いやぁ、これも野心的な一品です。
カラオケルーム型のマイク付き大型筐体で、しっかりと防音もしてあります。
これ、ゲームと言っていいかは微妙なんですが、一応業務用筐体でゲームセンターに置いてあるものなので、取り上げてみました。
一回800円の料金で、なんと自分のオリジナルCDを作れてしまうという一品。RecordingStudioという名前の通り、けっこう出来のいいCDが出来上がります。
アトラス、カプコン、コナミ、セガのほか、大手芸能プロダクションまでが開発に参加したそうで、つんくプロデュースのオーディションまでありましたが、これでデビューした歌手っているんですかね?(通常のCD製作モードとは別に、「オーディションモード」というのがあって、そこから参加できた)
選曲できる歌は17000曲と、それなりに本格派。発売元であるJAAからISDN回線経由で直接配信するという、やや変則的?な仕様で、お店側で配信する曲を変えられたりするらしいです。
さて、「けっこう出来のいいCDが出来上がります」と書きましたが、なぜそれが解るのか?
もちろん、実際にやってみたからです。
「レコスタ」のことを知ったとき、友人四人とネタで「アルバムを作ろう!」という話になりまして。これのある店舗を探して、わざわざ県境をまたいでドライブした挙句、四人でチャレンジ。
玉砕。
いやね、カラオケで気持ちよく歌ってるときの高揚感ってあるじゃないですか。これで自分の歌声でCDを作ってみると、暫くはあれは堪能できません。
特に、自分で歌が上手いと思ってたヤツほど、その落差はキツイものがあります。
誰のことかは申しません。ええ、申しませんとも。
そのK氏(仮名)がチャレンジしたのが、当時一番好きだったMr.Childrenの「Tomorrow never knows」。好きではあったものの、よりによって難易度激高!
帰りの車内で全員の歌を視聴して爆笑しあったのですが、そのK氏(仮名)の曲が一番ウケましたよ、ええ。
はてーしなーイー 闇の向こおにー おッおー 夢をッえがッこー
ぎゃあああああ!! 誰か俺を殺してくれぇ!! もしくは貴様らが死ね!!
……というか、まあそんな感覚。
自分……じゃなくK氏(仮名)がカッコいいと思っていた裏声の使い方、実際に聞いてみたら……走行中の車の窓から衝動的に飛び降りたくなってきました。
結局、アルバムの話は、お互いに苦い遺産を未来に残したくないという理由でお流れになりました。各人のCDは、それぞれの箪笥だか押入れだかの奥に眠っていると思います。
とにもかくにも、思い出に残る、と言う意味では最高の一品ではないでしょうか。
(2006.01.14)