個人的に、最もXboxのマシンパワーを感じた一本(よく引き合いに出されるレーシングゲームは、余りプレイしないので)。
舞台が日本のアクション、というのは、今や「鬼武者」とか「戦国無双」とかあるので珍しくはないんですが、本作の時代背景がそれより以前、平安時代の初期、というのが一番の特徴かと。
とにかくもうね、作中の雰囲気が最高! マシンパワーをマックスで引き出している……かどうかは知りませんが、グラフィックや音楽がしっかりとした時代設定に基づいて製作されているので、世界観は抜群です。作中で余りストーリーに触れられていないのが、逆に残念。
また、爽快感という意味では、ステージのフィールド上にあるものの殆どが破壊できるという、フィーバーぶり(破壊した割合によって上がる「エリア浄化度」というのまで設定されている)。石段とかまで破壊できてステージの形を変えることすら可能、というのは、製作スタッフの屍を越えて行け、というノーリミッターなデストラクション・メッセージでしょうか(意味不明)。公式サイトで「究極の破壊美」などと謳っているだけはあります。
最初のうちは難易度も高く感じるかもしれませんが、それでも突き放した難易度のゲームを製作するので有名なフロム・ソフトウェアの作品の中では、比較的簡単な部類(ただし、二周目は例外。最高レベルでも一撃死あり)。最初は詰まっていたところも、慣れてくると解決法がわかってきて、クリアできていくのは、アクションの快感の基本かと。
敢えて難点を挙げるなら、もうちょっとロックオンが使いやすけりゃなぁ、ということと、タイム設定がかなりキツイこと。常に巫力(無くなるとゲームオーバー)が減り続けるので、緊張感があるのはいいんですが、その減り具合が半端じゃないので、最終的にはそればかり気になって、豊富に用意されたヤリコミ要素を充分堪能できないのは少々残念かも。
あと、カメラワークが悪く、画面の暗さやフォントの読みづらさも相まって、最初は画面に慣れるのが大変。このへんは慣れていくしかないので、少々厄介かも知れませんね。
とはいえ、アクションゲームとしてはかなり高レベルにある本作、腕に自信があれば、かなり楽しめるのではないでしょうか。
(2006.02.11)