プレイステーション3 一言レビュー


THE KING OF FIGHTERS 13

 グラフィックを一新した前作「KOF12」(以下「12」)のシステムをほぼ全廃し、ハイパードライブモードやEX必殺技などの新システムと、旧作からの復活キャラを追加した新作。
 ……というよりも、未完成のまま強行発売された「12」の完成バージョン、という位置づけのほうが正しいかもしれません。
「12」ではストーリーもチームもありませんでしたが、本作では「KOF11」の続編として、アッシュ編のストーリーが完結。キャラクターが20人から31人に増え、三人一組のチーム制も復活しました。

 前作でも賛否両論だった濃い目のグラフィックは、キャラクターが全体的に小さくなり、背景の色調が抑えられたせいか、前作ほどの 吐き気はありません(慣れもあるでしょうが)。
 その中でもユリは、かなり幼くなった印象はありますが、無事、可愛い部類に入ります。
 当初、これまで一貫してロングだった髪をショートにしたことがファンの間では騒がれましたが、発売後はそれ以上に、「パンツ+ニーソックス」というアナザーカラーのエロさや、いわゆる「脱衣KO」の復活が「素晴らし……けしからん!」と話題になりました。
 また、本作にはシリーズで初めて全キャラに試合前の掛け合いが用意されているのですが、そのときに表示される顔グラフィック数は、ユリは舞の8パターンに次ぐ、2位タイの6パターンが用意されています。
(ちなみに、もう一人の6パターン所持者は、意外にもケンスウ。女性格闘家チームは3人合わせて18パターンと、全チーム最多)。

 なお、この「KOF13」は「KOF12」に続いて特殊な手法でキャラクターが構築されています。
 まず各キャラクターに簡単に色を乗せただけの専用3Dグラフィックスモデルを用意し、ポーズをとらせたり光を乗せ、それを2Dフレームとして出力、さらにその上からイラストテイストの表情やドット絵を乗せていくという、かなり手間のかかる手順を踏んでいます。
 自然な動きとともに格闘技らしい派手な動きを再現するため、わざと荒々しい(ゲームキャラクターらしい)アニメーション修正も行われています。
 3Dモデルに多くの骨格が仕込まれたことによって、2Dモデルでも例えば「舞のバストが本体とは別のスプライトで動く」という複雑な処理を可能にしたようです。

 なお、「KOF13」の解発が終了した後、実は「'98UM」「2002UM」に続く新しい「UM」シリーズの開発の話が進行していました。ストーリー上で放り出されていた「飛賊」と完結した「遥けし彼の地」シリーズのキャラクターで新しい「UM」を新しいシステムで(グラフィックを2002以前のレベルに戻して)企画の話が進んでいたのですが、これ以降SNKプレイモアはパチスロ業界に進むようになり、続編の開発は立ち消えとなりました。

(2022.03.01)

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ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル

 ふるえるぞハート! 燃えつきるほどヒート! 刻むぞ血族の決闘ビート
 荒木飛呂彦の大長編漫画シリーズの格闘ゲーム化。いかにも「ジョジョマニアが作りました」と言わんばかりの、大馬鹿3D格闘ゲーム。
 何がすごいって、原作へのオマージュがすごい。ステージごとのギミックは総て原作同様の仕掛けがあり(花京院が水タンクに吹っ飛ばされて死亡したり、車が襲い掛かってきたり、ステンドグラスが落下してきたり)、キャラの必殺技なども、勢作側が思考を放棄したんじゃないかって思えるくらいすべて原作準拠。キャラパターンも発生する効果音のエフェクト(メギャンとか、ドーンとか文字が出る)も、たぶんこれ全部原作からのコピペなんじゃないか?
 登場キャラクターは左上からジョナサン・ジョースター、ウィル・A・ツェペリ、ディオ・ブランドー、カーズ、ジョセフ・ジョースター、シーザー・A・ツェペリ、ワムウ、エシディシ、DIO、空条承太郎、花京院典明、ジャン・P・ポルナレフ、モハメド・アブドゥル、ホル・ホース、東方杖助、虹村億泰、広瀬康一、岸辺露伴、ジョルノ・ジョバァーナ、ブローノ・ブチャラティ、グィード・ミスタ、音石明、川尻浩作、空条徐倫、エルメェス・コステロ、エンリコ・プッチ、ナランチャ・ギルガ、ディアボロ、ジョニィ・ジョースター、ジャイロ・ツェペリ、ファニー・ヴァレンタイン、東方定助と、1〜8部の有名どころは大抵使えます。声優陣が、大体キャラクターのイメージに合ってるのも素晴らしい。
 弱パンチ連発で簡単にコンボがバリバリ繋がってくれるし、戦闘パターンも波紋、吸血、流法、スタンドなどキャラによって多彩なので、ここは眉を引き攣らせながら牽制しあうのではなく、大笑いしあいながらブン殴りあうのが正しい楽しみ方。
 ただし、シナリオモードがかなり短い、キャンペーンがオンラインでしかプレイできないなど、対戦できない状況(特にオフライン)では遊べるモードは貧弱なので、ジョジョネタの解る対戦相手も必須。

