バーンアウト・リベンジ

2006年3月23日発売/エレクトロニック・アーツ/85点

「ニード・フォー・スピード」と同じ、エレクトロニック・アーツの大バカゲーム。
「ニード・フォー・スピード」が「大暴走」なら、こちらはさしずめ「大破壊」。
 とにかく同じコース上を走る相手を破壊! 破壊!! 破壊!!!

 まともなレースゲームを作れないのかEAは、とか思っちゃいけません、「作れない」のではなく「作らない」のです。
 きっとスタッフは、真面目な勤労意欲はスポーツゲームの方にまわしておいて、そのストレスを発散するのにレースゲーム作ってるんじゃないか、と思ってしまうくらいネジが二三本抜けたゲームです。

 ですから、安全走行でチンタラは走っててもなんにもなりません。
 一般車だろうがライバルだろうがクラッシュさせてなんぼ。
 特に前作「バーンアウト3」までは、一般車が邪魔で邪魔で仕方ありませんでしたが、今回は大型トラック以外の車は全てクラッシュできるようになったので、「クラッシュブレイカー」でライバルもろとも何の関係もない邪魔なだけの車両をすべて大爆発させれば爽快感は抜群。

 時速300kmオーバーで市街地を走りながら、後ろから追突した一般車両がキレイに吹っ飛んでいく様は、なかなかグッとくるものがあります。
 相手が社運を賭けた商談に遅刻しそうで気が触れたサラリーマンだろうが、家族で仲良くドライブ中に気が触れたお父さんだろうが、デート中に彼女になじられて気が触れた彼氏だろうが、普通に気が触れている某将軍だろうが、まったくお構いなし。

 壁や対向車にぶつかるとクラッシュしてしまいますが、タイムが残っている限りは幾らでも復活できます。
 スピードを上げる為にはブーストを使う必要があるんですが、そのゲージを溜める条件が「危険走行をすること」。
 一般車両を弾き飛ばし、ドリフトをキメまくり、対向車線をブッチギれ! 結局、体当たりしなきゃいけないと言うことか(笑)。

 破壊した総数や被害金額を競うモードもあり、とにかく破壊しなきゃ話しにならない本作、ストレス解消にはもってこいです。
 かといって決して大味なだけではなく、上手くクラッシュさせるにはかなりのテクニックを必要としますし、ショートカットやジャンピングポイントなど、マップを憶えておかないとパーフェクトクリアは難しく、ヤリコミ要素もかなりあります。

 あえて難点を挙げれば、「3」でノリノリに喋ってたDJが削られちょこっと静かになった印象があるのと、ロード時間の長さ。
 特に後者が少々キツイので、時間がある時にどうぞ。

(2006.09.17)