本作はそのタイトルの通り、ブシドーと刀の乱舞する、ある意味、究極のチャンバラ・ゲームです。
あ、ここでいう「ブシドー」は、我々の知る「武士道」とは似て非なるものなので注意。
いや、なにが究極かって、その潔よすぎるシステムの数々。
一応、格闘ゲームに分類される筈なんですが、体力ゲージなどそんな受動的なものはありません。ブシドーを極め、生死の狭間に常に身をおくサムライ達にとって、余力を示すゲージなぞ不要!
刀による勝負は常に必殺。だから、本作は一撃死があたりまえ。
一応「防御」もできるんですが、やたらと難しい上に、ぶっちゃけ失敗したらホントに死ぬので、ほとんど使う機会はありません。自然、勝負は強い技の連打合戦か、移動しながらの様子見になりがち。もちろん、様子見中に立ち止まったら斬られて死。
そうかといって、ヘタすりゃ試合は開始2秒で終わります。緊張感があるんだかないんだか。
ちなみに、足などは幾ら斬られても、動きは遅くなりますが死にません。ヘンなとこでリアル追求するな。
登場キャラクターは、くノ一(ロシア人)、学生×3、マッチョなど。
武士は?
戦闘方法は、飛び道具アリ、目つぶしアリ、転倒した相手への追い討ちアリ。場合に関係なく食らい判定があるらしく、試合後の死んだ相手も、試合前の前口上の途中の相手も関係なく斬れる斬れる斬れる!
ブシドーは?
と、まぁ色々と無茶苦茶な本作ですが、ヘンなとこでブシドーを貫いているところもあります。それまでの戦闘方法がブシドーから極度に外れていると、ストーリーの途中で突然ゲームオーバー。
なんじゃそりゃああ!
一応、ストーリーモードや100人斬りモードなど、それらしいモードは全部ついてますが、どれもこれもとにかく笑えます。
ゲームとしては、バランスがうんぬん言う前に完全にシステムごと破綻しているので、まともに評価なんか出来ませんが、バカゲーとしてみるなら稀に見る大傑作。実に色々な楽しみ方があるのが、またイイ!
まともに格闘ゲームを楽しもうと買った人には申し訳ありませんが、別の意味で実に楽しませていただきました、ハイ。
これを「ファイナル・ファンタジー7」の直後に出したスクウェアという会社も只者じゃないよな。