(2016.04.11)

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ペルソナ4 The ULTIMATE in MAYONAKA ARENA

 同名格闘ゲームのPS3移植版。ペルソナワールドが、新たな世界に、あ突
 アーケード版も収録されていますが、ここはオリジナルのアドベンチャーモード(ストーリーモード)をプレー。マヨナカテレビに映る「P-1」グランプリなる格闘イベントのPVが流れます。
 相変わらず「P-1グランプリ」などというふざけた格闘イベントに巻き込まれたメンバーは、主催者らしきクマの真意を探るために、再びテレビの中に入り込みます(このPVで選手紹介のアナウンスを担当している立木冬彦さん、ノリすぎて笑ってしまいます。すごいなぁ)。
 しかし、仲間はバラバラな場所に落とされてしまいます。いざメンバーに遭遇しても、いつものチームワークが嘘のように悪口を言い始めます。どうやらこれが敵の策略のようです。
 仲間同士の決戦を勝ち上がると、どうやら勝者しか先に進めない模様なので、仕方なく仲間をおいて次のステージへ。「見えない壁」に苦戦しつつどうにか放送室を目指します。ようやく辿りついた放送室には、久慈川りせと見知らぬ少女。この子がラビリスでした。
 どうやら、悩みを抱えている模様で、一戦交えて冷静にさせます。すると、今度はラビリスそっくりな女の子がもう1人登場。実はこの子が諸悪の根源で……。
 あとは、ゲームでご確認ください。
 ゲームの難易度が細かく設定できるので、私のようなヘボプレイヤーでもクリアは容易。そのほか、弱攻撃連打で超必殺技までつながるP連打や、様々な回避手段、特殊なペルソナ攻撃など、他の格闘ゲームとは一線を画すシステムを多く搭載している本作。非常に面白いできになっています。
 私としては、千枝の投げ技「ヒップドロップ」に一撃で惚れました。弱攻撃を連打しながら、どうにか投げにもっていくのが私のスタイルになりつつあります。弱キャラと強キャラの差が激しく、ペルソナ攻撃にはクセの強い攻撃が多いので、練習は必須。難易度は高くないので、クリアを目指しましょう。
 ところで、試合中に久慈川りせの実況(というか煽り)が入るのですが、今回釘宮さんはどれだけボイスとったんだ……?

(2015.12.12)

