シスター・プリンセス

 さて、本作「シスタープリンセス」は、「電撃G'sマガジン」の読者コーナーから誕生し、その後様々なメディアで登場してから、現在まで続く「妹キャラ萌えブーム」の一大潮流を巻き起こした、ある意味金字塔です。
 もはや語ることでもないですが、本作の最大の特徴は、「あなたには12人の妹がいます」「12人の妹は、みんな兄であるあなたが大好きです」という、いやがうえにも、というか、ほぼ強制的に萌えの世界に引きずり込む、すべての物理法則から開放されたが如き強烈な設定。
 特にこのPS版は、その四番バッター、切り札として、全国の「お兄ちゃん」たちをいろんな意味で萌え上がらせた、罪深きソフトです。


 まずオープニング。

「9人の妹が3人増えて12人になりました」

 という、これまた強烈なメッセージから本作はスタートします。
 当然ですが、このメッセージを受け入れられるかどうかが、本作を楽しめるかどうかの踏み絵です。

 登場する妹達は、

名前兄の呼び方特徴
可憐「お兄ちゃん」一番普通?
花穂「お兄ちゃま」兄を応援するチアリーダー
「アニィ」スポーツ大好きの元気系
咲耶「お兄様」フェロモンNo.1
雛子「おにいたま」一番年下。サビシイサビシイ病
鞠絵「兄上様」病弱で内気、遠慮深い
白雪「にいさま」味見と称して兄を実験に使う将来の大シェフ?
鈴凛「アニキ」化学系少女。兄は財布
千影「兄くん」本物の「魔力」を持つ正真正銘のオカルト娘
春歌「兄君さま」精一杯兄を守る暴走ボディガード
四葉「兄チャマ」イギリス生まれの兄ストーカー
亞里亞「兄や」フランス生まれの泣き虫っ子

 これら、キャラが立ちに立ちまくった妹達が集団で襲いかかってくるのですから(違う)、世の男性プレイヤーの多くが陥落してしまうのも、また仕方が無かろうというもの。
 なにせ、妹達とは別居しているはずなのに、妹が出てこないシーンが殆どないという、超妹フィーバーぶりです。
 妹達の好感度はメールを読むだけで上がっていくので、難しいことは考えなくても言いという低い難易度が、受け入れられたのかもしれません(これはシステム的には諸刃の剣で、狙いの妹がいても、他の妹のメールを読むだけでその妹も好感度が上がってしまうため、気付けば他の妹とエンディングを迎えている、ということも)。

 内容自体は、イベントの数こそ多いものの、テキストのレベルは正直、アドベンチャーとしては低いです。
 しかしそんなことがどうでもいいくらい奇抜すぎる設定が、プレイヤーを萌えの深みに押し流してくれます。こんなパワーのある設定も、珍しいです(笑)。

 私はその余りの甘ったるさに、2回クリアした時点でリタイアしてしまいましたが、こういうゲームは嫌いじゃありません。
 世の妹キャラ好きプレイヤーの人、特に「義理の兄妹エンド」「本当の兄妹エンド」の双方でヤバイ妄想にひたりたい方にはうってつけです。


ジャンル:アドベンチャー
メーカー:メディアワークス
発売日:2001/03/08
価格:¥6800
KEEF'sPOINT:79
お勧め度:B