物凄く派手に販促やったわりには、実際のプレイヤーの反応はえらく冷静でしたね。
さて、本作【 DREAM C CLUB 】の内容を乱暴に纏めると、
「龍が如く」のキャバクライベントを抜き出して、下半身方面に情念を篭めて味付けしなおした作品。
キャラの描き方が全然違う両作品なので、分かりにくいかもしれませんが、印象的には本当にこんな感じ。
「龍が如く」のキャバ嬢が、化粧的に、ぶっちゃけケバい方面にリアルを求めたのとは違い、本作はアニメ調の絵柄ながら、体型的に、ぶっちゃけウェスト方面にリアルを求めたポッチャリ系娘の勢ぞろい。
身長170cmでウェスト49cmとか、信じられねぇ数字が百鬼夜行している二次元の世界で、このポッチャリ系は異色ですが、うーん、これはこれで充分にアリかなぁ。
ま、みんな美人だからね。ポッチャリ系とはいえ、ミニスカ穿いて迫ってきたのが朝青龍だったら、いくらなんでも逃げ出すと思いますが、充分に許容の範囲内です。
さて、真面目にゲームとして攻略しようと本作を買うと、そりゃあ落胆すること受け合い。
まともな恋愛ゲームのようなストーリーも、深い裏設定があるわけでもなく、そうかといってまともなシミュレーションのように、深い攻略性があるわけでも、山のようなメニューがあるわけでもありません。
「ゲーム性」という言葉で語るならば内容は単調極まりなく、「よし、【ゲーム】をやるぞ!」と気合を入れれば入れるほど、豪快に肩透かしを食うことになります。
しかし、だからと言って、決してデキの悪いゲームじゃありません。
だって、本作は 【DREAM C CLUB】 なんだから。
そうやって肩肘張ってプレイするゲームではなく、あくまでピュアな女の子とお酒を飲むことを目的にした、コミュニケーションツールなんです。
だからもう、女の子の仕草の表現に篭められた情念、執念は恐いものがあります。
本作の攻略には、とにかく女の子を酔わせないと話にならないんですが (酔わせてナニをするつもりだ!とツッコミを入れたあなたは、まだまだピュア失格であり、ドリームクラブ入店不可です) 、酔っ払う前から充分に可愛いものが、酔っ払ってブッ壊れた時の仕草の可愛さときたらあなた、思わずテレビの前でニヤニヤクネクネジタバタですよ。
もしもこんな場面を家族に見られでもしたら、そいつを殺して私も死なねばなりま せん。
いかにもオッサンが考えました、みたいなオッサンくせぇミニゲームも、 【DREAM C CLUB】 だから、ということで全解決。
ゲームとしては恐ろしく単調な上に、作業になってしまいがち。
女の子を酔わせないと延々と同じ会話が続くために、テンポの悪さも極上。妙に難度が高く、はっきり言ってアラも多ければ、敷居も高いです。
しかし、大笑いできるカラオケとか、酔った女の子の異常な可愛さなど、その敷居の高さを超えさせるパワーは充分にあります。
攻略対象になる女の子も、どっかで見たことのあるメンバーばかりなので親近感が沸きやすいのも、この場合は好印象。
恋愛シミュレーションではなく、キッパリとバカゲーと割り切って、一度でもこのニヤニヤクネクネジタバタを体験してみて初めて、あなたも【 DREAM C CLUB 】 の常連になることができるでしょう。
(2010.01.10)