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Mod Nation 無限のカート王国

 えらいご大層なタイトルがついたレースゲーム。簡単に言えば、クリエイト機能がついた「マリオカート」。
 レース中にライバル車を攻撃しながら1位を目指します。操作は簡単だし、レース自体はブーストとドリフトが上手くできれば何とかなる難易度ですが、レース中の主な目的が「速く走る」よりも「相手の邪魔をする」ことのため、はやいうちに1位に躍り出ないと、後方で延々と足の引っ張り合いになってしまうのは難。また変なキャラが山盛りのストーリーモードも(普通に1位をとるだけならそうでもないが)、サブクエストの難易度が結構高く、敷居は微妙に高い気がする。
 ただ、クリエイト機能は至高のデキ。「リトルビッグプラネット」と似たような思想で、自分で作ったコースやキャラクターをオンラインで公開できますが、実は「リトルビッグプラネット」よりも敷居が低く、好き勝手絶頂に作ることができます。キャラは衣装だけではなく髪や目に至るまで作りこめるし、コースはかたちだけでなく、アイテムの配置まで全部自分で決められるので、ただでさえ楽しいコース製作が、オンラインでのシェアを前提に、難易度を考えてクリエイトできるようになると、めちゃめちゃ楽しくなってきます。
(さすがに「無限」は言いすぎだけど、暇つぶしのつもりで始めて予想外にやってしまうことはしょっちゅうある)
 ただ、ロード時間が殺人的に長いのと、オンラインでは微妙にサーバーが不安定なのは残念。また、このクリエイトに使うことができるパーツの多くが初期状態ではロックされている。殺人的なロードの長さに耐えながらパーツ解放のためだけにストーリーモードをやるのは、苦痛を通り越して拷問のレベルなので、少々の覚悟が必要です。
 そういや、テレビCMにガチャピンとムックを起用しようと言い出したアホ(褒め言葉)は誰なんですか(笑)。
(2011.11.14)

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キャッスルヴァニア - Lords of Shadow -

「悪魔城ドラキュラ」シリーズの一品。スペインのマーキュリーシステムが開発、小島組が監修したアクションアドベンチャー。
 キャッスルヴァニアの続編のつもりでプレーしたら、パズルゲーム付きのGOWだったとさ。……なんというか、そんな印象。楽しみにはしていたが、ちょっと拍子抜け。「ゴッド・オブ・ウォー」や「ワンダと巨像」などからいいとこだけ取ってきてくっつけちゃいましたね。
 鞭を使った独特のアクションは、簡単な操作で色んな動きができるので最初は面白いが、とにかく敵、とくに後半のザコ敵がめっちゃ強い(なにせ、ほとんどの敵がスーパーアーマー機能を常備で、こちらの攻撃を受けてものけぞらない上に、モーションが短くスピードも速い)ので、イヤになるほど挫折できます。
 また、ザコを倒しまくってキャラを成長させて、コンボや新アクションを覚えさせても、ほとんどのボス戦でそれが使用不可。この仕様が一番わけがわからなかった。なんのために成長要素をつけたのか。
 全体的に、パワーでゴリ押しすることができないので、爽快感が無いのが辛い。なんか、ずっと壁のぼりしてる印象しかないのも、爽快感のマイナスに繋がっている。
 また視点がひとつしかなく、カメラが動かせないのが非常に不満。パズルやQTEも、テンポの悪さの助長にしかなってない。エンディングの意味のワカラナさも必見。なんですかあれは?(笑)。
 無難といえば無難なできですが、わざわざ小島秀夫の名前を出すほどのデキではないかな、という印象。BGMもこれまでのシリーズの面影はないし、ドラキュラファンでは「ない」人なら、やってみてもいいかも。
(2011.11.14)

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WHITE ALBUM - 綴られる冬の想い出 -

 元はLeafがPCで出した18禁ADVを、アクアプラスがPS3に移植したもの。
 つくりの丁寧さは同社の以前のヒット作「ToHeart」以上。元が10年前のゲームなんで、システム的にはさすがに古さを感じますが、メッセージスキップなどの最低限のシステムはちゃんとついているため、プレイは苦になりません。
 グラフィックはPC版から考えられないくらい進化している。立ち絵が一枚絵ではなく、微妙に動くモーションポートレートも、自分には新鮮でした。
 シナリオは、テキストのレベルは高いし、女の子も魅力的。情緒溢れる冬の物語で、時折さらっと衒学的な表現が飛び出すなど、甘さだけではなく、微妙なくどさも効いてます。(英二など、ちょっと嫌味が過ぎるキャラもいるが)。
 ……なんですが、ヒロインがアイドルで、舞台が1990年代かつ(一部)芸能界で、メインテーマが「浮気」と、全体的な設定自体がちょっと特殊。そのせいか、どんな行動をとっても他の誰かにとって微妙に良くない結果になってしまう、という展開が多いので、ちょっとやってて疲れることもある。
 また、ポケベルを使っている子がいるのに携帯電話の話題が出てくる、明らかに21世紀の流行語が出てくるなど、時代設定がわやくちゃな場面もあり、違和感を覚えた。たぶん、従来のシナリオと、PS3版の追加キャラである小夜子シナリオの間で整合が取れてないんだと思う。
(このあたりは後にパッチで修正。初期版にはシナリオの不具合のほかに、鬼のようなフリーズバグがあるので、本作をプレイするならオンライン環境は必須)
 システム的に、特定のヒロインを追いかけるのが非常に簡単で、攻略要素がほとんどないほど難易度は低いです。また、従来の恋愛ADV以上に主人公が優柔不断極まる人のうえ、攻略期間が四ヶ月間とかなり長いわりに、クリアまでわずか10時間前後という謎のバランス。クセのあるシナリオについていけないと、ちょっと作業になってしまうかもなあ。
(2011.11.14)

