オリビアのミステリー

1994年2月4日発売/アルトロン/3点

 本作は絵柄のピースを組み合わせて一枚絵を完成させる、いわゆるジグソーパズルをフィーチャーしたパズルゲームです。
 ジグソーパズルとはいえ、ピースは全て四角形で、形による特徴が無いので、クリアするには元となるイラストが解らないと苦戦は必至。

 そして、こういうゲームのお決まりの特徴として、イラストそのものが壊滅的にヘタクソで、更にその内容が徹底的に意味が解りません。

 つまりどういうことかというと、解けねえ!

 イラストがどれくらい意味が解らないかは、実際に見ていただくしかないのですが、

 書いてあることが理解できないと思いますが、自分でもなにを書いているのか理解できません。
 イラストの意味するところが全くわからないので、とりあえず見えたままを書いてみましたが、書いてみてもよくわかりません。
 一応ストーリーはあり、上記リスト中の「六面の変態」が主人公で、人間大砲で飛んでいった世界でアレヤコレヤ大騒動をやらかす、らしいのですが、絵が下手でイラストからストーリーがわからない上に、テロップで説明されるストーリーも日本語が崩壊していて、さっぱりです。

 しかもゲーム中は、これらの根本的に意味不明でヘタクソな絵やピースが、常に動いています。
 恐るべきことに、本作はアニメーション・ジグソーなんです。ただでさえ高い難易度が、もうたいへんなことに。
 なんでも動かせばいいというものではない、という、よい指標です。

 さらに、十八面が三つあることから想像つくと思いますが、本作はなんとマルチエンディング!
 絵もストーリーもまったく理解できないのにマルチエンディング! いきなり殺人犯に「バット」と「ナイフ」と「絞殺紐」を差し出されて「死に方を選べ」と言われているような気分です。
 どうも、十七面までをクリアした時間でエンディングが分岐するようなんですが、正直、どれがグッドでどれがバットでも、こちらの生活にはまったく差し支えありません。

「(やや)アニメーション・ジグソーパズル」という心意気は相当大きかったんですが、残念ながら、それ以外のなにもかもが全くついてこなかった一品。
 普通に頑張って解くと、二面の窓枠で大抵挫折します。海よりも広い心と、マントル層よりも深い寛容が必要とされる、拷問にはもってこいのゲームかもしれません。

 ちなみに本作、発売前からタイトルが「うごく絵」→「キネシス(キネティック・システム? たぶん「きね子」の影響大)」→「オリビアのミステリー」と七転八倒しましたが、さすがに「うごく絵」はねーだろ

(2008.08.20)