iDOL M@STER
さぁ、ついにアイドルマスターが家庭用に降臨ですよ、プロデューサーさん!
本作は、2005年7月26日にアーケード版が発売されて以降、一部に異様に濃いファン層を確立し、「シスプリ」の「お兄ちゃん」ならぬ全国の「プロデューサーさん」を廃人に追い込んだ、狂乱のアイドル育成シミュレーション(アイドルプロデュース体験ゲーム)。
プロデューサーとして新人アイドルをプロデュースし、レッスンとオーディション挑戦を繰り返しつつ、自分以外に何人の人間を廃人に追い込めるか……げふん、どれだけ多くのファンを獲得できるかを競うゲームです。
ゲームセンターでは、三国志大戦タイプの大型筐体+専用リライタブルカード(×2枚)使用媒体で登場。
筐体と一体になっている「タワー」で、集積された全国のゲームセンターでプレイする「プロデューサーさん」のランキングデータや、彼らが育てたアイドルのテレビ出演映像にライバル意識を燃やしながら、自分のアイドルを育てるという、こういうジャンルが好きな人間ならば、極まりまくったトリガーハッピーが自分から望んで戦場に足を踏み入れるが如く、能動を装い萌え+浪費散在確定ゾーンへご招待。
私の友人にも、この「アイマス」に狂ったのが何人かいますが、
「アイマスを始めたのは、運命の人に会うため」
「千早スパイラル」
「ひんそーでひんにゅーでちんちくりん」
「要チェックです!」
「ああ、穴掘って埋まりてぇ!」
「小鳥さんプリィィィィズ!」
と、ゲームをプレイしてない人間には呪文でしかない用語を連発していました。知らない人が聞いたら警察に通報されそうですが、要はそれだけ破壊力があるということでしょう。
格闘ゲームをしない人から見た必殺技名や、三国志を知らない人から見た武将名なども、こんなもんだろうしね。
……ここまで酷くはないか。
私はアーケード版をプレイしたことはないので詳しくは知らなかったのですが、流石に大型筐体ゲームで、カードを使用し、更に複数回プレイが大前提のシミュレーション、ということで、やはり総合するとかなりの金額が必要ならしく、通信機能が発達した家庭用での登場を待ちわびる声は多かったようです。
で、私もこの360版で初プロデュースに挑戦してみたのですが、確かにね、こりゃ好きな人はどこまでもハマるわ。
登場する育成対象のキャラクターが殆ど10代前半ということもあり、「Hしたい」等の不純な動機は沸きにくいのですが、それが逆に長期の「育成」というジャンルと相まって、純粋な愛着が沸いてきます。
私がプロデュースするアイドル「バキ・ハンマ」も生き生きと動いて、ギャグでつけたネーミングを激しく後悔させてくれました。
……ここで、プレイ感の類似例としてPSの「熱血☆情熱アスリーツ 〜泣き虫コーチのダイアリー〜」とか持ち出したら、万単位の集団で嬲り殺されそうなのでやめておきます……。
流石にアーケード版の完全移植は無理だったようですが、「アイドル育成」には欠かせないオリジナルソングを新たに収録するなど、「出来るところで全力」という姿勢は好感度大です。
本当はバグでしかないアクシデント(ステージでアイドルが歌っている最中に、バグでスカートが消えることがある)がプレイヤーに衝撃を与えたのも、良い方向に相乗効果を齎したのかもしれません。
放送事故。1:30あたり。
ただ。
やはりキャラクター・ゲームということで、育成対象であるアイドルに愛着が持てないと、相当辛いです。
正直、ゲーム内でやってることは、レッスン(5種類のミニゲーム)とオーディションと少々のイベントのみ。シミュレーション・ゲームとしては、凄まじく単調な繰り返しなので、気にせずに乗り切るには相当の「愛」が求められます。
また、ゲーム内のキャラはトゥーンシェードで描かれているのですが、これがまた絶妙に微妙。
グラフィック自体はかなり綺麗なんですが、数多のプレイヤーの趣向の最大公約点を狙ったような絵柄は、嫌味はないけど特別に美しいわけでもなく……、といった具合で、特徴がありません。
これを売りにするのはちょっと辛いかな。
そして、本作のウリの一つであり、同時に敷居を異様に高くしている原因になっているのが「歌」。
やっぱりね、アイドルの歌だけあって、少量の電波含有は標準装備と思ったほうがいいです。
「ハ■プロ関係やKA●-●UNの歌をフルコーラスで聴くと、常人の脳は破壊される」とか酷いことを普段考えている私のような人間には、本当に申し訳ないんだけど、続けて聞くのはちょっと辛かった……。
若いジャニ■ズ系なんかと比較したら、流石に歌が上手いのが、せめてもの救いかな。そもそも、「歌手」として彼らと比較すること自体が失礼なことだとは思いますが。
結局のところ、好きな人は地獄の底までハマれると思いますが、門自体は非常に狭いです。
「ゲームをしよう!」と思って意気込んで買うと、後でガッカリすることになるかもしれません。
自分がプロデュースするアイドルと共に、血路を歩んでいく覚悟を持って、挑んでください。芸能界は、かくも厳しい世界なのです。
違う意味で。

ジャンル:アイドルプロデュース体験ゲーム
メーカー:バンダイナムコゲームス
発売日:2007/01/25
価格:¥7140
KEEF'sPOINT:42
お勧め度;C