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鉄拳5 DARK RESURRECTION ONLINE

 あれー、「鉄拳5」って、こんなにグラフィックよかったっけ?
 ほとんどアーケード版のベタ移植だった「DARK RESURRECTION」に、「オンラインバトル」「プラクティスモード」「サバイバルモード」を加えてオンライン対戦に対応させたグレードアップ版。
 とにかく2000円という安さが最大の特徴。家庭用オリジナルのダメダメなミニゲームを入れられて価格が上がるんだったら、こちらのほうがよほど懸命な判断だと思われます。
 ストーリーモードが無く、ギャラリーがオンライン専用で接続時にしか見れない、オンライン対戦でのマッチング基準が謎、三島仁八(ラスボス)の技が一部変更されている、外国人との対戦だとラグが気になるなど、いくつかの謎仕様はありますが、そのあたりは2000円だと割り切って楽しみましょう。
 アーケード版はそんなに触ってないので、違いが分からないのが残念ですが、アイテムはアーケード版より安くなってるし、対戦だけを極めていくなら「鉄拳6」が出た今でも充分楽しめます。初心者同士だと油断していると、簡単にボッコボコにされますが。
(2010.11.11)

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リトル・ビッグ・プラネット

 このゲームやってて一番思うこと。「類は友を呼ぶ」
 相手によって態度を変えることなく、いつも微笑んでくれるリビッツを見たら、思わず惚れてまうやろ。
 とにかく、シンプルなわりにいろんなことができる横スクロールアクションです。オフラインでも楽しめますが、本作のキモはやっぱりオンライン。
 4人同時プレイが可能で、協力しながら進むこともできるし(場合によっては協力不可欠な場所も)、簡単な操作で自分だけのステージを作ることも可能。現在では世界中のプレイヤーが作ったオリジナルものだけで100万以上のステージが公開されており、飽きさえしなければ恐らく一生遊べるでしょう。
 アバターの様々な仕草からステージに落書きできたり、挙句の果てにはPS3の中にある写真データまでステージに貼り付けられます。やりすぎると嫌われますけど、得体の知れない謎ワールドを作り上げることも可能です。
 アクション自体はシンプルなものなので、そんなに複雑なことはできませんが、「スーパーマリオ」が好きな人なら恐らくハマれます。発売から日が経っているせいか、オンライン環境必須なわりに日本人が少ないのが辛いし、オンラインモード自体厳しい仕様のとこもありますが、フレンドを誘える環境があるのならば充分にアリ。
 自分なりの楽しみ方をクリエイトしてみてください。
(2010.11.11)

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マッシヴ・アクション・ゲーム

 国家間の戦争が終結し、軍事企業がその肩代わりをになって代理戦争を繰り広げる近未来が舞台のFPS。レーヴン工業、S.V.E.R.社、株式会社ベイラーの三つの傭兵企業から一社を選択し、他社の勢力と殺し合いをすることになります。
 その設定だけでドンブリ三倍ぶんの濃厚なストーリーが構築できそうですが、本作はなんとほぼオンライン対戦専用、それも前代未聞の256人対戦という暴挙を成し遂げた、あらゆる意味でチャレンジブルな一品です。一人用のモードなんてチュートリアルくらいしかありません。
 基本的に拠点制圧の占領戦ということもあって、仲間とのコミュニケーションは必須。死亡してしまった場合、普通ならば20秒近い待ち時間の後、戦場後方で生き返るのですが、仲間に回復してもらえれば、その場で即座に復活できます。嗚呼、美しきかな友情!
 またレベルアップに必要な経験値も、単純に敵を殺し続けるよりも、敵の拠点を征圧する、死亡した仲間を回復する、といった仲間思いな行動の方が多く獲得できるため、助け合う機会が増え、ともに戦場で戦っているという感情を強く共有できるのはいい感じ。
 256人対戦と言っても、実質的には一チーム8人の分隊が乱戦している状況なので、他の127人の味方とともに死なん! という雰囲気はありませんが、8人でも充分に友情は感じられます。
 ただマップが少ないのは難点。最初に選択する三社でマップによる攻撃/防御の立場が固定されてしまうため、マップの種類だけで有利/不利が決まってしまい、それだけでやる気が失せる。
 またバグが多い上にマナーの悪い外国人が多いので、やってて辟易することも多いです。
 初心者は必ず最初に必ず医療キット(2)蘇生)(2)を取りましょう。これがないと、MAGは始まりません。
(2010.11.11)

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コリン・マクレー ダート2

 オフロードが素材のレースゲーム。正確には「ダート」ゲームですね。
 製作したのが「オペレーション・フラッシュポイント ドラゴンライジング」のコードマスターズということで、砂粒が一つでもエンジンに入り込んだら爆発炎上、とかいった難しさを想像して構えていたのですが、実際には気軽に遊べる、それでいて丁寧に作られたレースゲームです。
 操作は色々とマニアックで、とにかく「滑りやすい」ため、慣れるまで時間がかかりますが、難易度自体はそんなに高くなく、何回かクラッシュしても一位を取れるほど。
「ラリー」「ラリークロス」「ランドラッシュ」「トレイルブレイザー」「レイド」とレースの種類も豊富。8種類と車種が少ないのはちょっと残念ですが、ローカライズは丁寧だし、クルマのカスタマイズも適度に大雑把で、知識が無くても楽しめる手軽さが好感度大。
 オンボード、ドライバーという二つの視点がありますが、そこはダートなもので、ドライバー視点だと、窓ガラスが割れたり、泥で汚れたりと、視点が制限される機会が多く、色々と大変ですが(笑)。
 イベントもそれなりにあり、手軽かつ爽快に楽しめる、貴重なレースゲームです。
(2010.11.11)

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テイルズ・オブ・ヴェスペリア

 うーん……。テイルズシリーズは、システム重視派とシナリオ重視派によって、本当に評価が極端に分かれますね。
 私は残念ながら後者の「シナリオ重視派」、つまり「RPGのキモはシステムよりもストーリー」と思っている人間なので、この「ヴェスペリア」も残念ながら受け入れられませんでした。
 PS2の「リバース」のレビューでも書きましたが、このシリーズはストーリー的には王道なくせに、「スカッと爽やかな感覚を求めてプレイするゲームじゃない」んです。
 原因は、ウザいほど独りよがりな主張を振りかざすキャラクターが、「味方に」多いこと。
 特に【「正義」を貫き通すRPG】という副題を持つ本作はそれが極端。主人公ユーリは「アンチヒーロー」を目指した、王道ストーリーにしては異色の存在ですが、それが「アンチ」に徹し切れておらず、ところどころ「良い人」ぶらせたりしてるせいで、ただ下品さだけが際立ってしまってます。ヒロインのエステルも描写不足で、痛い言動ばかりが目に付きました。
 前半と後半では、シナリオライターが違うのではないかと思いますが、後半を手がけた方とは、機会があってもお友達にはなりたくないなあ……。
 まったく逆に、アクション性の強い戦闘システムは、追求すればするほど面白くなる玄人向けの一品です。
 フリーラン、オーバーリミッツ、バーストアーツ、フェイタルストライクと行動の自由度が大きい上に、スキルやコンボ(特に空中コンボ)の研究開発が楽しく、いつの間にか「諦めろモンスター、ヒィーハァー!」と、ツインでゴッデスな雄叫びを上げている自分がいるでしょう。
(2010.11.09)

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塊魂トリビュート

 小さな塊を転がし転がし、ものを巻き込みながらどんどん大きくしていくおなじみのアクションゲーム。
 相変わらず巨大な王様がいい味出しまくりですが、今回はちょっと可哀想な役割ですね。
 星に頭をぶつけて意識を失い、どんどん記憶を失っていく王様。主人公たちは心配ですが、仕方ないのでみんなで王様の代わりの王様ロボを……おい、本当に心配してるのか(笑)。
 設定は相変わらず面白いんだけど、残念ながら今回はゲームとしてはイマイチ。
 操作方法は簡単なんだけど、あまり直感的ではなく、慣れるまでにやや時間が必要。
 グラフィックが雑なのは独特の味なんだろうけど、余りにも長いロード、妙に動かしにくい主人公、プレイ画面の中央にデカデカと表示され邪魔以外のなにものでもないシステムメッセージ……と、「このゲームの味」が全部、円滑なプレイを邪魔してる印象。
 やろうと思えば、この「味」を残したまま、もっと良いゲームにできたろうにね。残念。
(2009.09.10)

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The Last Guy

「本当に面白い内容なら、キャラが○と×でも十分に面白い」という乱暴な理論がありますが、本作はそれを最新機種(2009年7月現在)で体現してしまったゲーム。
 なんというか、ゲーム内容もグラフィックもシンプル極まりないんですが(自ら「PS3の性能の無駄遣い」とかいってるし)、その実、この中毒性の高さは凄まじいです。
 どういう理由からか、ゾンビやモンスターの徘徊する街の中で、様々な場所に隠れている市民たちを救助し、安全地帯まで誘導します。内容はただそれだけ。
 ルールも、制限時間をオーバーするか、モンスターに衝突したら一発KOと、分かりやすさ抜群。
 ワシントンD.C.など実在の街が舞台で、一昔前の「GTA」のようなトップビューの画面で、ゴミみたいに小さい主人公が、これまたゴミみたいに小さい市民たちを500人とか1000人とかいう単位で引き連れて走り回ります。
 まるでアメーバみたいな人間の集団がウネウネと動きながら怪物に蹴散らされる様は、人間としての行動様式の原初を(以下略)。
 あえて難点を挙げれば、まるでグーグルアースで撮った写真をそのまま使ったような街の造形は、どこに市民がいるのか、どこが通れてどこが通れないのか、などが非常に分かりづらく、目をキリキリさせながらプレイしなければなりません。
 1ステージが5分前後と短く、サクッとプレイできてサクッとやめられる本作。知名度があるのかないのかわかりませんが、もしないのであれば、闇に討ち捨てておくのは惜しい佳作です。
(2009.09.10)

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パワースマッシュ3

 それにしても、ウィンブルドンとか見てて思うんですが、最近、アンスコを穿いてる女性選手、減りましたね〜。スカートが短いことは素晴らしいんですが、その下からショートパンツが見えたりすると驚くほど)(以下削除)。
 まあ、こんな変態がいりゃあ、そりゃアンスコ穿く選手もいなくなりますわな。
 えーと、なんの話でしたっけ?
 そうそう、ロジャー・フェデラーやウィリアムズ姉妹、マリア・シャラポワなど、有名プレイヤーが登場するテニスゲーム。私のように、テニスをするのは好きなんだけど、いざラケットを握ると場外ホームラン連発、というクラッシャーたちにとってはたまらないゲームです。
 このゲームのいいところは、何と言っても簡単操作で本格的なラリーが楽しめること。とにかく最初のうちは、ボールを追いかけていって適当にボタンを押す。これだけでラリーになります。ちょうど(2009年7月のいま)ウィンブルドン大会をNHKで見ている最中で、テレビの中で活躍している選手たちを動かせる、というこの興奮!
 実際のところ、グラフィックは飛びぬけて良いというわけではなく、登場プレイヤーも20名と少なめですが、モードの数は多く、CPUの難度も絶妙でプレイしやすいです。
 慣れてくると、小癪なCPUの裏をかいて逆を突いてみたり、ドロップショットを連発してみたりと、どんどん人が悪くなっていく自分を実感できます。
(2009.09.10)

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ワールドサッカー ウィニングイレブン2009

 画面はさすがに綺麗で、演出も派手派手。
 モードの数はやや少ないように思ったが、世界各国のリーグやチームが収録されていて、データ量は膨大なので、そっちの方向で満足できるのなら十分アリだと思う。
 思ったよりも簡単操作で選手が動くし、操作選手の切り替えもスムーズなので、相手選手への暴行もし放題、イエローもらい放題である(語弊あり)。ルーニーを使うなら、相手をこかしてナンボだよね(大語弊あり)
 その試合中、操作していない選手の動きにやる気が感じられないのは、かなり気になった。常に動き回るタフなスポーツなのに、棒立ちの選手がいるのはちょっと……。
 また、得点やファウルで試合が止まるたびに選手のアップとリプレイがあるんだけど、このときアップになる選手が凄くギコチない。シュートを外した選手が、体育座りで落ち込んだまま芝生の上を滑っていったのには笑った。
 選手やコートのデータが多いせいか、殺人級にロードが長いので、ゆっくり時間があるときにどうぞ。
(2009.06.30)

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無双OROCHI Z

 雲霞のごとく襲いくる敵を、ただただひたすらなぎ倒しまくるシリーズの最新作(2009年4月現在)。「無双OROCHI」と「無双OROCHI 魔王再臨」を一本にまとめ、更に新キャラ、新シナリオを追加したパックソフト。
 元のシリーズがもう、戦国時代も三国志も何でもありだけど、新キャラとして三蔵法師と武蔵坊弁慶が加わったことで、ますますワケがわからなくなった。
 このシリーズについては、キャラがどうとか、シナリオがどうとか語る前に、とにかくプレイしてみるべし。この快感は、やってみないとわからないです、ホント。当然、最初はシナリオと武将を選択してプレイするのですが、途中から敵をなぎ倒すのに夢中になって、シナリオなんてどうでもよくなってきます。
 一定数の敵を倒すごとに主君からお褒めの言葉をいただくのですが、気付けば「信長うるさい! 大人しく見ておれ!」などと不忠なことを叫びながら武器を振るう自分がいるでしょう。
(2009.06.30)

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NARUTO -ナルト- ナルティメットストーム

 週刊少年ジャンプの人気漫画「NARUTO」が原作のアクションゲームなんだってばよ!
 ……すいません、見逃してください。ちなみに私の「NARUTO」の全知識が「なんだってばよ」です。
 とりあえず、下手なRPGよりも作りこまれた街中の造形が凄いですね。たまにナルト忍法で壁や看板に突貫しながら任務を受けていろんなところをグリグリ動くのがいい感じ。欲を言えば、街の大きさの割りに人口が少なく妙にうら寂しいのと、その少ない人口のうち、会話のある人は更に少ない、という点か。
 対戦モードもあるアクションモードは、3Dのステージを自由に走り回りながら戦うタイプ。操作キャラとサポートキャラ(最大二名)を選択して対戦開始。
 十字ボタンで簡単に派手な技を出すことができ(ただし回数制限アリ)、対戦中にはどのボタンでどの忍術が発動するかが常に表示されているので、その点は便利で親切。
 全体的に技の攻撃力が低いように感じたけど、サポートキャラの必殺技を上手く使えば、大ダメージも可能で、やたらと攻撃を食らってばかりの試合印象でも、気付けば勝っているという難易度の低さも良。
 難点を挙げると、妙に防御が使いにくいのと、試合展開が速いので、慣れないうちは本当になにをされているのかすらさっぱりわからない。また、私のようにナルトの知識が絶無なプレイヤーには、キャラの顔からキャラ性能が予想しにくいキャラが多い、というあたり。
 まあ、ナルトを全く知らない人が買うとも思えないし、その点は気にする必要は無いかも。
(2009.06.30)

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